院長BLOG

2018.06.29更新

今年は当院軒下のツバメがカラスの襲撃にやられて、第一弾が早々に空き家となり、その後第二弾もどうやら数羽は食べられてしまったようですが、何とか2羽は生き残って成鳥となり、今年初めての巣立ちとなりました。

皆さんのご協力ありがとうございました。

人間だけが世界中どこでもガタガタして、対人間、対自然、というように、いつまでも侵略行為をやめない中、野生動物は淡々と自分らのすべきことをし、失敗したらそれを受け入れ、また別のところでチャレンジするだけという、、見方によってはいろいろと勉強になるというものです。

神谷美恵子先生の関連の本で、「人生とは生きがい探しの旅」という内容のものがでており、最近読んでいますが、この題名は神谷先生自身が付けたわけではなく、あまたある先生の著書著述の中の一部抜粋したものを題名にしたようです。

昨今は、特に若者に多いかもしれませんが、生きがいロス、希望ロスの状況に陥っている人が少なくないように思います。老人は仕方ないにしても、若者がそれでは困ります。または、明確に生きがいなどというものを思っていなくとも、日々が絶対的な生命幸福感に満ちていればそれで良いのです。何もしてなくとも、生命力さえあれば、生きてる気持ちよさを幸せだと思えれば、本来人間は良いはずなのだと、実は改めて考えると思うのに、競争社会に生きざるを得ない現状に、どうしてもある程度合わせなければならない苦しさがあります。

何事もボチボチ、もちろん全力でやれるときや、やるべきときや、やりたいときは全力投球すればよろしいが、トータルではボチボチとやる、というところが生き物としての本質ではないかと思います。機械ですら全力で稼働したらすぐ壊れるのですから。

その中で、自分自身の核というか芯というか、そういう中心の部分においては、最後の最後では試練や苦難を跳ね返す生命力が内在していることを、時には感じて、自分の命、生命力が、それが人によってはパワフルな高排気量のターボエンジンのように強いものであろうし、50ccの小さいエンジンクラスの場合もあるでしょうが、各々のレベルにおいて、「ここまではまあいろいろ許したり凹んだりはするけども、最後の最後、ここからは絶対に負けない。よーし、やってやろうやないか」という気概で、土俵際で踏ん張るように最後の生命の砦を守りきる。それが結局は1周回って絶対的幸福につながるものなのかも分かりません。

とにかくどこかでナニクソ根性で頑張るんや、と。そうでなければ死である、と。そういう炎を燃やして、心に秘めて、生きていきたいものです。

生きがいはおそらく、死ぬまで持続できる関心事、研究テーマがある人は簡単に得られることでしょう。しかし、そういうテーマが持続しない人のほうが圧倒的多数なはずです。仕事で現役だった時代には何かしら追求しつづけるテーマがあるでしょうが、定年になって退職しても何かしらテーマを研究しつづけることができればそれは紛れもない生きがいになるはずです。しかしそういうものが無い人のほうが多いことでしょう。そもそも、野生動物がいちいち生きがいなどと考えては生きていないですから、人間もそうそう偉そうな生物ではないので、生きがいなどと偉そうなことを求めることは虹のように儚いものかもしれません。とにかく生命を全うすることが第一で、そのうえに生きがいだの社会貢献だの、となるわけで、それはやはり生命力の多寡に依存しているように思います。

無駄に生命力を撒き散らかして変な事にならないようにしたいものです。若者はとくに。

投稿者: 三本木クリニック

2018.06.24更新

昨日は土曜でしたが夜に岡崎市で漢方のセミナーに参加しました。皮膚科と漢方という内容で、比較的珍しいテーマなので興味深く受講しました。

なんとはるばる秋田大学から准教授先生が見えての講演で、岡崎は初めてだとのことでしたが、それはそうでしょうねと思いました。私らが秋田のどこかの市町に行くこと考えたら同じことです。

漢方セミナーは毎回勉強になることが多いのですが、今回も多分にもれずというか、いろいろ勉強になりました。

皮膚科疾患は本当に種類が多い分野ではありますが、その中でも日常臨床でよく目にする疾患を抜粋して講演されましたので大変分かりやすく親しみやすい内容となっていました。

