院長BLOG

2023.05.29更新

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土日はキャンプツーリング、毎度、部活動のような体力を要しますが、に行ってきました。

オリジナルで自作のタープテントも2回めの使用となり、何とかさほどの時間をかけずに設営できるようになってきました。

ここまでの2週間は、ワクチン接種の副反応、その後の鼻咽頭炎で、体調が万全ではなかったのですが、幸い後半の1週間はさほど患者さんも多くなかったため体力温存に努めて、なんとかこの土日に間に合わせた感じです。

キャンプはなにかと作業が多いので、一緒にいつも行く友人が言うように、無心になれる、のですね。あれこれ余分な日頃のことを考える余裕がないというか、、。

そんなこんなで食事を終わらせたらもう周囲は真っ暗ですから、あとは寝る時間までたき火を眺めるのが癒しになるのですね。

キャンプでの睡眠はとても質良くとは言えないのは仕方なく、ちょっと蒸し暑いほどの陽気だったので山といえども夜中明け方は汗びっしょりですが、当然風呂などはありませんから、そういうところはガマンが必要です。

帰宅後は道具の手入れ、掃除、食器やバイクの洗い、片付けと、シャワー浴びたり、いろいろやって、クリニックに行ってカルテの作業をして、その後は患者さんの主催してる盆栽と自然石の展覧会が日進市民会館でやっている、という話だったので、それも見に行ってきて、そしたら大会場では歌謡大会もやってたりして、そこには多分別の患者さんも歌っているのだろうかと思いつつ帰宅して、この時間帯はかなり暑かったのでさすがに少し休憩して、その後涼しくなってからスロージョギングをしたらもう夕方です。

おかげさまで鼻咽頭炎もほぼ治りました。 今週もボチボチと頑張りましょう。

投稿者: 三本木クリニック

2023.05.26更新


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この時期からワキ汗が気になるというご婦人も多いかと思います。

当院ではボトックスの注射治療も承っていますが、それより気軽で安価なセルフケアとして、塗布剤も扱っています。

 

投稿者: 三本木クリニック

2023.05.25更新

コロナワクチン後の副反応の名残りと、最近多かった風邪患者さんの風邪をもらったりして、かれこれ愛知池を走ったのは2週間ぶりとなってしまいました。

といっても、水曜午後のいろいろ往診や雑用などしてから、走りはじめたのはもう午後四時半でした。

ひさびさでしたが1時間以内でノンストップでスロージョギング完遂できました。

まだ鼻かぜがパッとしないのですが、いつまでも病んでいられませんからね。

走ってるうちはシンドイというか、かったるいのですが、終わったらなんとなく気分がすっきりとします。いちいちいつまでも病気に負けてられっかよ。という気分になる。バカらしくなるんですわ。

そして、栄養をとって、早めに寝る。これしかないですねえ。

ある患者さんは肺がんが見つかって、うまくいけば手術できるとなったのですが、それなら事前に肺と心臓の事前訓練と、痩せることで心肺機能の負担軽減と術後回復向上が期待できるので、運動と贅肉減らしを推奨したところ、「入院したら院内食で自然にやせれるでしょ?」などとのんきなこと言ってたので、「そんなんじゃあ、命かけて手術してもうまくいかないかもしれないんだよ。手術できる幸運をもらったんだから、事前に努力しないと、あとで苦しんだり後悔するのは自分よ」と回答したのです。

のんき過ぎるのもときとして良し悪しでしょ。

運動はやはり大変に重要ですよ。たんに通勤往復で歩いてるとか、仕事や農作業などで体を駆使してる、というのとは別で、運動のための運動をする、ということは、リフレッシュや冥想効果もあります。

投稿者: 三本木クリニック

2023.05.24更新

当院で今年1月から稼働している美顔機器ノーリスですが、まだ比較的新しい機種ということで、昨夜、専門家による症例経験を勉強させてもらえるウェブセミナを視聴しました。

