院長BLOG

2021.09.22更新

毎日ランニングを掲げて半年を過ぎました。。

このところスケジュール的にも体力的にも毎日は厳しくなってきており、昨日21日も仕事が大変すぎて遅くなり、とてもランニングをする気にならずに終わってしまいました。

思えば目標体重に到達しているので、毎日やることもないか、ということを思いなおして、今後は週3程度、気が向いたらそれ以上、というようにしたいと思います。こんなことをわざわざブログで宣言するのも変ですが、これまでに散々毎日ランニングをアピールしてきたので、その逆の報告も一応しておこうと思ったわけです。

ただ、やはり筋トレや体重維持のランニングは継続しなければならないのは今後もありますので、引き続きやっていこうと思います。自分の経験でいうと、運動もやりすぎると内臓を弱めますからね、やはりある程度の幅をもたせて頑張るときは頑張る、少し無理なときは1回だけ休む、というようにしたいと思います。体力低下は予防しなければならないので、週3くらいはやはりやるべきだし、それはスケジュール的にも可能だろうと思っています。

皆さんも天高く馬肥ゆる秋ということで、ぜひ運動をして、メタボ解消、ストレス軽減に努めましょう。

投稿者: 三本木クリニック

2021.09.21更新

今週はいわゆるシルバーウイークということで、19日、20日、と日月曜日が連休になりました。

どうも体調不良気味だったので、実は17日はランニングを休んでしまったのです。心身ともにヘットヘトでした。18日の土曜もコロナワクチン業務が目一杯あって、そのため待合での混雑してしまい、来院された方々には大変ご迷惑をおかけしましたが、それをなんとか無事終わらせて、その後老人施設への往診を終えてやっとコンビニで小休憩の食事。その後は家内との予定があってこの日もランニングは自動的に休むことになり、結局19日の日曜日に息子とランニングをしたのですが、もう最初から病み上がりのような感じなので「速くは走れないだろう」と宣言しておいたため、息子がスローペースにしてくれたので、1時間をわずかにオーバーするタイムでもって、なんとか再開しました。

ともあれ2日分ほど借りができてしまっていたのを少しでも返そうということで、20日の祝日は、普段いかないようなところの山歩きによって、愛知池の2周半分相当をこなしたので良しとしました。しかしこのときは心臓と肺がバクバクゼイゼイ、汗ダクダクでした。しかしおかげで、どうだろう、、4,5日ぶりに熟睡できました。ストレスや運動不足やマスク生活でなんとなく息苦しいやら眠りの質が悪いやら、そういうときは、もう、徹底的にゼーハーするような運動をまあまあ多めにやると、その翌日の心肺機能が大変楽になりますね。寝る前にちょっとした補食と牛乳を飲むとかも睡眠に有効のようでした。普段の運動だとどうしても自分に甘めになりますが、珍しい場所や山歩きとかだと、周囲の環境景色に紛れて頑張れてしまうので、そういうのも一つ気分転換としてアリですよね。季節の変わり目に体調不良となる気象病の場合も、体力をつけることで解決できる面もあろうかと思います。

19日にはバイクで走ったりするなど個人的雑用で過ごしました。

このように連休は自分への癒しに徹した次第です。体調不良も完治しています。本当におかげさまでございます。

そんなところへ、大学時代の旧友から「本買ったよ。」のメールが届きました。私のブログ本1巻2巻の2冊とも買ってもらったそうで、彼曰く「ひさびさに紙の本を買った」「じんわりした」と、短いコメントなのにすごく名セリフが効いたメールで、心が動かされました。昔の部活の、寝食を共にした仲間というのは、年を取るとその価値がものすごく大きいことに気づきますね。11月ごろにはまたひさびさに彼らに会いに千葉に行こうかと思っています。今回メールをくれた友は、自分とこのホームページでも顔出ししないポリシーなので、ここでは名前を控えておきますが、それでも超最先端の手術器械を常に刷新しつづけて、白内障専門のクリニックとしては千葉県内では当然のことながら、全国的に見てもトップクラスという、相当凄い症例数の手術経験を重ね続けているモノスゴい眼科医です。

