院長BLOG

2018.11.16更新

約1か月ほど、お待たせしておりましたが、本日、ようやく到着納品されました。

ご希望の方はどしどしお寄りください。

投稿者: 三本木クリニック

2018.11.15更新

当院でもときどき肝臓がんが見つかることがあります。これは当院では腹部エコー検査を積極的に行なっているからです。

普段高血圧やメタボで治療している人で、検診嫌いな人とか、会社で検診してるからいいと思っている人。そういう人に限って、手遅れの癌が見つかったりするものです。

まあ最近は生きるのも死ぬのも、治療や診断を受けるのも受けないのも自由で、治療や診断や検査をするにせよその程度も中途半端で良しとする自由もある時代なので、もう完全にその人の価値観によって自由に個人責任のもとで判断選択基準がバラバラになっています。

検診は?と訊くと、職場でやっていて問題ないからいい、ということで、でも実はよくよく訊いてみると、がん検診は全くやられていなかったということがあります。大企業の手厚い保護下にある人は必要以上のがん検診含めたメニューを実施されていることがあるのですが、多くは個人事業主だし中小企業だったりして、最低限の検査、例えば糖尿などのメタボ疾患の有無、そして胸部レントゲンだけ、というパターンが殆どです。

ですのでがん検診については国保なり社保なり各々指定された検診機関の通知が来て、本人が必ず目にすることになっています。それも無視してしまうことが大変多いようです。

いまだに「血液検査で癌も分かるんでしょう?」などと思い込んでる人がありますが、あれはマスコミの弊害といって良いでしょう。癌の可能性、あくまでも可能性ですがそれを検出するための血液検査は、特殊な医療機関の特殊な血液検査でしかやられていないのです。ですから、一般的な健康診断程度では、癌の有無など分かるわけがないです。例えば採血異常で臓器障害が示唆されたら、その時点で当該臓器の精査をする、その結果ようやく初めて癌が発覚する、というわけです。

これがどうしても理解されていない、啓蒙不足の感が大きい。

これだけ健康に関するテレビ番組が氾濫している時代なのに、肝心なことが一切おろそかになっているのです。教育テレビでやられている健康講座番組しかまともな医療番組はないと言っても過言でないでしょう。同じNHKでも、ためしてガッテンなどはかなりイイカゲンな内容だし、民放などは論外です。

がん検診をおろそかにしてしまった結果、進行がんになるまで見つからなかったことほどがっくりすることはないです。それは本人が一番そう思うことでしょう。しかしそれもいまの時代自己責任です。こちらが気にして声掛けしてもがん検診を受けない人はどうしようもないですから。

生きるも死ぬも自由で、医療を受ける受けないも自由、受けるにしてもその選択幅も患者さんの自由です。医者が強く推奨しても拒否する自由なのです。ならば病院自体受診することなど徹頭徹尾不要なのではないかとすら思うのですが、そうでもないところが人間なんですわね、、。

私などいつも自戒しているのですが、人間賢いだの物事を知ってるだの思っているのは全く見当違いもいいとこで、実は何もわかっちゃいないんです。努力で8割なんとかなるにせよ、残り2割は、どんな努力してもどうにもならない、そういう存在なのです。所詮運を天に任せて過ごすしかないのが、その2割の領域なのだと思います。

だから、結果論から言えば、あのときああすれば、、ということが何事でもあるのですが、それは結果論でしかないです。でも努力が8割(私の感覚ではそうです)なので、その努力を4割とか6割ではやはり抜けが生じるんです。その抜けは自己責任だということなんです。住民健診でやる特定健診やがん検診など、スクリーニングレベルの検査ですから、たいしてしんどくもない簡単な検査にすぎません。バリウム検査や検便検査、採血とエコー、婦人科でも簡単な内診検査くらいです。こんな程度のことで、たいていの癌が比較的早期に発見できるんです。これを厭わずにやるだけのことが、できない人が多い。だから自己責任だというのです。簡単にできることをしないで、命を守ることをわざとしない、それは、内戦紛争地域にわざわざ行くとか、シートベルトをしないで車を運転するようなものです。