たとえば、ほてり、のぼせ、じんましん、ニキビ、癌患者の皮膚症状、湿疹、など、といったような、医者でなくとも誰でも見たり経験したりする症状に対して、漢方的にはどう解釈し、どう治療するか、ということなどの解説をしていただきました。

私が質問したのは、ニキビ治療についてです。他院皮膚科でもいろいろ難治性ニキビについては苦慮していると思いますが、その表れとして、ビタミン類を一通り処方して、さらに漢方も処方して、さらに外用剤も、というふうになって、それでも今ひとつすっきり治らないという患者さんが当院に来られて相談されるケースがあるので、大学の先生はどう対応しているのかということで。もちろん大学病院でニキビ治療をたくさん扱っているということはないでしょうが、外部の病院などにも週のうち幾日かは勤務されているでしょうから、当然市井の日常的皮膚疾患にも精通されているはずですから。

それでそういう質問をしたのですが、回答としては、いわゆるニキビの治療として良く使用される漢方薬を一通り試しても無効な場合には、ニキビをいったんおいといて、それ以外の腹部所見とか、問診とか、舌診とか、そういう全身的な状態を見ることで、使用すべき漢方が決まってくることもあるというアドバイスをいただきました。なるほどと思い、今後活用していこうと思います。

ちなみに、現状、ニキビの治療で最も有効なのはニキビ専用の外用剤です。抗生剤の外用剤もありますが、一番新しい部類で効果も大きいのはやはり毛穴を詰まらせない作用があるタイプの薬です。各社いろいろ出ていますが、どれも分かりやすい機序です。問題はケミカルピーリング作用によるかさつきやヒリヒリ症状の副作用ですが、上手に塗布の仕方や副作用対策をしないと、効果が出る前に塗るのをやめてしまうということになりやすいので注意が必要です。これらの薬はおそらく、どんなビタミン剤や漢方よりも効き目が期待できる治療ですので、使い方と副作用対策を十分理解して対応することです。副作用は一時的なものですし、塗布する手間も1日1回だけですので、一番手間と効果のバランスが良いものだと思います。

ただ、当院ではこれら保険治療の他に、フォトセラピーという、絶対的に信頼できる治療がありますから、いってみれば最終兵器があるので、ニキビ治療はあまり不安に思うことはありません。自費診療という点がネックではありますが、当院のフォト治療はサービス価格ですので気軽に続けられると思います。

ニキビの場合、20回の照射治療、それも、できれば2週間おきに連続して行うのが一番早く治るスケジュールとなりますが、学校や仕事などでなかなか当院の診療時間内に来られないケースが多いので、そこは頑張ってもらうと良いと思います。得られるもの、効果がきっちりありますから。努力に見合う、というやつですね。

 

投稿者: 三本木クリニック

2018.06.23更新

今週も講演会がありまして、名市大の神経科の先生と、保健衛生大学病院の精神科の先生による、認知症についての講義に参加しました。

いまや日本はなんと、65歳以上の6人に1人が認知症という、衝撃的なお話から始まって、、

認知症の内訳ですが、諸説ありますがだいたいアルツハイマー型が3分の2、血管性が2割、その他、レビー小体型、前頭側頭葉型、というふうになっています。

いつごろから、どの種類の薬を選択し開始するか、ということについては、やはり一般的にはなるべく早く、ということになりますし、どの種類をとなると、今回の講演では、過去のたくさんの文献をレビューしたりまとめて統計を取りなおしたりした結果が報告され、その結果、ドネぺジルとメマンチンの併用から開始、というのが実は第一選択である、ということでした。

この結論は実は意外に思ったことでした。というのも、これまでのいろいろな講演などでは、ドネぺジルなどのコリンエステラーゼ阻害剤のうち、何をどう使い分けるか、という話から始まり、それでもコントロール不良な場合にメマンチンを併用する、というのが一般的だったからです。

今回メタ解析などで保大の精神科の先生が導き出した答えは、最初から併用、その次に不具合があればメマンチン単独、ということでした。なかなか賛否分かれるところだと思いますが、これはドネぺジルに比較的多いとされる副作用や、そういう副作用などの理由による治療脱落などの不利益などを考慮した結果の推奨、ということになります。