投稿者: 三本木クリニック

2021.09.18更新

3

昨晩は仕事終わりにキンモクセイの幼木を2つ植えました。

それまで配列していた植木はかなり整理しました。

これが10年後にどうなるかな、、。

投稿者: 三本木クリニック

2021.09.17更新

つい先日、12週、つまり3か月弱の服用で治す爪白癬の内服治療の紹介をしました。

いまの内服薬では肝臓への副作用(血液検査で数値が軽度上昇する)の確率と程度が軽減し、その発生頻度は8~15%ほどとのことですが、いずれも軽度で、経過観察で済むことがほとんどのようです。

ただ、それでも内服よりはなるべく別の治療で、という希望される患者さんが少なくないのも事実でしょう。

そこで当院では昨年から爪白癬のレーザー治療を、愛知県では唯一扱うクリニックとして提供しています。現在は本邦での明確な臨床試験がなされていない(米国では有効性90%以上という結果がでている)ので、当院でコツコツと臨床試験を積み重ねている現状です。通常より安い値段で提供しています。

治療については最短で1週間おきの4回照射となり、1回の照射は12分です。両足の場合には24分となります。つまり4週間で治療を完了できるということです。あとは経過観察のみです。

ちなみに、他院ではヤグレーザーで焼灼するという治療をされているところもあるそうです(患者さんから聞きました)が、その治療については日本はもちろん海外含めても、明確な臨床試験結果があると見聞きしたことはありません。また、ヤグレーザーは当然痛い治療だと思います。

当院のレーザーはそういうものではありません。詳しくは当院ホームページの皮膚科の項目をご覧ください。動画でも機序を説明しています。

ともあれ、エビデンスベースで考えるならば、推奨度Aは内服治療、しかも最新の内服薬は副作用もほぼ心配ない。治療期間は12週間つまり約3か月弱。一方で外用剤は残念ながら推奨度Bで、浸透度の問題や耐性菌の問題がどうしても結果に影響してしまうそうです。そこで当院ではそれらにさらに加えて、痛くないレーザー治療で簡潔に治療が完了する方法も提供できる、ということです。

 

 

投稿者: 三本木クリニック

2021.09.16更新

本日から、インフルエンザワクチンの予約を受け付け開始します。

接種は10月1日から可能となります。

今シーズンは接種する人が少ない予想だということでしょうか、メーカーの供給は例年の6割程度とのことです。

当院の割り当てが無くなり次第、予約受付終了となりますので、宜しくお願いいたします。

一般的にはインフルエンザワクチンの有効性は長くて半年とされていますので、通常であれば11月の接種が一番望ましいです。

投稿者: 三本木クリニック

2021.09.15更新

アトピー皮膚炎に対するステロイド外用剤を扱った番組で間違った(全く正しくない)情報をドラマ風にして拡散してしまった事例があったようです。これはただでさえ問題になっている(なかには医者ですら間違った情報に惑わされて患者に正しい治療をしていないのもいるようなのです)日本において見過ごせない悪い出来事ですので、それに関しての記事を、下記に引用します。

 

日本皮膚科学会は14日、公式サイトで日本テレビに抗議文を出したことを明らかにした。

 抗議したのは9月7日放送の日本テレビ「ザ!世界仰天ニュース」で取り上げられた「ひどい肌荒れがまさかの方法で回復」の放送内容。

 サイトによると「そのなかには、『ステロイドは本来体内で作られるが、ステロイド薬の使い過ぎにより体内でステロイドが作られなくなった。』(23:53)や、『再び体内で作られるようにするには、ステロイド薬を断つしかない』(24:09)といった、科学的に明らかに根拠のない内容もあり、患者さんへの悪影響が懸念されます。日本皮膚科学会、日本アレルギー学会、日本臨床皮膚科医会、日本皮膚免疫アレルギー学会、日本小児アレルギー学会、日本小児皮膚科学会、日本アレルギー友の会(患者会)は以下に当番組の問題点を指摘します」とした上で、4点について指摘した。