 

 

 

 

投稿者: 三本木クリニック

2018.11.12更新

房総半島南端、野島崎を訪れました。

昭和の時代にはにぎわっただろうなあという感慨が感じられるひなびた岬です。もちろん野島崎灯台も登りました。現在日本には登れる灯台が16基あるのですね。今年からだったか、青森の尻屋崎灯台が新たに16基目に加わったからです。

 

灯台を訪問していると崎とか埼とか、正式名称がいろいろあるようでややこしいと思うことがあるのですが、

山側からみると埼で、海側からみると崎とか、そういう(逆だったかもしれません)名づけられ方の由来があり、どちらも間違いではないという解説がここの資料館に記されてありました。

この灯台のさらに海側に小さな建物があり、併設の資料館にある写真をいろいろ見ていると、それが霧笛発生器が設置されている建物だと判明しましたが、残念ながら廃墟のようにボロボロで、立ち入り禁止となっています。これが惜しい。霧笛の出るラッパ状の出口が、現在では何故か山側を向いて開口しているのが不思議で、最初霧笛小屋だと思えなかったのですが、資料館の古い写真ではちゃんと海側を向いていたので、現在使われなくなっているために、海からの波しぶきが入らないように反対側を向かせているのだろうと推察しました。施設の人に聞けば分かるだろうことですが、こういうことに着目して友人と「おお~!」などと発見の楽しさを喜びあうことが楽しい。だって、こんなポイントに興味を持って思索する人なぞ、灯台訪問者でもなかなかないんじゃない?などと思いながら。

実は今回のツーリングでは、この気づきが地味にかなりポイント高いイベントでした。ほかは大したことがないワビサビツーリングだったということでもあります。あとそれと同じくらいテンションが上がったのが、前日に千葉市内で飲んだオーセンティックバーのお店。ここは学生時代の友人から教わって何度か行ったことがある店です。今回一緒に行った友が大変喜んでくれたのが嬉しかった(しかも私の分まで支払ってくれました)。

他はただひたすらツライ遠路往復です。これは山登りに似ているなあと思った次第です。達成感を味わうため、とか、非日常とか景色とか筋トレになるとか、そういう共通点がありますが基本的には結構、、中年にはツライ。

行きは渋滞がひどくて、東京方面は毎度のことですが、これがあるのであまり東京千葉へ自動車では行きたくないのですね。ただ、帰りは木更津からアクアライン、海ほたる経由で渋滞レスで名古屋まで戻れたのがラッキーでした。

これはもう部活のようなものだなあと思った次第です。

投稿者: 三本木クリニック

2018.11.08更新

昨日は豊田厚生病院で開催された、乳腺の研究会に参加しました。

乳腺疾患の、画像検査と病理との比較検討というものですが、なかなか勉強になりました。

これ本来は部外者参加というものではない印象の検討会でしたが、まあそういうところにお邪魔したという格好です。

いまの乳腺健診では視触診は省略されても良いということになっているのですね。これは初耳でした。とはいえ実際市町村のがん検診では視触診は項目にあります。

たとえば、視触診しなければ血性分泌などの症状は確認できないですよね。視触診を省略しても良いという根拠は、おそらく、視触診だけでの乳がん検診はあまり役に立たないという論文エビデンスに基づいていると思いますが、それは、あくまでも画像検査なしの検診は早期発見のためには意味がないというだけのことであって、診察自体を否定するものではないと私は思います。

それから、線維腺腫のある患者さんには乳がんの発生リスクが2倍近く高まるというデータの話も初耳でした。これは不勉強でしたが、ただこれもですね、線維腺腫自体は比較的よくある病変なので、だからどうだということも正直無いようにも思います。どのみち毎年検診は受けた方が良いとなります。