当院では初回照射ではデフォルト設定で実施し、以後は患者さんの状態に合わせてパラメータを調節しています。

ただ、強ければ良いばかりでもないのでそこは専門家の実践経験が大変参考になるわけです。

かつ、このノーリス、改めて知ると、これまでのフォトセラピーにない、より病変に特異的に作用する機能が備わっていることが分かりました。つまり、無駄に正常部位をやっつけずに、結果的にダウンタイムを軽減できるということです。

またさらにこのノーリスは、拡張性が広く、フラクショナルレーザーや、ロングパルスYAGレーザーのハンドピースも接続できるということで、当院では別の機種ですでにフラクショナルは持っていますので、血管病変により効き目が強い、YAGレーザーは新たな戦力として魅力を感じた次第です。ロングパルスYAGレーザーは、(血管豊富なタイプならば)イボにも効き目があるので、そこもありがたい機能です。

通常のIPL機器では難しい、もやもや血管病変(肝斑も)や表在性血管病変に、ノーリスが有効であることの理由は、その出力波長の工夫にあるそうです。そしてそれは前述したように、ダウンタイムが少ない結果にもつながっています。

当院ではこのように、新型フォトセラピー機器のノーリスと、従来型の機器と、2つ備えています。ノーリスは7千円、従来型は4千円で提供しています。従来型タイプでも昨年まで保有していた機種よりはアップグレードしたものですので、パワーは弱くないですが、ノーリスのほうがさすがに洗練度は上というのはありますね。

通常のシミにはQスイッチレーザーも相変わらず頑張っていますし、そこへYAGが追加となれば、ほぼすべての皮膚色素病変に対して治療できることになろうかと思います。どうなりますか、、、値段次第ですね、、、。

当院では、小さい人から高齢者まで、すべての人たちが、心身ともに何か、元気に楽しく強くなれるような、そういう医療スタンスを提供したいと、いつも思っています。すこしずつですが日々向上していきます。

 

 

投稿者: 三本木クリニック

2023.05.21更新

5月20日の土曜日は12時からコロナワクチン業務をしたのち、特養老人ホームへの往診をし、さらにその次には東名古屋医師会主催の勉強会に参加しました。

今回のテーマは、心房細動とその治療薬(抗凝固剤)についてです。

このテーマについては以前にも何度か聴講したことがあります。また今回の講師、愛知医大循環器内科教授の鈴木先生の講演も過去に聴講したことがあります。

その復習も兼ねてですが、同じテーマでもやはり日々アップデートされている知見というものがあり、今回も勉強になりました。

まず一つ、心房細動はいまや、症状固定したら早めにカテーテルアブレーション治療を受けるべき、ということ。心房細動が長く続くと、そして根本的治療せずに放置すると、心機能や心臓伝達系に不可逆性の弊害をもたらし、生命予後が悪化するのです。

また、薬物治療の意義についてです。高齢などの理由により、アブレーション治療をしない場合、抗凝固剤を使用したほうが良いのは当然なのですが、それというのも抗凝固治療をしないままでは左心耳という部分に血栓が形成されてしまい、それがある日、脳など重要臓器などへ移動して大血管を閉塞させてしまうと、脳梗塞の場合、かなり重篤な合併症や後遺症、ときには致命的となる結果をもたらしてしまうからです。それで、使用する抗凝固剤は従来のワーファリンよりは、やはりいまどきの薬のほうが安全性が高いことがすでに確定しています。薬剤の費用が古い薬より高額なので、古いタイプの薬で継続希望されている患者さんもありますが、命と月数千円の負担との比較すれば、本当なら一目瞭然で選択の余地がないはずです。

そして高齢者の不整脈の治療はいつまでやるか、ということですが、前述した知見のいろいろによって、総合すると、重度の認知症でもないかぎりは治療はしたほうが生命予後のためには良い、となります。あとは個人の自由選択となります。医療側としてはこういった事実のデータを説明することで、治療の推奨はします。

 

ということで、研究会に参加して、そのあと、さらに名古屋へ電車で赴いて、名古屋大学外科同門会に参加しました。

今年は、コロナで延期延期となっていた、第一外科と第二外科の合同懇親会がとうとう開催されるということで、私は千葉大学卒で名大は大学院だけの外様ではありますが同門会員ですので、ここはひさびさだし、ということで参加してきました。