 1.ステロイド外用薬の使用を、種類も使用法も区別すること無く否定し、ステロイド外用薬を用いた治療中の患者さんに恐怖と不安をあおる内容であったこと。

 2.脱ステロイド「療法」という用語を用いることで、ステロイド外用薬を使わないことをひとつの治療法として、あたかも疾患が治るかのごとき期待を抱かせる内容であったこと。

 3.ステロイド外用薬を使うことの危険性を把握し、「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」に沿って診療を行っている医師と患者さんに不必要な不安と妨害を与えるものであったこと。

 4.番組を視聴した結果、多くの健康被害をもたらす可能性が高いこと。

 「1990年代に始まったステロイド外用薬に関する誤解や誤った報道により、『脱ステロイド』と呼ばれる不適切な治療が横行し、多くの患者さんが不利益を被った歴史があります。日本皮膚科学会では『アトピー性皮膚炎診療ガイドライン』を策定し、標準治療の普及に努めて参りました。その結果、ステロイド外用薬に関する誤解や誤った報道が減ってきましたが、今回またこのような番組が放送され、医療の混乱を来すことは、看過することができません」とした。

 「マスメディアは科学的根拠に裏打ちされた情報を基に、患者さんの利益になる番組を制作することが使命であると考えます。そのため、当番組を制作・放映したことに対して、日本皮膚科学会、日本アレルギー学会、日本臨床皮膚科医会、日本皮膚免疫アレルギー学会、日本小児アレルギー学会、日本小児皮膚科学会、日本アレルギー友の会から連名で日本テレビに対して厳重に抗議しました」と記載した。

 

もう一つ引用します(下記)。

「脱ステロイド」を好意的に紹介した「ザ!世界仰天ニュース」番組内で謝罪 具体的な検証内容や再発防止策は示されず
日本テレビ系の「ザ!世界仰天ニュース」が番組内で「脱ステロイド」を好意的に紹介し、批判が集まっていた問題。番組は9月14日の放送で、改めて謝罪しました。しかし詳しい番組内容の検証や具体的な再発防止策は語られませんでした。
Naoko Iwanaga
by Naoko Iwanaga
岩永直子 BuzzFeed Medical Editor, Japan


日本テレビ系の「ザ!世界仰天ニュース」が番組内で「脱ステロイド」を好意的に紹介し批判が集まっていた問題で、同番組は9月14日の放送で、「番組内容で、治療中の多くの患者の皆様とそのご家族、携わる医師の方にご心配及びご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」と謝罪した。
また、「今後、番組では再発防止に努めてまいります」と締め括ったが、具体的な再発防止策は示されなかった。詳しい番組内容の検証や、どの部分に問題があったかの言及もなかった。

この問題を巡っては、放送直後から医療従事者の批判が殺到し、日本皮膚科学会など関連6学会と患者会「日本アレルギー友の会」が連名で日本テレビに抗議し、ウェブサイトに声明を出していた。

「脱ステロイド」で回復したかのように放送 批判集まる

問題があったのは、9月7日に日本テレビ系「ザ!世界仰天ニュース」で紹介された「脱ステロイド」の体験談VTRだ。


ザ!世界仰天ニュース
若い女性がステロイドの使用を止めることで肌がきれいになったというストーリーを流した


20代の女性がステロイドを塗っても症状がぶり返すのに嫌気がさし、ステロイドの使用をやめたことで「見事に回復した」様子を再現ドラマで好意的に紹介していた。標準治療を否定する医師が監修していたという。

放送直後から、医療者を中心にSNSなどで批判が相次ぎ、BuzzFeed Japan Medicalにこの番組の問題点について検証する寄稿をした近畿大学医学部皮膚科学教室主任教授の大塚篤司さんは、以下の3つの問題点を指摘していた。