また、精神科ならではのお話としては、認知症患者に良くありがちな不眠症状については、いわゆる睡眠導入剤や鎮静剤は使用が難しかったり効果が得られなかったり、なによりも第一に、転倒などの副作用のリスクが高いことから、不眠に対してもメマンチンが有効であるということも話されていました。これはちょっとにわかには信じられないことですが、まあ大学の先生のことですから、何かしらのエビデンスがあってのことでしょう(今回の講演ではその根拠についてはあまり詳細には触れられませんでした)。

また、認知症でない、老人の不眠については、いわゆる松果体ホルモンのメラトニンに関する作用による眠剤を推奨されていました。これは確かに睡眠リズムを調節するという、比較的特殊な立ち位置の薬ですが、私の経験からは残念ながら効果が弱い。ただこれも、いろいろ試す価値はあるだろうとも思いましたので、今後適応のある老齢者の不眠に処方してみようと思います。

それから先ほどの認知症治療の話に戻りますが、メマンチンとドネぺジルとの併用が良いとされるのは、アルツハイマー型と血管性認知症の2種です。レビー小体型についてはドネぺジル単独が基本となりますが、周辺症状(これが認知症患者の一番厄介な諸症状)いわゆるBPSDにはメマンチンも有効である、とされています。

前頭側頭葉型、これは分類によってはピック病と言われることもあるようですが、どの認知症の薬も効かないことになっています。ただ、頻度は少ないです。

ちょっとした講演会だけでもこれだけの内容が抜粋されるので、講演会などに参加して聴講することで自然に入ってくる知識というのは、本当にたくさんあるものだなあと、改めてありがたく思った次第です。

認知症の治療は私の専門ではありませんが、実際に特養ホームの70名のほぼ認知症の患者さん達を診ている、それも実質私一人で対応しているため、実際の臨床経験としてはなかなかたくさん勉強させてもらっていると自負していますので、教科書と現実のギャップや、学問と現場の違いや、社会的資源の活用実際など、実は実は本当に奥が深く難しい面がある分野であると思っています。そして、当然全身状態や、癌を併発しているとか、寝たきりだとか、持病はたくさん当然あるので全身状態を把握して、また最後は看取りも担当する、など本当に大変といえば大変なのですが、やりがいというか、楽しさも多少はある分野でもあると思っています。

重症の認知症、とくに記憶障害以外の、社会的に非常に厄介な随伴症状を伴う症例はさすがに専門家の手を借りるしかありませんが、そうでない場合にはたいてい当院で対応できます。よろしくお願いします。

 

投稿者: 三本木クリニック

2018.06.21更新

今年の6月は患者さんの数が少な目で、比較的じっくりとした診療ができています。ただ、目立つのは若い人の寝冷え風邪。

蒸し暑いと知らず知らず冷たい飲み物を飲んでしまいますが、気温自体は高くないので結果的に体を冷やしてしまいます。

それで、いろいろな症状で風邪をひいてしまいます。

寝冷えも風邪の原因になります。寝入りに蒸し暑いからといって、窓を開けたままとか、扇風機や除湿冷房などつけたまま寝てしまうとすぐに風邪ひいてしまいます。

私的には一番大事なのはやはり内臓を冷やさない事です。つまり、冷たい飲食はなるべく控えることです。それだけでもだいぶ風邪ひかずにすみます。

実際、雨さえ降らなければこの時期は、花粉症も終わったし、気温も暑くもなく寒くもなく楽なほうですし、一般的にはどの業種も、ものすごく忙しいという時期でもないため、体調は本来は良い季節なのです。

 

 

投稿者: 三本木クリニック

2018.06.21更新

6月に入り、住民健診がん検診が始まっています。

今年は昭和奇数年生まれの中高年が胃カメラ検診を選択できます。

偶数年生まれの人の場合、バリウムでの健診となります。

本来は胃がんの初期診断のためには胃カメラのほうが診断能力は高いのでスクリーニングでも胃カメラを一次選択とするべきなのですが、日進市内だけでも胃カメラ検診ができる施設はかなり限られてしまうため、すべての人を対象とするわけにはいかない、というわけです。