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昨今は旧第二外科の関連病院が少なくなっている残念な面もあります。実際、新規入会者、つまり若手外科医は多数あれどもそのほとんどが旧第一外科の関連施設で勤務されているとのことでした。

そして、第一第二とこだわることなく、普段世話になっていて当院から患者さんを紹介することもある関連病院の先生がたや、かつて一緒に働いた先輩や後輩、といった面々にひさびさに会えるかと、挨拶しようかと、思っていたものの、残念ながら、会えるだろうと勝手に思っていた先生がたはいずれも不参加だったようで残念でした。ただ、今回会えると思っていなかった、昔の大学院時代にお世話になった先生がたや、アルバイト先で一緒だった後輩に会えたりはしたので、とりあえず参加した甲斐はあったんだと、思いました。毎週毎週1週間がヘットヘトになるまで仕事を頑張っていて、週末にもあれこれとあって、名古屋に地下鉄で行って、というのは結構しんどいのですが、おかげで翌朝日曜のいまは、ちょっと風邪のような状態です。

皆さん、ストレスや疲れすぎは体に毒ですね。しかしそうはいっても人生は闘いですから、踏ん張らねばならないシーンもある。どうやって小器用にやりくりするか、です。

実はお恥ずかしいことですが今週1週間は愛知池はゼロだったのです。先週末にコロナワクチンの6回目を接種してから、翌日は当然ながら副反応でしんどかったのですが、それ以後もなんとなく1週間、忙しさもあって、ちょっとね、体調がいまいちだったので、とてもランニングやる時間と余力がなかったのです。長く続けて健康維持するためには、こういうときもある、ということなのでしょう。また体調が戻ったら、というか、もう今週からはまた、歩き始めると思いますが。

「君の往く道は果てしなく遠い なのに なぜ 歯を食いしばり 君は往くのか そんなにしてまで」とは「若者たち」の歌詞ですが、中高年でも生きていくためには、老い先長くはないけれど、毎日毎日、歯を食いしばり、生きて、歩いて、いかねばならないことは同じです。

自殺のピークは20歳と50歳に二峰性にみられるそうです。世の中ストレスだらけだし、物事の複雑化のスピードにはさんざんついて行けないほどではありますし、クルマ運転してても地下鉄にのったり駅を歩いたりしていても、ルールもマナーもあったもんじゃないと思うような変な奴らもかなりの頻度で目にしますが、そんななかでも図太く力強く、時には争いを恐れず、堂々と、「真面目に生きてきた自分が一番偉いんだ」と胸張って、しぶとく生き続けてやろうではありませんか!

戦後まもない復興期の苦労はこんなもんじゃなかったはずです。仲間に愚痴や泣き言を言い合ったりしてもいいし、自分の弱さも認めて互いに慰め合ったり励ましあったりして、なんとか毎日毎日、そう、とりあえず1日を生存してやろうではありませんか!

何も語らずとも、直接会って、挨拶するだけでもちょっとは違うと思う。久しぶりの友達にもたまには会おう。そういったことでもなんとかやれるんじゃないかな。

好きな趣味に没頭することも良いし。

投稿者: 三本木クリニック

2023.05.18更新

5月17日は世界高血圧デーとのことで、昨夜は名古屋まで出向いて、高血圧のセミナーを受けてきました。

高血圧の話なんて、いまさら聞き飽きたような錯覚に皆さん陥っていないでしょうか?