「脱ステロイド」は民間療法であり、治療ではなく放置。ステロイドは歴史がある良い薬
顔に塗ることだけで体内のステロイドが作られなくなることはない
脱ステロイドの激しい炎症でこすったり叩いたりすることで起こる白内障、網膜剥離のリスクに触れていない


番組は公式ウェブサイトやTwitterアカウントは9月10日、「患者が自らの判断で薬の使用を中止すると症状が悪化することがあります。治療については、医師の指導に従ってください」とするコメントを発表したが、謝罪や放送内容の訂正はなく、さらに批判は強まった。

さらなる批判の声の高まりに、番組は公式ウェブサイトで9月13日午後、患者や医療関係者への謝罪と、ステロイドの有効性と安全性、脱ステロイドの危険性を強調するコメントに差し替えた。

14日朝には日本皮膚科学会など関連6学会や患者会が制作者の日本テレビに抗議。「科学的に明らかに根拠のない内容もあり、患者さんへの悪影響が懸念されます」とメディアの姿勢を強く批判する声明をウェブサイトに公開していた。

放送でも訂正と謝罪 具体的な検証内容や再発防止策は示されず

14日午後9時から放送された番組の最後で、番組ウェブサイトに掲載した謝罪文に沿って、アナウンサーによる謝罪の動画が入った。

番組内容で、治療中の多くの患者と家族、治療に携わる医師に謝罪した後、「日本テレビに今日、日本皮膚科学会を初めとする6つの学会と一つの患者会から抗議がありました」と紹介した。


ザ!世界仰天ニュース
「ザ!世界仰天ニュース」が番組ウェブサイトに掲載した謝罪文
さらに、診療ガイドラインを策定している日本皮膚科学会の情報を根拠として、

「ステロイドの外用薬は、皮膚炎の炎症を十分に鎮静することができるなど、有効性と安全性が科学的に立証されている薬です。正しく使用すれば、全身性の重篤な副作用は起きないとされています」と謝罪文と同じ内容を読み上げた。

さらにやはり謝罪文と同様に、「患者の方が自らの判断で急に薬の使用を中止すると症状が悪化し、特に顔面では目に対するリスクがありますので、絶対にやめてください。治療は、医師の指導に従ってください」と自己判断による治療中止は避けるよう訴えた。

また日本皮膚科学会などのホームページも参考にするように伝えた。

最後に「今後、番組では再発防止に努めてまいります」としたが、具体的な再発防止策や番組の検証内容は示されなかった。

再発防止策を「複数の専門家が監修」「ガイドラインを確認」

患者に害が及んではならないと、訂正や謝罪のために番組制作者に働きかけてきた近畿大学医学部皮膚科学教室主任教授の大塚篤司さんは、こうコメントした。

「私としては、今後の再発防止に向けてしっかり対応してほしいです。今回は監修が1人しか入っておらず、その医師が標準治療を否定する立場であったことが問題だったと思います」

「複数の専門家が監修に入ること。放送前にガイドラインは確認すること。同様の内容でこれまで健康被害がなかったかどうかは最低限確認していただきたいです」

投稿者: 三本木クリニック

2021.09.14更新

昨夜は比較的新しい爪白癬(爪水虫)の内服治療薬についてのオンラインセミナーを聴講しました。

講師は近畿大学の柳原先生という方でした。

あらためてガイドラインをひも解くと、爪白癬の治療の第一選択は現在でもやはり内服治療が推奨度Aだということで、近年2種類の爪専用の外用剤もあるんだけれどその推奨度はいまでもBにとどまっているということです。

内服薬は私が思うに実際にはそこまで危険性が無いと思うのですが、何か肝機能に悪さをするという副作用情報が過剰に出回っていて、内服を忌避する患者さんが大変多いというのが現状ですが、外用治療は実際にはなかなか治りにくいのは事実です。