当院の胃カメラは経鼻内視鏡といって、鼻から挿入するものです。細径のため鼻からできるのです。一般に経鼻内視鏡はオリンパスとフジノンの2社がだしているのですが、オリンパスのほうがより細径なので当院ではオリンパスを採用しております。

昨年にはカメラ本体をリファービッシュ処置をしてもらいましたので、新品同様に生まれ変わりました。細径内視鏡は経口の太いものよりは解像度が低いものの、それでも昔に比べればデジタル画像ですし、スクリーニングにはこれで十分と考えています。

鼻から?となると痛いのではないかと不安に思われるかもしれませんが、事前に十分に鼻腔拡張薬と麻酔薬を局所塗布・点鼻して行いますので大丈夫です。

経鼻内視鏡の最大の利点は、苦しくない事、嘔吐反射が少ないこと、検査中に会話ができることです。

逆に言うと、経口の場合、苦しい、嘔吐反射が普通に出る、会話ができない、ということです。初期胃がんの内視鏡治療などはさすがに経鼻では無理ですが、病変を見つける目的であれば経鼻細径内視鏡で十分なのです。

当院ではこの内視鏡で月曜から金曜まで毎日、胃カメラを受け付けています。事前予約が必要ですのでお問い合わせください。

投稿者: 三本木クリニック

2018.06.18更新

1週間をヘトヘトになりながらも頑張って、普段なら日曜にやる雑用なども土曜日の夜に片付けて、日曜の早朝からは長野県阿智にある富士見台高原ということろにプチツーとプチデイキャンプをしてきました。

中津川インターで下りるべきが、ついうっかり通過、園原で下りて、南木曽や馬籠から逆行するように阿智へ向かいました。その途中、クマの子供に遭遇してワアワアいったりして。

クルマだとすれ違えないような狭い道路をくねくね上がると、萬岳荘という山荘に到着。鶯の合唱で出迎え。そこからプチ登山40分すればもう360℃パノラマの光景です。富士見台高原。北アルプスから南アルプス、西はどうやら伊吹なども見えているそうですがどれがどれだかよく分かりません。ただ、恵那山はすぐそば眼前に見えるし、午前中に着いたので天候景色もすばらしく驚きました。富士見台高原という名ですが、富士山が見えるわけではなく、ではなぜこの名前かというと、もともとは山伏台と呼ばれており、明治時代に富士教信者が富士山参拝所をここに設けたことから「富士見台」の名が付いたそうです。いわば願望名ですね。たしかに実際南アルプスと思われる高い壁がありますから、富士山など到底見えません。今回一緒に行った私の友人は、前の週に富士山の6合目(5合目からは歩き)まで行ってきたそうですが、、。

今回はあくまでもデイキャンプが主たる目的なので、頑張って昼食を作りました。冷凍チャーハン(加熱するだけのもの)、ジャガイモの味噌汁、ピリ辛ソーセージ、ノンアルビール、ドリップコーヒー、他おつまみやチョコレートなどなど、たらふく食べました。ふつうに登山する人の場合、荷物になるので、こんなテーブルとか折りたたみの椅子とかデカいナベとか持参しないのですが、、。山頂でチャーハン炒める中年オヤジって、あまりいないでしょうよ。ナベ持参で。山頂へ歩く途中、どなたかに「縦走されるんですか?荷物が大きいけど」と声かけられましたが、とんでもない、お恥ずかしい限りです。

そこでゆっくりしてたら風と雲が増えてきて、やはり山は午前までで勝負ですね、風が吹くとすぐに寒くなりますし。それで昼過ぎに下山、といっても30分の歩きだけです。

帰りは中津川温泉湯舟沢にてぬるぬるつるつるの温泉に浸かり、夕方になる前に帰宅したという、本当にプチツーでしたが、ここ最近では何かすべてうまいこといった日でした。おかげさまで、ありがとうございます。

山頂では登山される人たちが入れ替わりで通り過ぎましたが、私と友人だけが長居してました。とはいえ、ほんの2時間半程度ですが、

他の人たちはちょっと休憩したり、簡単な昼ごはんを食べたらまたどこかへ山行されるような人たちばかりです。前日から連続で12時間歩いたグループとかもいたようです。恵那山経由とか、ヘブンス園原とかでしょうか、他にもいろいろな山が連なっていますので、大変なことです。皆さん体力ありますね。