私もまあ、こういう研究会は何かしら必ず新しい知識が得られるとは思いながらも、今回これほど大変いろいろと面白いというか興味深い話がたくさん聞けるとは思わなかった。それほどにいろいろと新しい知見がありました。

そもそも、人間が高血圧になるのは何故か。

そういった話から始まって、という。

で、その答えには脊椎動物の歴史にまでさかのぼるわけです。

魚類は海や川の水中に住んでいるため、心臓から全身に血液をめぐらせるための強いポンプ力は必要なく、それはどういうことかというと、人間でもプールや風呂に入ると静水圧作用といって、言ってみれば全身の血行が良くなりますよね、バランス良く。魚類は常に水中にいますから、一心房一心室で血圧は20程度だというのです。しかし周辺は海水ですから、体内に塩が侵入してしまうのを防ぐ機構が必要で、それには心房ナトリウム利尿ペプチドという物質がナトリウムと水を体外へ排出させるように作用し恒常性維持をしています。

両生類や爬虫類は血圧が50程度。二心房一心室で、かつ心房同士はシャント、つまり短絡路があるため、血圧が高くなってしまうと肺高血圧を起こし、肺がつぶれてしまうため、血圧はせいぜいその程度までしか上げられません。よって、はいつくばってしか生きられない。立ち上がったら脳貧血を起こしてしまうから。

哺乳類とくに人間は二足歩行しますので、重力に逆らって全身に循環させるための血圧が必要です。本来は血圧は必要な生き物なのです。が、現代人ことにアジア人では塩分の取りすぎや、現代人ではアジア人だけでなく飽食の時代となり、肥満にもよって、必要以上に血圧が高くなってしまっており、つまり病的高血圧となっているのです。

高血圧は、心不全の一番の原因です。いまは大学生や高校生といった若者ですら1割程度に高血圧の子がいるそうです。

過剰摂取した塩を体外に排泄するには、薬物治療としては利尿剤によりナトリウムと一緒に水分を排泄させることが一番直接的です。ただ、従来ある利尿剤の多くは、尿酸を上昇させてしまったり、腎臓に負担をかけてしまったり、電解質のバランスを崩してしまったり、ある程度の副作用が懸念されます。

ナトリウム利尿ペプチドは、そういった懸念がない利尿剤です。なにせ、本来人間の体内で作られている物質ですから。

この利尿剤ホルモンペプチドを、分解代謝してしまう酵素の働きを抑制する薬剤は、結果的に相対的にこの物質を増やすことになります。いま、高血圧治療で注目され推奨度がアップしているのが今回の研究会で紹介されていた薬の、一成分です。商品名はエンレストで、この薬剤については過去のブログでもかなり何度も紹介しているので、いまさらなことではあるのですが、最初に記したように、やはり何かと新知見もありました。

魚類の話に戻ると、ウナギは海水と淡水と、いずれでも生きる魚です。鮭もそうか。こういう魚はこのナトリウム利尿ペプチドの分泌を上げ下げして、体内恒常性を上手に維持しています。

ちなみに、この物質を発見したのは日本人の寒川先生という方です。また、心不全ではこの物質が上昇していることを臨床的に発見したのも日本人の医師です。

利尿作用、血管拡張作用、レニンアルドステロンを下げる、交感神経系のカテコラミン分泌を減らす、といった、血圧を下げる作用にいろいろ働いているのです。

レニンアルドステロン系を抑制することで血圧を下げる作用のあるARBという系列の降圧剤は、カルシウム拮抗剤と双璧をなす、日本ではメジャーな薬ですが、実はこのARB系の薬は、塩の摂取量が多い人の場合には、降圧作用が弱くなり、心臓や腎臓への高血圧による悪影響を防ぎきれない欠点があります。それを食塩感受性といいます。

塩分の摂りすぎは、腎臓から余分な塩を排泄させるのに昼間だけでは追いつかず、結果、夜間に排泄させようと腎臓は健気な努力をします。しかしそのためには腎血流を上げる必要があり、つまり心腎関連により、腎臓のオファーに応じる形で心臓が夜中も早朝も頑張って血圧を上げてしまうのです。しかしそれは体は休まらないし、当然、心臓や脳といった重要臓器への危険性も増えます。

また、夜間に利尿が促されるため、夜寝てから何度も排尿に起きなければならないといったことになり、睡眠の質が落ちて悪循環となります。

夜間頻尿の原因のひとつに、実は塩分の摂り過ぎというのがあるわけですね。単純に水分制限や、前立腺や過活動膀胱の薬を投与すれば解決するというケースばかりでもなく、そういう薬物治療に抵抗する場合には、減塩を心掛けること、肥満是正することが、実は一番効果的だったということさえあろうというものです。