最新の内服薬では肝機能への悪影響がかなりリスクヘッジされ、かつ、治療期間が12週、つまり3か月で終わりというものです。

3か月服用し様子を見ていると、軽症重症ひっくるめて35週で完治度が67%ということで、つまり8から9か月でそういう結果ということになります。

実は足爪白癬は、今回の講師先生によれば、早期のもの、たとえば爪先だけのものとかそういうのでも内服が有効であって、むしろ早期のものほど内服を開始すべきであるというのです。早期症例で限って検討すると、治療開始7か月で90%以上の完治度を誇るという結果だというのです。

当院では外用剤を主体に治療してきましたが、これからは内服薬も前面に出して推奨していこうかと思いました。

気になる肝機能への影響についてはこの新薬、8%から15%の確率で数値が上昇するということですが、多少の数値上昇については心配せずに治療継続して良いということです。たしかに私の経験でも、内服薬を使用したからといって、肝機能数値が異常高値を示すことはほとんどないような印象があります。

いずれにせよ、ガイドラインで推奨度Aが内服治療なのだとなれば、まずそれを第一選択として推奨するのが良識的姿勢ということになります。

今後の診療に生かしていきたいと思います。新しい良い薬は次々と出て来ますね。問題はそれについていく人間の側だということになりましょう。

治療期間を再度お示ししておくと、最初初診では2週間、その後1か月おきに合計4か月、となります。その間に一度は採血で副作用確認をするのが良い、とされます。

要するに、2か月に1,2回診察きて、2,3回の外来通院で終了、ということになります。これなら取りくみやすいですね。

たとえば外用剤だけでなんとか頑張ってきたけれど、足踏み状態になってしまった患者さんにはこの新しい内服薬をお試しいただきたいと思います。随時ご相談ください。外用剤だけでは効かなくなってくる理由は耐性菌の問題があるようですが、内服薬には比較的まだ耐性菌問題はほぼ無いようです。

投稿者: 三本木クリニック

2021.09.13更新

9月11日の土曜日の午後は、東名古屋医師会臨床懇話会に参加してきました。

つまりセミナーです。「包括的リスク管理における高TG血症治療 SPPARMαの可能性」という内容で、講師は愛知医大の循環器内科高島先生です。

SPPARMαというのは比較的新しい高トリグリセライド血症治療薬で、つまり中性脂肪の治療の比較的新しい薬です。といってももう何年か経過している薬です。

PPARα とは、Peroxisome Proliferator-Activated Receptor:ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体、のことだそうで、肝臓や褐色脂肪組織,心臓,腎臓で強く発現しており、遊離脂肪酸などを生理的なリガンドとして活性化され、血中トリグリセリド濃度の低下などを導く、と。外因性リガンドとしてはベザフィブラート,クロフィブラートなどのいわゆるフィブラート系の薬物がその役割を担う薬として世にあるわけです。つまり外因の薬物となるとPPARαを活性化させる作用があるためModulatorのMがついてPPARMα、となります。

で、SPPARMαというのはPPARMαをselectiveつまり選択的に作用するようにしたもののことをいうのですね。より精度が高くなったもの、というと分かりやすいかもしれません。これにより、副作用の心配が減ります。

これまでの中性脂肪治療薬としてのフィブラート系薬というのは、高コレステロール血症の治療薬であるスタチン系と併用すると横紋筋融解という副作用を起こしやすくなるとされていて、それが腎機能が悪い人で併用するとそのリスクが高まるので、現在では併用禁忌ではないものの、かつては併用禁忌だったこともあり、なるべく併用しないようにしたい、という薬の組み合わせなのですが、脂質異常症では往々にしてLDLコレステロールと中性脂肪と両方高値である患者さんが少なくないのと、他にしっかり効く薬があまりないために、どうしてもこの組み合わせをとることがあります。そんななか、今回の選択的PPARMαつまりSPPARMαは比較的安心して使える薬だというわけです。

悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の異常高値は心筋梗塞や脳梗塞など血管合併症を引き起こすことがよく知られていますが、中性脂肪についてはあまりそこまで心配されていなかったし、いまでも、いまひとつ認知度が低い印象があります。しかし近年の大規模臨床試験の数々の発表によって、中性脂肪の適正な是正もLDLコレステロール同要員重要であることが判明しつつあります。

