院長BLOG

2018.07.30更新

先週末土曜日は午後から夜まで研究会3件参加してきました。

1つめはおりど病院の講堂でのもので、糖尿病性網膜症についての講演2題でした。最初は日進市のいしやま内科クリニックの石山先生から、糖尿病とその合併症の1つである網膜症との関連についての一般的な解説、2つ目は名市大眼科寄付講座教授の植村先生による、現代の糖尿病性網膜症の治療についての概論についてです。昔はレーザー治療一辺倒だったのが最近では分子標的剤の局所注射や硝子体手術といった新しい技術や薬がでてきており、とくに分子標的剤の局注については主役になってきているとのことでした。

2件目の研究会は名古屋市内にて、愛知医大皮膚科との連携の会で、乾癬に対する現代の治療の進歩についてと、保湿剤の使い方という、最先端のものと日常臨床の内容との良い組み合わせ演題でした。尋常性乾癬については当院でも診ている患者さんが何人かありますが、重症の場合にはいまはいろいろな治療の種類が広がっており、何らかで対応すればうまくいきそうだという印象を持ちました。また保湿剤の使い方については、皮膚炎などの理由により汗腺の分泌がうまくできない病態に対して、ヘパリン類似物質保湿剤は非常に有効であることなど、専門医ならではの症例提示をされながら、我々開業医が翌日から実行できる知識を与えてもらえました。

3件目は同じホテルの別会場という好条件だったので、移動の手間なく済みました。漢方セミナーで、とくに六君子湯についての講演でした。この薬剤については当院でもよく使う種類の漢方薬で、これまでにたくさんのエビデンスが報告されているものですが、さらにそれらを復習するような形で、かつ、精神ストレスの緩和作用も期待できること、また、PPIといった強い制酸剤を増量する代わりにこの漢方を併用すれば同等の効果が得られることなどが臨床試験から言えることなどたくさんの結果報告をいただきました。

最近は暑さで夏バテぎみなのか、講演参加者はいずれも満員とはいきませんでしたが、では私はなぜにちょこまかと、貴重な休みを費やしてこのような講演会に積極的に参加するのかと、自分に疑問を投げかけたこの土曜日でした。

投稿者: 三本木クリニック

2018.07.27更新

昨日は夜に名古屋にて便秘治療に関する講演会がありましたので参加しました。

便秘はかなり普遍的な、というかありふれた疾患で、女性は若い人から高齢者まで、また男性は高齢になると増えるという説もありますが、とにかく誰でもかかり得る疾患は間違いないです。

それもそのはず、そもそも腸内細菌は人間には非常に大切な存在としてあるのですが、その存在価値は第三の臓器だともいわれるほどで、それらの働きがなければ人間は生きていけないほどいろいろな機能を有していますが、その存在場所はほとんどが大腸にありまして(下部小腸にもありますが、ケタが違います)、そのフローラを良い状態にしておかなければ便秘になる、というわけです。もちろん、排便のためにはいきむ力がないと排泄できないし、水分摂取や経口摂取の量が少なければ便秘になりますが、飲食していても、社会活動をふつうにしていても、なおかつ便秘になる、ということは、やはり腸内環境が悪いことを最初に考えなければなりません。具体的には善玉菌のエサとして必要な、繊維とオリゴ糖を十分量摂取することが大事なことになるのですが、これらの栄養素は毎日摂り続けなければすぐに枯渇してしまいます。排泄されたら終わりだからです。また乳酸菌のような善玉菌を経口摂取する方法もありますが、これはこれで通過菌にすぎないので、これもこれだけで善玉コロニーを維持しようとすれば毎日たくさん摂取する必要があります。つまり、日々の努力が必要なのです。この努力を怠ると、すぐに便秘になり得る、というのが現代人の食生活です。あきらかに繊維の摂取が少ない。

今回の講演では基礎医学的な内容が主体で、新しい薬に関する解説やその実際的臨床的効果についてはあまり述べられず、残念ながらそれほど参考にはなりませんでしたが、まあそれでも便秘の病態と原因疾患などを改めて復習する意味はありました。

便秘はいちいち病院に相談するのもなんだし、まあ薬局で市販の下剤をときどき買って対応すればいいわと思う人も多いかと思いますが、いわゆる緩下剤、とくにセンナや大黄といった刺激性下剤は、漫然と使用するにはあまりよろしくないのと、強制的な便秘治療薬ということもあり、私は本来それらを使うことは望ましくないと考えています。