ハーレーの大きいのでタンデムで来られた夫婦もありました。あれであの山道狭い道路をくねくね往復されたというわけですからツワモノです。かなり上手な旦那さんなのでしょう。

 

 

投稿者: 三本木クリニック

2018.06.18更新

先週は木曜から土曜まで三連夜の学術講演会に参加したことになりました。

今回は3回とも非常に有意義な内容で、新しい知見がたくさん得られて勉強になりました。

3連夜最後の会は、岐阜市民病院の内科部長(元岐阜大学臨床教授)の西垣先生による、高脂血症に関する講演でした。

主として循環器、急性冠症候群とEPA/AA比との関連を、大変分かりやすく解説していただきました。

統計のインチキマジックに騙されないように、という内容も含まれており、論文の評価判断するにも注意が必要であることも教えてもらいました。

今回の一番のポイントはEPAとAAとの比率が大変動脈硬化の改善や血管の安定性に大事であり、また、そのためにどの薬剤が最適か、ということでした。

EPAはエイコサペンタエン酸、AAはアラキドン酸のことで、前者は善玉、後者が悪玉の脂肪酸と位置付けられます。

この比率を改善することで、心筋梗塞などの動脈疾患を予防するわけですが、その治療として、スタチン系の脂質改善剤と、高純度EPAの併用が最上である、というのが結論でした。

中性脂肪をどう下げるか、ですが、スタチンではあまり効果がないのは良く知られていますので、いわゆるフィブラート系にするか、またはEPAにするか、ということになります。我々臨床の感覚でいうと、フィブラート系のほうが手っ取り早く下がるのでそれを、ということだったのですが、今回の講演では、実はそれでは善玉と悪玉の比率を改善する効果は薄い、ということが解説され、それよりはEPAのほうが、じっくり良質に改善させる、ということです。

また、市販のサプリやEPAとDHAがセットになった製剤については、あまり効果がない(というよりほとんど効果がない)とも、、。あくまでも高純度EPAだと。しかも、ジェネリックはこの薬剤の場合、品質にやや難があるということで、やはり先発品が良い、というお話でした。

あまりにもうまい話なので、メーカーと何かしらあるかなと思いきや、この偉い先生が本当に偉いなあと思ったことは、ずっと以前にガイドラインの編さんのためにこのことをテーマに350編もの論文を精読し、それによりそれまでのご自身の考えを改めた、という点です。しっかりとエビデンスを、しかも論文やデータのウソや誇張に騙されないようにしながら追求した、ということです。さらには、ご自身も高脂血症で、その勉強をするまではフィブラート系を服用していたのを、この勉強のあと、EPAとAAの比を採血で確認したところ良くない数値だったため、さっそくEPAに切り替えた結果、比率が顕著に改善したということでした。

私もそれに倣おう、と思いました。

要するに、ただ単に中性脂肪を下げれば良いのではなく、その結果として血管の安定性を担保する善玉脂肪酸がちゃんと上昇することにより、より一層の心筋梗塞予防効果がある、ということなのです。今後当院でも患者さんに説明していきたいと思います。

 

ちなみにDHAについては、胎児や小児期には必要なものの、成人にはあまり意味がない物質である、ということも、過去に米国で散々やられた臨床試験の結果により解説されました。成人が飲むサプリとしては意味がない、ということです。認知症にも効果がない。

 

それにしても、頑張って週末三連続で講演会に参加した甲斐がありました。なかなか感動的な勉強になりました。

投稿者: 三本木クリニック

2018.06.16更新

昨夜は守山区医師会での講演会にはるばる参加してきました。

新しく昨年発売された帯状疱疹の薬がテーマなのですが、帯状疱疹の総論各論から、薬剤の歴史や特徴などについて、聖隷三方原病院皮膚科部長の白濱先生により講演されました。

やはり総合病院や大学病院で長らく臨床に携わっていた先生というのは、専門性にも奥が深いものをもっているのと同時に、何より臨床家として大変分かりやすい解説をしてくださいますね。