たとえば空腹時、非空腹時の中性脂肪がスタチン使用中の2型糖尿病患者における心血管イベント発症に与える影響、という臨床研究(EMPATHY試験)があり、それによると日本人においての研究ですが、2型糖尿病患者において、非空腹時中性脂肪が高いほど、心血管イベントの累積発症率が上昇することが報告されています。空腹時も非空腹時でも中性脂肪が高いのはやはり良くない、ということです。

今回のSPPARMα製剤というのは、この中性脂肪を下げる効果があるのと、それ以外にもLDL悪玉コレステロールの中でも一番たちが悪いとされるsmall dense LDLをも下げる効果があることが別の臨床試験でも確認されています。そしてこの薬剤では副作用など安全性についても評価し問題ないことが確認されています。腎機能の低下を来たさず、なおかつ、脂肪肝の数値もわずかながら改善したそうです。

糖尿病の患者さんというのはもともと血管がもろい体質で、ことにそれが心臓の冠動脈でも同様ということですから、非常に危険なわけです。そこへたいていはLDL悪玉コレステロールが高値なことが多いメタボ患者さんではまた心筋梗塞のリスクが高いというわけで、当然スタチン系薬剤でLDLも低下させねばならないのですが、そこで中性脂肪が高いと血管内プラークの増悪リスクも高いということで、LDLと中性脂肪と両方とも適正値にコントロールすれば、心血管イベントを有意に低下させるのだと、講演では述べられていました。つまり、血圧、血糖、LDL、中性脂肪を包括的にコントロールすることが大事なのだと。

愛知医大では心血管の情報を造影CTで確認するだけでなく、それだけでは判定できない篩い分け、つまり、心臓カテーテル検査まですべきかどうかの、より精度の高い診断を、コンピュータ解析により行うというFFRCTという手法をこの地区では唯一有する施設だということでした。造影冠動脈CTの進化版ですね。もちろん症状がないと適応がない検査ではありますが、症状があって、この検査を希望される方は紹介しますので相談ください。これにより、無駄な入院と心カテ検査を省略することができるそうです。

さて今回は私はいろいろ質問をさせてもらったのですが、まず、LDLを下げると相対的にTG(中性脂肪)が上がることが日常臨床としてあるのですが、そういうシーソー現象の機序は?という質問です。残念ながらこれについての答えはまだないということでしたが、たとえばTGを薬で下げることによって、LDLが少し上昇した場合でもそのLDLの内訳は超悪玉の成分であるsmall dense LDLの比率は下がるということは分かっているそうです。

2つ目の質問は、フィブラート系薬を使用してもTGが下がりにくい人というのは総合的メタボ疾患患者さんに比較的多い印象があるけれど、その場合、LDLが正常範囲だとしてもさらにスタチンを強化したらTGを下げられるか、という内容ですが、それについては「おそらく無理だろう」とのことでした。一応、ガイドラインでは、中性脂肪が高値の場合に使用する第一選択薬はスタチンである、と記載されているので、フィブラート系とを併用しているにも関わらずなお下がりが悪いTGの場合にどうしたら良いかという質問だったのですが、どうやら難しいようです。

3つ目の質問は、週刊誌などでは定期的にスタチンを悪者扱いする記事がでて患者さんを惑わせることが毎度あるのだけど、なぜ週刊誌はそういう記事を載せるのか、その根拠となるエビデンスはあるのか、という質問については、週刊誌はそういうことによってやはり売上を良くする目的だろう、と。また、惑わせる根拠となっているエビデンスとしては、癌の末期や老衰で死を間近にしている人において、さすがに低栄養状態だから自然にLDLコレステロールは低値だけど、そういう例をひっくるめた疫学調査でもって、低LDLは死期を早める、という短絡的な結論を導いてしまったのだろう、ということで、それ以外の論文的な根拠は皆無だということでした。