一番は何か、というと、乳酸菌やオリゴ糖や繊維の摂取とかいろいろありますが、中でも一番良いのは繊維をたくさん摂取する、ということに尽きるように思います。

そしてそれを毎日摂取する、ということです。発酵食品は日本にはありふれています。味噌汁からしてそうなので、それらはヨーグルトや納豆のように比較的定期的に摂取している人が殆どであろうと思います(漬物も同様)ので、それらは良しとして、さらに、となると、便通にもっとも良いのは、繰り返しますが、やはり繊維です。野菜を大量に食べる、というのも良いですが、野菜は煮物にでもしないと、生野菜でははっきり言って繊維としては大した量を摂れません。

粉末状の繊維サプリメントが一番摂りやすいのではないかと私自身は考えて実践しています。もともと便秘体質でもないのですが、やはりそれでも毎日の食事で繊維分が足りてるとはとても思いませんので。

繊維サプリメントは世の中にたくさんあると思います。大抵どれでも良いとは思いますが、私が気に入ってるのは米ぬか健康法として昔ブームになったという、「ぬか玄」という商品です。米ぬかの成分も吸収しやすいように処理されており、またその原料も農薬なしで作られた米ということもあり、いろいろな意味で気に入っています。

投稿者: 三本木クリニック

2018.07.25更新

山の日の制定が昨年からでしたか、始まりましたので、今年は8月11日土曜日が祝日で当院はお休みとなります。いわゆるお盆休みは8月13日から15日の3日間となります。

7月もあと少しとなりました。猛暑が続いていますがピークは過ぎつつあるのではないかと思っています。中国などかつての後進国が著しい経済発展により、さまざまなものを燃やすことが地球規模で増えているため、地球表面全体が昔よりも一層の加熱状態となっているからではないかと推察しています。

日本もかつては鉄鋼業など高度成長期にはかなり熱発生量が多かった時代もあったと思いますし、いまでもゴミの焼却、火力発電といったように熱の発生が多いわけですが、巨大な国土と桁違いの人口を持つ国が従来比桁違いに多くの熱量を発生すると、当然あちこちで高温になるのは当然といえば当然でしょう。

CO2二酸化炭素だけの問題ではないように考えています。ただこのことについてはマスコミでも最近はあまり取り上げなくなりました。何せ一番熱や炭酸ガスを発生するアメリカと中国がこの問題を無視しているからです。日本も最近ではそういう流れに追随しているように思えます。

投稿者: 三本木クリニック

2018.07.23更新

本日から10日間ほど、当院建物のメンテナンス工事のため、足場が組まれています。

一応患者さんの来院に支障が少ないように配慮をしているつもりですがどうしても邪魔になってしまう状況です。駐車場や玄関付近など、躓いてケガをされたり、自動車にキズをつけてしまうようなことのないように、お気を付け下さい。

ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

投稿者: 三本木クリニック

2018.07.23更新

いま盛んに熱中症についてマスコミで取りざたされておりますが、例えば大災害で過労状態を強いられている被災者の方々が体調不良や病死してしまう場合、それは熱中症だけでなく、過労蓄積による脳梗塞や心筋梗塞である可能性があることも注意を呼び掛けてほしいものだと思います。

つまり、猛暑なので熱中症に注意をすることはもちろんのことですが、それだけですべてを解決理解したような気持ちになっていると、実は過労や慢性疲労の蓄積のことがおそろかにされ、熱中症だけ気をつけていれば良いのだということに誤解されかねません。

マスコミの責任はそれだけ大きい、ということ。

夏は脱水症状や消耗状態になりやすいので、全身の虚血、ひいては脳や心臓といった重要臓器の虚血を来たし、致命的なことになりかねません。

高齢者やメタボ症候群の人は注意していただきたいと思います。あまり熱中しすぎてはダメなのです。それが遊びだろうと仕事だろうと。

投稿者: 三本木クリニック

2018.07.21更新

今日は土曜ですが、午後から老人ホームへの往診のあと、東名古屋医師会主催の講演会に参加しました。高尿酸血症と心疾患との関連性について文献的考察をたくさんされて講演されていました。