私のように開業医は、ときどき他施設の専門家の先生の最先端の知見を学びに行く必要があります。

論語にありますね、

学びて思わざればすなわちくらし、思いて学ばざればすなわちあやうし。と(すなわち、くらし、あやうし、は漢字ですが、通常の漢字ではないのでひらがなにしました)

投稿者: 三本木クリニック

2018.11.08更新

最初に診断や治療を望んで受診しておきながら、医療不信なのか私自身への不信なのか(おそらくそういうレベルのことではなく、単純にその人の生き方の癖またはあえてのポリシーなのだと思いますが)、まだいくらも診断治療が進んでいないうちに来院しなくなるという人がいます。

恋愛に例えるのもヘンかもしれませんが、そういうものに例えるならば、最初に告白しておいて、次の日から知らんふりといったようなものです。

こちらは大変に戸惑います。いろいろ心配してしまいます。

でももうそういう人は私のせいではないので仕方がないと思うほかありません。論理的にはそうなります。

 

ただ、こういう人たちはおそらく、例えば子供でも大人でも精神疾患(それも本当の器質的異常でない)の場合、そもそも病院に行くのはポーズとして行ってみるだけで、実際には治りたくないなにか理由があるとしか思えない、こころの抵抗感というものを感じることがあります。

何に対して怒っているのかは人それぞれでしょうが、それを含めて諸症状を改善する可能性があるにも関わらず、処方した薬を飲むことすらしない形で拒絶されると、こちらとしてはどうしようもないです。

精神カウンセリングのみで何とか、という手もあるかと思いますが、副作用も心配のないレベルの内服をすら拒否する患者が、カウンセリングは受容するということが、簡単に成立するとは考えにくいと思います。

ただ、そういう場合にでも、やはりその道の専門家というのはあるでしょうから、当院で私が手におえないと判断した場合には当然しかるべきところへ紹介する道があります。しかし、、それをも結局は拒むことも、そういう人はありがちです。

子供の場合は親の対応により成否を決めるといってもいいでしょう。それは当然です。子供は社会的な仕組みについては何も分からないですから。

それで、親がネグレクトしてしまうと、通常の医療機関としてはどうしようもないです。

大人の新型うつ病にせよ、子供の登校拒否にしろ、本人にとって、治ることや、正解を目の前に突き付けられることが都合が悪いことがあるのではないかと思うことがしばしばあります。

医者やカウンセラーは、その場合に非建設的な方向に迎合してはならないというのが私の考えです。もちろん、一緒にとことん落ちるまで付き合うという奇特な誰かがいればその患者にとっては都合よいことになりますが、それは反社会的行為に他なりません。カルトです。

人間は社会の中で生きています。ある程度のばらつきや自由さは許容されていますが、最低限のルールというのはあります。どの程度を最低限と定めるかは時代時代によって、また、個人によって幅がありますが、少なくともその時点である程度常識的となされるスタンスで対応するしかないのが人間社会というものです。

治りたくないのならそれもまた自由かもしれません。悪いことではあるが極端な例をいえば、自死する自由があることと同様です。

しかしそれならば医療機関に相談する必要があるのか?非常識なご都合主義に真剣に付き合わされてしまう医療者にとっては大変迷惑な話です。

 

投稿者: 三本木クリニック

2018.11.05更新

土日はすべて、神戸で開かれた、DDW2018つまり消化器関連学術集会に費やしました。

というよりほぼ観光?というほどに、観光もしてきました。実は神戸の六甲アイランド(ポートアイランド)には学会で何度も訪れていますが、神戸の観光は一度もしたことなかったのです。それで今回は学会ついでに、一通り回ることとなりました。

ロープウエイとか、中華街とか、タワーとか、異人館といった、一般的に有名なところらしきところはざっとまわりました。

まだほかにもハーバーランドなどもあるようですがそのあたりまでは及びませんでしたけれども、、

神戸、横浜、そして(行ったことないけども)長崎。この3か所は江戸時代からいろいろ貿易が盛んだったのでしょう。文化や外国人住居や港の共通点があり、自分の頭の中でつながりを感じました。そしてこれらの都市は、地形の感じも似ていると思われました(たとえば坂が多いとかですね)。ほかにもこういうところは日本には規模の大小あれどいろいろありそうです。