週刊誌の問題については、昨今のコロナワクチン問題にも当てはまると思います。感染症や呼吸器の専門家でもなんでもないような精神科医とかが、「コロナワクチンを打つべきではない」などと真剣に信じ込んでしまって、有料のセミナーや講演を開催したり、有料のメルマガや、宗教じみた著書を出して、それが異様にベストセラーになったり、莫大な利益を得たりしているそうで、そりゃあ、自分が妄信したことを高評価されて儲かるなら、もうやめられませんわね。そういうのと週刊誌の売り上げというのは似たところがあるんだなあと思います。

悪質なデマが蔓延る原因としては、コロナウイルスやワクチンのように、100%メリットだけである、というものではない、デメリットも多少あるけど、という、フワフワした対象だと、そういうデマが信じられる土壌になりやすいそうです。

情報は正しいものを常識的な脳みそによる判断力でもって取捨選択しなければならない。SNS蔓延時代にはより一層の注意が必要ということです。

 

ともあれ、乱文になりましたが、とりあえず一昨日の講演会セミナーの報告とします。今後の診療に生かしていきたいと思います。

 

投稿者: 三本木クリニック

2021.09.12更新

0

昨晩は愛知池をウォーキングしました。新月を1日目と数えるのが正しいそうなので昨日の月は5日月となるようです。

実際にはもっと三日月に近い見え方ですがスマホでの撮影だと太く見えます。

昨日のど根性ホタルは同じ場所にいるかなと探してみたところ、似たような場所にまだ居て緑色の光を点滅させてました。もうツクツクボウシも鳴かなくなってきているというのに、、、。根性根性ど根性! 人間である、この私にアンタは凄い感動を与えてくれたよ! エライ!!

昨日は土曜でしたが、その午後には東名古屋医師会臨床懇話会に参加してきました。また詳細報告は明日にでもアップしたいと思います。今日はカルテ作業と、例の2種類の薬の効果に関する臨床評価のデータ収集作業をなんとか終わらせたので、一旦休憩します。

投稿者: 三本木クリニック

2021.09.11更新

一昨日と昨日と、愛知池の一番暗いあたりを走っていると何やら緑色にぼんやり光るものがあって、おとといはスルーしたのですが、昨日はどうも気になって、近づいてみてみると、、

?????

から

!!!!!

になりました。

 

なんと、ホタル。1ミリほどの光を点滅させていたのです。路傍の地べたにて。もう最近はホタルなんかまったく見なくなってだいぶ経過してるというのに。まだ根性のヤツが居たか!と。

そしてその存在を見つけて驚いたので思わず「おまえ、こんなとこで頑張っとったんかい!」と声をかけると、面白いもんで、警戒してピタッと光らなくなるんですよ。

その場所が愛知池周回路中でも一番か2番に暗いところだったから初めて気づいたと思うんですね。ああ、この光景でなんとも言えない感慨が湧いてきました。

 

最も暗い場所でだからこそ、わずかばかりのその明かりと頑張りと価値とありがたさが分かる、気づくんや、と。

最も落ち込んでいるときに、ほんのわずかな気遣いや親切(相手からしたらそんな意識もしてないほどのことだったりする)でも、本当にありがたく感じることがある、ということです。

 

そして、この根性のホタル。もうすでに誰も仲間も配偶者も居ないでしょう季節にね。一人でホタル生を全うしようとしてるし、外敵が来たら明かりを消して気配を消す努力すらするんだからね。

俺も頑張るからよ、お前も頑張れよな!

そう思った次第です。テンションあがったよ。昨日も一昨日も堤防には人はいたけれど、周回路ランニングする人はゼロだったので、余計にそういう孤独の頑張りというのかな、わずかなホタルの光が目立ったわけです。

仮に明日にでも終わる命だとしてもな。必死におのおの自分の一生を頑張ろうな!

 

投稿者: 三本木クリニック

前へ
  • まずはお気軽に
    当院へご相談ください
    内科/小児科/肛門科/外科/形成外科/皮膚科/美容
  • common_tel.png