結論としては、人類にとって尿酸の意義というものは今一つ分かっていない、ということが一つと、もう一つは、細胞にはすべてDNAがあり、それが代謝されると尿酸が生成する、ということで、それは摂取食物からも加算されますが、それが高値となると、痛風になったり、腎機能に悪影響を及ぼしたりするということです。

メタボの人には尿酸が高くなる傾向があるのは想像に難くないことですが、それを薬物治療などで下げることは、痛風の予防や治療、そして腎機能の保護、ひいては寿命の延長に有効である、ということです。

ただ、尿酸が高値となるのはあくまでも結果であって、たとえば心臓疾患を抱えた人が尿酸が高値であることは疫学的に分かっていても、薬で血中尿酸濃度をさげたからといって心不全が予防できるわけではないだろうということも、現時点では判定せざるをえない状況です。

尿酸の問題は圧倒的に男性に多く見られ、また、尿酸の濃度がかなり高くても余裕な欧米人よりは日本やアジア人は低い濃度で人体に悪さをすることも示されました。

 

という講演を聴いたあと、すかさず名古屋駅付近のホテルで行われた肛門の手術の研究会に参加しました。今回は非常に興味深い内容で、深部痔ろうに対する手術、というテーマでした。

症例経験がたくさんある施設から3題発表されましたが、当院ではまだ深部痔ろうの患者さんを診察したり治療したりしたことはないので、もしそういう症例があったらさすがに専門病院に紹介となるのでしょうが、本質的には非深部痔ろうと考え方は同じだと思いました。

あとはいかに本質を理解した手術を、かつ機能的後遺症を残さずに行うか、ということになり、発表された先生の中で最も成績の良い先生の術式はさすがにきっちりしており、なおかつむやみに大きな傷を加えることなく上手にできておりました。その先生に対する質疑応答を聞いていましたが、さすが、成績の良い手術をする先生は本質的に肛門手術、とくに今回の場合は痔ろうの手術ですが、そういうものを理解されていると思いました。

深部痔ろうの症例が当院にくるようなことはおそらく今後もあまり可能性としてはないと思いますが、深部の症例でなくても痔ろうは複雑なものになることは多いので、再発率少なく、キレイに、なおかつソイリングなどの後遺症を残さないようにする。。これが大事です。

当院では肛門の手術、鼡径ヘルニアの手術を週3件ずつ行なっています。すべて日帰り手術です。絶対に入院が必要だろうという症例を無理して行うことはしておりませんが、たいていは出来ます。日帰りでできるものについては明確に基準があります。私なりの経験にもとづいたもの、ですが。

現時点で8月の最終週から予約枠が空いております。大体1か月待ちといったところですので、ちょうど良いのではないかと思っています。

投稿者: 三本木クリニック

2018.07.21更新

熱中症により高熱状態が続くと、当然ながら代謝が亢進しグリコーゲンが著しく消費されます。となるとどうなるか。

筋肉量の少ない老人や子供、痩せた人では、簡単に低血糖を起こします。

低血糖は不整脈それも致死性の不整脈を簡単に引き起こします。

駅伝の脱水症状と称する状態で、こむら返りや痙攣を起こす選手は、実は低血糖だと推察しています。

トライアスロンで水泳中に溺死する選手もたいていはそれだろうと思います。脱水というだけでは簡単には死なないけれど、低血糖は簡単に気絶したり心停止を起こしたりします。

慢性の熱中症となると横紋筋融解を引き起こし、腎不全などの原因となります。筋肉が崩壊すると細胞内からカリウムが大量に放出され、これまた致死性不整脈の原因になります。

急性の熱中症の致命的となる本質は低血糖にあると私は考えています。調べてはいませんが教科書に載っているかもしれません。一般的にはあまりそういうことは記されていないと思いますが。

また、過度の身体的ストレスは抗ストレスホルモンである副腎皮質ホルモンの枯渇を招き、これまた低血糖の原因となります。そもそも人類は飢餓や低血糖との戦いの歴史だったのです。ですから、血糖を上げて維持するホルモンは何種類もありますが、血糖を下げるホルモンというと、主としてインスリンしかありません。インスリンの効果を補助的に上げる消化管ホルモンはありますが。

老人や子供や痩せた人、女性については低血糖に注意が必要です。もちろんメタボの人は例外です。

投稿者: 三本木クリニック

2018.07.19更新

7月で40度超えという気温になってしまったところもある今年の夏ですが、昨日は名古屋や豊田地域でも40度近い猛暑となり、さすがに外出は危険だと感じました。まだしばらく猛暑が続くなら、体調を崩す人が増えてくるかもしれません。