副作用の問題や効果など、今回新しい知見を得られましたので、当院としても薬剤の変更更新をしていきたいと思います。

今回ははるばる守山まで行った甲斐がありました。区の医師会講演会ということで、参加人数は決して多いとは言えなかったですが、最初は雑談などマナーの悪い聴講者もいましたが、途中から全員講演に引き込まれていくのが分かりました。

質問は私と他に2人がされて、なかなか関心高かったようです。

いろいろ勉強になりひさびさ感動した講義だったのですが、中でも興味深かったことを2つ紹介すると、、

 

現在これだけ帯状疱疹が増えてきたのはなぜか、ということに関し、それは核家族化が原因だろう、ということ。帯状疱疹は高齢になり免疫力が低下して発症することが一般的な病気ですが、(ただ、最近は若い人でもしばしば見られます)昔は孫とおじいさんおばあさんが同居していて、孫が水疱瘡になると、同居しているその子からウイルスのシャワーを浴びることになって、高齢者でも免疫刺激が得られ、その結果、帯状疱疹予防効果を得ていたというのですね。

いまは核家族化が普通ですから、そういう機会がない。ということで、帯状疱疹が増えた、というわけです。つまり高齢者はこれからは帯状疱疹にならないために、もしくは重症な帯状疱疹を回避するために、子供と同じようにワクチンを受けましょうという時代になってきているわけですね。ワクチンをうつと3年から11年という、報告によりばらつきがあるものの何年かは効果が持続するようです。ただし、あまりに高齢になってからの接種は免疫が付きにくいというのもあるので、いつごろの年齢でうつべきかは悩ましいですが、まあ70代くらいでしょうか、、。

もう一つは、近年は小児も水痘ワクチンを定期接種で投与するようになったのですが、その場合、水痘ワクチンによっても帯状疱疹になってしまうのかどうか、という点についてです。これについては私が質問した内容なのですが、白濱先生の回答では、なり得るけど軽く済むだろう、ということでした。

いまは診断が悩ましい場合に、迅速診断キットが販売されているようなので、当院としても検討すべきかとも思いました。ただ、大体診断は出来ますけれどもね、、特徴的な所見ですので、、ただ、毛穴だけに発症する帯状疱疹ヘルペス毛包炎というのがあるそうなので、それは単なる吹き出物や蜂窩織炎とかと鑑別困難ではあります。そういうときにはいいかもしれません。

あと繰り返す臀部ヘルペスというのがあり、それはあたかも帯状疱疹様ですが、そうそう繰り返すというのも変な話で、それは実は単純ヘルペスウイルスによる、性器ヘルペスの成れの果てだということだそうで、当院にはそういう症例はいまのところありませんが、現代は若い人がそういう感染症が増えてきているという時代なのでこれも要注意です。

単純ヘルペスと帯状疱疹ヘルペスでは治療の処方量が違いますが、使用する薬は基本一緒です。それがこのたび第四世代といってもいいのか、新しいのがでて、それが、いままでの腎排泄でなくて、肝代謝で便排泄なので、腎機能に関わらず一定処方ができることと、1日1回で良いことという利点があります。

帯状疱疹後の神経障害性疼痛についても解説があり、いまは疼痛緩和ガイドラインがあり、この種の痛みについてのカスケードも最新のものが提示されました。これも今後の臨床に役立てていこうと思います。

帯状疱疹ワクチンについては、リウマチ治療や抗がん剤治療など免疫抑制剤を投与されている人には接種できませんのでそれだけは残念なことです。

投稿者: 三本木クリニック

2018.06.15更新

昨夜は高齢者の心不全や心筋梗塞の予防対策としての糖尿病管理として、どの薬剤をどういう状況で選択すべきかということなどを勉強してきました。

講師は佐賀大学の野出教授先生です。

心不全の指標となるマーカーで、血液検査でもあるBNPというものがありますが、心臓の拡張不全の場合はいくつ以上、そして収縮不全にまでなってしまうといくつ以上、というように、おおまかな判断ができるということを示され、実践に早速役立つ内容だと思いました。