現代人が一番寿命を短くするリスクは高血圧の放置ということがすでに判明しています。大昔では寿命を決定するのはケガや感染症、戦争といったものだったのですが、現代は高血圧なのです。そして糖尿病や脂質異常症がそこに追加で絡んできます。

血圧のコントロールが悪い、もしくは高血圧を放置している人は、このブログを読んだならば、自ら率先して、生活習慣の是正と薬剤治療の開始や強化を進めていただきたいと思います。

一部の患者さんでは、薬をなるべく減らしたい、という気持ちから、本来ならちょうどいいコントロール状態なのでこのままの治療で良いのに、「ちょうどいいなら薬減らせんかね」と希望されます。費用を払うのは患者さんだし、薬を減らしたい気持ちも分からないではないですが、これまで述べたように、高血圧というのは、正常に維持することが一番ですので、せっかく副作用もなく正常範囲に維持されているのならば、それを維持しつづけることが本当は必要重要なのだと思います。

 

投稿者: 三本木クリニック

2023.05.15更新

先週1週間は、ゴールデンウィーク明けの週ということで、全体的に少しだけ忙しかった印象でした。なかでも胃腸風邪やふつうの風邪といった、朝晩の冷えによる風邪の患者さんが多かったように思います。

 

忙しさとは心を失うと書きますが、気分が鬱積したような感じになってしまったため、土曜午後にちょっとしたドライブに行ってきました。曇りから雨という天気ですので車で。車だとすぐというような距離ですが、何年かぶりに馬籠に行ってきました。

ちなみに、この日は私自身コロナワクチン6回目の接種をしたため、翌日の日曜は副作用でしんどかったので運動もできずに終わりました(先週は結果として愛知池2周と近所ウォーキング2回でした)。

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ゴールデンウィークはどうだったのだろうか分かりませんが、この日は天気も雨だし、閑散としている印象で、それでも外国の人がこんなとこに結構来ているんだ、と驚きました。中山道宿場町だった馬籠は「夜明け前」の著者の島崎藤村の生家のある場所でもあり、明治時代の日本文学に関心のある外国人なんだろうか、などと思いながら急こう配の坂道を行き来しました。高山に似た風情があるのかもしれません。

 

投稿者: 三本木クリニック

2023.05.12更新

世間で名の知れた医者で、評論家として活動している医師というのがこれまでに幾人もありましたが、

現状では和田秀樹先生、養老孟司先生、過去には近藤誠医師(故人)の3名はいずれも、健康診断による病気の早期発見治療に否定的な意見を発信しています。

居酒屋トークで個人的に主張するには良いのですが、影響力が大きい人物には無責任な行為は控えて頂きたいといつも思います。

和田先生は精神科医です。老年医学も評論しているようですが、臨床医として生活習慣病や癌の診療に関わった実績は少ないでしょう。

養老先生は基礎医学の解剖学者に過ぎません。臨床経験はほぼゼロです。

近藤誠医師は故人ですが、放射線科医でした。生活習慣病が原因と思われる疾患で早逝されました。

和田先生は、70歳以後は健診など不要である、と述べています。彼はまだ70歳未満です。自分一人ですら未経験の年代のことを、健診とそれに引き続く疾患の治療にほぼ無関与でこれまで生きてきて、健診を否定するのはいかがなものかと思います。

養老先生は80歳を超えて元気でしたが、その後心筋梗塞となり、治療で復帰して、でも相変わらずタバコも吸っていると自慢していますが、所詮彼自身以外の臨床経験はほぼゼロです。

近藤医師は医療をほぼすべて否定した結果70歳そこそこで死去しています。

生き死には故人の自由ですので、長生きする努力をしない自由は結構ですが、有名人になって、影響力が大きい場合には、言動に注意しないと、エビデンスの後ろ盾のない発言は有害無益です。

 

健診の充実により、日本は世界でもトップレベルの健康寿命、平均寿命を勝ち得ました。老人の比率が増えることを悪いことだという考えもあるでしょうが、現在老人と言われる年齢の人は、自分が姥捨て山に行けと言われたらどう思うでしょうかね。