このようにすでに夏バテ症状の危険性が高まっている状態ですが、ここで、私自身が実践している、夏バテ対策としてごく単純な方法を紹介したいと思います。

暑気あたり状態では、ついつい冷たい飲み物を飲んでしまいますが、それが倦怠感や、胃腸の不調につながることを私自身、身をもって体感しましたのが2週間ほど前のことです。冷たい飲料は飲んだ後もまたすぐに口渇感を呼びこんでしまい、さらにまた、ということになりやすいです。内臓が冷えると、空調や室温気温に関わらず、倦怠感、むくみを引き起こし、水分摂取を多量にしているわりには排尿量が少なく、体だけむくんでしまいます。もちろん下痢などの胃腸の問題も起こしやすくなります。

暑いところから帰宅したときには、最初の1杯程度は冷たいものを摂取するのは良いとして、以後は常温の飲み物にすると良いです。これだけで、相当に、夏の暑さへの適応力のロスが防げます。つまり夏バテ対策になります。

当院ではそういった指導もことあるごとにしていますが、暑気あたりという症状名に対して処方できる漢方薬を、この時期用いることが増えてきます。

当院では美容的な治療をしているのですが、そういう治療の予約をされた人が、「体調が悪いからキャンセルします」という連絡をしてくることがあります。当院としては、体調が悪いときこそ来院してもらいたいと思っているのですが、そこが本末転倒にとらえられてしまっていると悲しいというか、病院としての甲斐性なさを情けなく思います。いっそ美容医療などやめてしまいたくなります。

体調悪い時のための病院です。夏バテでもなんでも。

投稿者: 三本木クリニック

2018.07.17更新

ここ数年は毎年参加している、内痔核治療法研究会に、今年も参加しました。

東京に宿泊して学会参加は実は久しぶりで、今回も御茶ノ水での開催でしたが、東京の街や人をいろいろと観察できました。

さて、今回の研究会の内容ですが、ジオン治療、またはジオン治療+切除のコンビ療法の5年10年という長期成績について、high volume centerの病院医院からの報告を主として検討する、という主題です。

大変上手にやられているところなどは、昔のスタンダード治療だった、ミリガンモルガン法つまり完全結紮切除術よりも、コンビ療法のほうが長期成績(つまり再発率の低さ)が優秀だった、という報告をされました。

ジオン治療単独ではやはり長期的には再発率がどうしても高くなり、全般的に平均すると、再発率は10%から35%と幅が広いものの、再発する症例の多くは、手術後5年以内に再発する、ということでした。

それにしても、施設によって、ここまで幅が広い再発率というのは、基本的な手技に問題があるのではないかと危ぶむほどです。おそらく通常通りやれば35%にまで高い再発率にはならないはずです。また、前述のとおり、外痔核は切除し、内痔核はジオン注射というコンビ治療をすれば、完全結紮切除のミリガンモルガン法よりも術後の合併症やもろもろのリスクや痛みが少なく、入院治療も不要となり、、そしてジオン単独よりも再発率が著明に少なくて済む、ということなので、現状そして将来的にもこれが標準治療となることでしょう。

今回得られた知見として大事なことは、主題の長期成績についてのデータを見ることができたこと(もちろんジオン治療では、長期的に大きな合併症や後遺症などの問題は基本的にゼロといって良いと思われる、各病院医院からの報告でした)、この研究会の筆頭代表とでもいうべき岩垂先生が行なっている術式の解説を聞くことができたことと、この4月から、コンビ治療が保険収載されたこと、の3点だと思いました。

保険収載の問題については、厳密な意味でのコンビ治療の明確なエビデンスとなる論文がないということで、現状はみなし点数、みなし解釈という、試験的な設定となっておりますが、今回岩垂先生他多くの治療をされている施設のコンビ治療成績を論文化しさえすれば、十分なエビデンスたるだろうと思いました。これはそのような、多数症例を持っている施設の義務だと考えています。