また、心不全のある糖尿病には、SGLT2阻害剤のうち2種類ほどが、米国FDAなどから使用すべきエビデンスレベルが高いということで推奨されています。

心不全と尿酸値とは統計学的に相関があるということを私は初めて知りましたが、この研究会の終わりの質疑のときにその機序について質問したところ、明確な理由は分かっていないということでした。理由がまだ分かっていないけれども慢性心不全の人は尿酸値が高値であることが多いというのは言えると、そういうことです。

では尿酸値を下げるようにしたらいいのかどうか、については、機序が不明なので結局は分からない、ということになります。まだまだ分からない事はたくさんあるのですね。

SGLT2阻害剤は、利尿効果を持っていることが知られていますが、それは例えばフルイトランという薬剤でいうと0.5mgに相当する力があるということで、なかなかやるもんだなというレベルです。もちろん非常に強い作用ではありません。

また、サムスカという強い利尿剤、これは通常入院中の集中治療時期限定のものですが、これを外来診療で退院後も使用しつづけることがあるようですが、それは本来的には望ましくないので徐々にマイルドな薬剤に切り替えていくべし、という話もでました。つまり、ラシックスもそうですが、急性期のみにしか、専門医的には使用してはいけない利尿剤というものがある、というわけです。

何故かというと、作用時間が短期集中なので、心臓にはアップダウンを強いることになり、長期的にみれば予後によろしくない、というのですね。

当院でもその考えで、高齢者であればなおさらですが、作用時間の長いフルイトランや、ラシックスと同じ系列のループ利尿剤ならダイアートなどにて対応するようにしています。ルプラックはその中間ということですが、これは当院では長らく処方歴はありません。

さきほどアップダウンと記しましたが、心臓負荷としては、それ以外にも、強制利尿剤は電解質に影響を与えますので、例えばカリウムの濃度が低すぎたり高すぎたりすることで、致死性不整脈を来たすということもあります。ただし、ここで注意すべきは、カリウム濃度は、採血のときに溶血を来たすような強い吸引力を与えてしまうと偽高値を示すことがあるので、こういう場合、検査センターからの注釈をチェックするようにしています。

 

大学の教授などになると、専門領域をふかく追求研究するという仕事をされますが、町医者の臨床医としては、専門家の講義をいろいろ受けて、それを臨床に生かすという作業が主となり、狭く深く研究をする、というよりは、確立された研究結果を実践臨床に反映するという仕事です。どちらも重要な役割だと思います。

ですから、研究もしない、勉強もしない、では、日々改善向上する医療技術や知見を無視するということにもなりますから、医師でもなんでもそうですが、生きているかぎり結局は何かしら勉強しつづけなければならないのですね・・

これは生き物の宿命です。いつもいうように。動物や昆虫だって、日々勉強して学習能力を持っているのですから。

 

投稿者: 三本木クリニック

2018.06.14更新

当院のツバメ、今年はヒナの誕生が遅いようです。

昨年からカラスに襲われるようになったようです。

当院としては、衛生の問題や患者さんにご迷惑をおかけすることから、ツバメを積極的に誘致しているわけではありませんが、無難な場所になら営巣を許可しているのです。それでせっかく巣を作ったのであればやはり生産的な結果が得られなければと思うのは親ツバメならずともおなじです。

カラスはカラスで生存権がありますからね、人間の勝手な思いでカラスだけを悪者にするわけにはいきませんから、とくにカラスを撃退するつもりもありません。

どうなりますでしょうか。。。

 

ところで、昨日と今日は、ずいぶんと清々しい気候です。梅雨期間とは思えないほどに、五月晴れというのか、秋晴れというのか、良く分からないほどの、初夏の素晴らしさです。その代りといってはなんですが、日差しがすごくて、紫外線による皮膚熱傷が簡単に発生してしまいます。皆さんご注意ください。

その天候の良かった昨日ですが、都合によりお休みをいただきました。午前中は外出し、午後は内装の作業をして終わりました。

梅雨明けの7月下旬には建物全体の補修工事を行います。2週間程の期間、足場が組まれてご迷惑をおかけすることになります。ペンキ塗装などを行うわけではありませんのでご安心ください。

 

投稿者: 三本木クリニック

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