自分がたまたま健診など一切してこず、予防医療も拒否し、酒タバコメタボ生活に耽溺してても、運よくこれといった病気にならなかった人もあろうと思いますが、それは遺伝と幸運の賜物にすぎません。病気とはざっくりいって、10人に1人程度が罹患するものだからです。たまたま自分が病気知らずだからといって、今後もこれまで通り無事に老衰まで長命となるかというと、それは期待だけの話に過ぎません。その人にとっては病気発生率ゼロでも、他の人にとっては癌や心筋梗塞や脳卒中や透析腎不全のような重病に一度でも罹患したらそれは病気発生率100%になるのです。

単に確率の問題なのです。マクロで見れば他人事でも、ミクロで見れば一大事なのです。

かつて、シートベルトの取り締まりをしてこなかった時代で、かつ飲酒運転が厳罰となっていなかった時代は毎年交通死亡事故が3万人以上ありました。

いま、年間交通死亡事故は3千人程度です。シートベルトの着用が一番の要因です。

自分は運転が上手いから、シートベルトは要らない、それでもいままで無事故で生きてきた、という人は、単に確率的にラッキーだっただけです。しかし一度事故れば、シートベルトをしていれば助かった命を、あっけなく失うことになり、もしくは重大な後遺症が残り、一生後悔することになるでしょう。

健診を否定することは、シートベルトの恩恵の結果をも否定することと同類なのです。

こんな、ごくごく簡単なことが、著名人で賢いはずの先生方で全く分かっていないのはどうしてかというと、実地臨床に携わっていないからです。

実地臨床にノータッチの医者が、専門外のことを間違ったことを滔々と偉そうに語るなと、言いたいのです。

ある人は比較的若いのに、たまたま検便検査で陽性となり、精密検査をしたら大腸がんが初期段階で見つかりました。検診をしていなければ得られない恩恵を得たのです。

またある人は当院で健診とセットで推奨する超音波検査で無症状の腎臓がんが早期で見つかり、無事手術して元気に生存しています。

一般論でがんの発生率や生活習慣病由来の重大合併症を来たす確率はそんなに大きくありません。しかし実際に罹患した本人にとっては100%の確率なのです。

健診を受ける受けないは自由意志なのですが、専門外の有名人のコメントに踊らされないようにしたいものだとはつくづく思います。

投稿者: 三本木クリニック

2023.05.11更新

昨夜はパーキンソン病の勉強会・小児夜尿症の勉強会に参加してきました。

それぞれ別々の会場なので、1つはウェブで聴講しました。

パーキンソンについてのポイントは1つ。この疾患の多く殆どは65歳以上での発症で、Lドーパ剤補充が第一選択となるパターンだということ。そしてその効果が薄れてきた場合にはドーパミン作動性薬を追加する、ということでした。他にも非薬物治療として手術で機械を埋め込む治療もかなり効果的であることなど紹介されていました。殆どは薬物治療が主体で、最近では貼付剤もロングアクティングのものが出てきています。

小児夜尿症の勉強については、ガイドラインが成人用と小児用とあって、小児用としては、第一選択は抗利尿ホルモン剤であること、それでも効果不良の場合には抗コリン剤、さらに無効なら向精神薬に属する系統を使用する、とありました。なお、アラーム療法については現状としては補助的な立ち位置となっている印象を受けました。

水曜日は午後からいろいろ雑務や往診があって、ランニングもして、とやっているともう夕方になってしまって、勉強会に赴く時間となったという感じです。

コロナの影響も徐々に解除され、またウェブではなく現地開催の学会や研究会セミナーが徐々に増えてくると良いと思っています。コロナ以前は平均して月3、4回は研究会に参加していました。

 

投稿者: 三本木クリニック

2023.05.09更新

先週末から今日午前中までご迷惑をおかけしていた、電話不通のトラブルについて、

治りましたので、ご報告いたします。よろしくお願いいたします。

 

投稿者: 三本木クリニック

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