肛門疾患の手術術式は、教科書的にはそれなりに基本となる術式の型というものがありますが、デジタルではなくアナログというかアートな手技である面がある分野なので、どの施設でも各々微妙にやり方や考え方が違っており、どの施設も自分のところのやり方が一番である、という一家言を持っているというのが現状で、例えば同じことをしていても、各施設が別の名称を独自に提唱するという、なかなか標準化したりまとまったりする方向にはいかないムードがあります。しかしここはやはり成績優秀な施設のやり方に習うべき、というのが医者の良心というものだと思います。私も基本的に岩垂先生と同じやり方を期せずして行なっていたことが今回分かりましたが、そういう優秀な先生の手技を見習うことが、標準術式への道だろうと。

 

投稿者: 三本木クリニック

2018.07.11更新

「岳」という、山岳救助漫画があって、当院の待合室にも揃えているのですが、そのモデルとなった人がカヤックの遭難事故で亡くなられたというニュースがありました。まだお若い人だったようですが、なんとも言えません。

最近私は登山の遭難事故に関する本を立て続けに読み、昨今の遭難事故が多い状況を考えるに、やはり登山する人は勉強をしなければならないと感じています。

私は北アルプスなど登ったこともない、富士山も5合目まで車でいったことしかなく、何年か前に南アルプスのとある百名山の1つにチャレンジした際、9合目でギブアップしたほどの、気持ちだけ登山したい人間です。

大学生のころは旅行ついでにいろいろ有名な山に登りましたが、たいした数はありません。でも、誰しもがいけるような有名な山ですら、遭難したりするわけですから、最近はあまりにブームが行き過ぎているような気がします。

60歳代70歳代の高齢者が本当に元気で、猿投山なんかでも、おそらくその世代が一番メジャーな割合を占めているだろうと思いますし、全国の百名山や、中部地区では北から南アルプスにかけての難しい山でもその比率は同様だろうと思われます。

昨日もある患者さんが、めまいがするといって来院されましたが、もちろん高齢者で、前日に9時間の山歩きをしたということで、血圧を測ってみると、高血圧要治療状態なわけです。以前から血圧は高めだと自覚していたそうですが、、、登山客にはこういう高齢者が本当に多いのではないですか?

カヤックも登山も、遭難したり山で病気になったりして、死ぬために行く漂流者のような気持ちでチャレンジするのかと、第三者から見ると思えるほど、想像力というか、無謀というか、何とも言えないです。

遊歩道や登山道が大変整備されているし、観光登山として大変気軽に安心していける山が多いは多いのでしょうが、ちょっと脇道にそれたり、ちょっと天候が悪かったりしたら、もういっぺんに恐ろしい状況になるのが山だと思います。

直進バイクと右折対向車との右直事故や、連続殺人、過労死、バーベキューで飲酒しての海や川での溺死、すぐ裏に山があるところに家を建てて住み、大雨で土砂崩れとなること、などなど、想像力をふつうに働かせれば、「~だろう」ではなく「~かもしれない」という行動ができると思うのですが、それができる人はそもそもよほど事故に遭わないでしょうし、自分が殺人を何十人もしてしまったならいずれ発覚して死刑になることも当然想像できるでしょうに、どうしてその想像ができないのでしょうか。それが人間というものなのでしょうか。

そういう自分もいつなんどき判断ミスをしてしまわないとも限らないのですが、想像力と反対にあるものが無謀という行動のような気がしてならないのです。

無謀はつまり死を招く行為です。

心筋梗塞の既往があるのにタバコをやめられなければまた心筋梗塞になるのは当然なことです。それで私の患者さんは亡くなりました。もう高齢だしその人なりのポリシーもあるから、なかなか聞き入れられませんでしたが、発症したらそれはふつうは死に直結するのです。

それも本人の望む形ということなのでしょうが、それなら医療は何のためにあるのか。

散々、山岳遭難者を救助して、遭難したり死なないために人々を指導してきた人が、自分も無謀なチャレンジで死ぬ、という。人間とはこういうものなのか。

遭難しているかのようにふらふらと何となく生きているのでは、それはいずれ何らかの理由により死を招きます。それは消極的自殺とでも言えるのではないでしょうか。

現代の日本、いえ世界全体で、そういうニヒリズムが蔓延しているように思います。だから、普段何にも興味関心もなかった人がワールドカップに夢中になったりする、つまりなにかふらついている自分がたまたま流れていた面白いことにしがみついてしまうような、そんな気がします。登山の遭難も、社会での遭難も同じようなものかもしれないとさえ思えるのです。

投稿者: 三本木クリニック

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