昨日、日曜は雨でしたが名古屋に出向いてレーザー治療のセミナーに参加しました。
今回はフォトRFが主たるテーマで、これまではレーザー一辺倒だったのがここへきてフォトセラピー。
当院にある2種類のフォトセラピー機械のうちフォトとラジオ波とが同時に照射されるオーロラの機能と、その発展系による治療効果がどうなのか、専門医のレクチャーです。
フォトセラピーについては、地味に実に見直されるべき治療だということが改めて理論から実際まで含めて認識できました。
また、当院でも導入開始した、トリプル治療(トリニティ)の意義についても専門施設でもメジャーな治療であること、そしてその具体的な設定値、治療効果などが提示されました。
その中でポイントとしては、、
一時期よく宣伝されていたフラクショナルレーザーはその破壊力が強いために、ダウンタイムが長すぎることや、皮膚障害の副作用が懸念されて、いまはほとんど絶滅状態であること。当院ではフラクショナルレーザーはその機械がありませんしもともとその侵襲度を懸念して導入を検討したこともありませんが、それに代用できるものとしてマイクロペンがあります。熱を加えないので侵襲度が低く、かつ、その効用は1回やれば実感として分かる、というものです。効果は同様でリスクが少ない。他社メーカーのものではダーマペンというものがあるようです。
当院で引締め治療として行なっているマトリクスIR、は、最新機種ではモチーフIRという名称に代わり、多少の出力機構に違いがあるものの基本的には同様のものであり、この治療では「赤い病変に効く」という新たな知見をえました。しかも、当院にない色素レーザーに代わるほどの力を持っている、という。ニキビ後の赤みやニキビに関連ない赤ら顔については、フォトでじっくり改善させていくか、もしくはやや弱いながらもメディラクスプラスにある専用のハンドピースで対応してきたのですが、それよりも実はマトリクスが有用(ただし出力は最大でやるとよい)ということが判明したのです。これは今回の一番の収穫。
ポイントで特筆すべきはこれだけですが、他にも実際の治療効果として、通常のフォトだけだと引締め作用が弱いですが、ラジオ波とのセットの治療ができるオーロラ系だと引締め効果が必ずついてくる、ということが多数の写真で示されました。
それから地味に当院では医師である私自身が、看護師に代行させることなく、これらの処置類すべて施術しています。他の、たくさんの症例数を誇る施設では、看護師が主体的にフォトやレーザーの照射をすることもあるようですが、当院は美容医療で稼ぐという意識はありませんので、症例数はあくまでも私がやれる範囲での枠しか設けておりません。ので、看護師に任せることはしておりません。今回講演された先生のなかでお一人は、医師自らが施術するというポリシーを表明されていましたが、多くの美容クリニックは医師は最初だけ施術するというパターンではないかと思われます。
それと、今回のセミナーでの話ではありませんが、少し前に新しい知識を得たことがあります。それは、汗管腫を当院のラジオ波治療器で治療できること、です。
たまたまラジオ波の情報を見ていたら、他院で当院も有しているラジオ波機械を用いて効果的に汗管腫を簡単に処置している動画があり、過去に別の方法で治療しても今一つ効果がでなかったことを思い出した次第です。やり方を工夫すれば治せるのだと、嬉しい希望がわきました。手技は簡単で、設定値も分かりましたので、ご希望の方には今後紹介していきたいと思います。
最後に、今回の話にもどりますが、引締め治療は光治療や通常のシミ取りレーザーではあまり効き目が期待できません。そこがラジオ波治療の出番、というか、独自の効能の発揮しどころです。その点も講師の先生は強調されておられました。美白効果もあります。
ますます当院の治療に自信を深めて今後も施術していきたいと思った次第です。