学会と観光と、普段は自動車で移動してばかりの私ですので、電車と徒歩であちこち見て回るというのは、学会だけならまだしも、観光もとなるとなかなかのウオーキングになりますね。

歩きながらこの土日ずっと考えていたことは、どうやったら患者さんに優しくしかも保険診療や社会のルールに適合するように指導できるものか、、という、いまどきの時代では大変難しいテーマについてです。

ついつい忙しいと患者さんに長々と時間を使うことができなくなってしまいます。次の患者さんの時間を借りることになるからです。しかし患者さんの状況により処置や問診で時間を要することもあります。ですので、いわゆる繰り言の類に対しては、あまり何度も同じことを話される患者さんにはそれなりに切り上げていただくようにします。それが不満に思われることもあります。また、若い子で、社会人として最低限のマナーが欠如している場合には、医者としてというより年長者として指導することもあります。私はどちらかというと真剣にやるほうですので、どうしても言い方がきつくなります。それがまだ未熟な面です。

間違ったことを是正する係というのは、うらまれたりすることもありますから、後々には感謝してもらえるにせよ、なかなかツライ仕事です。警察とはまたちょっと違います。

保険診療のルール、もっと具体的に言えば、正しい服薬服用の指導をするときもそうです。治療するならちゃんとやらないとダメだし、たとえばビタミン剤などはだんだん保険診療から除外される時代になるので、いまありがたく保険扱いがされるものについては、サプリメントというよりは治療としてちゃんとやるスタンスが重要で、それは病状改善のためにもそうですし、保険で扱っていただくためにもそうなのです。

クリニックは祝日日曜など以外は毎日診療しています。大病院の外来は予約が決まっているので、その診察日には絶対に受診しますね。さもないと次はないですから。でもクリニックはその点がどうしても甘くなってしまいます。「ついつい忙しくて」と皆さん言われるのですけども、そこは私も厳しく対応します。

ただ、保険のルールのため、病状の改善のため、といっても、やはりキツイ言い方になるのでお互いに嫌な思いをするのは、本当に嫌ですわね。

で、今回この土日にいろいろ歩きながら考えたのは、結局は、反省しながらも自分なりにやるしかない、という結論になった、ということです。

昨今は交通ルールも滅茶苦茶になっている、社会のモラルや犯罪もむちゃくちゃになっている、そういう時代です。だからなんでもナアナアで良い、とするのはやはりダメなんです。

頑固おやじすぎてもいけませんから、自己反省も必要です。そのあたりのバランスで毎日なんとかやっている、というのが結局は実情、ということです。年を重ねるごとに少しずつ角が取れて対応力が上がっていくのはあろうかとは思いますが、まだまだうまくはできない面もあり、悪戦苦闘しながら頑張るしかない、ということです。糖尿病の患者さんで病気の治療が必要であるということの理解がどうしても得られない、やむなく専門の病院に紹介しても結局受診しない、という患者さんなどは、もう、どうしようもないんですね。あとで後悔するのを食い止めたいんですけども、頑固な人の性格を変えることはできないです。

医者は自分のやれる範囲のことを一所懸命やるしかない。歯がゆいことですが仕方がないということもある。

投稿者: 三本木クリニック

2018.11.05更新

高濃度ビタミンC点滴の補充がまたれるところですが、今月11月は16日ごろに届く見込みとのことです。

せっかく希望される方がおられるというのに、最近ちょっと治療を受けたい人が増えているのか、今回はいつものペースより早く在庫が切れてしまったので申し訳なくもったいなく思っています。

もうしばらくお待ちくださいますようにお願いします。

投稿者: 三本木クリニック

2018.10.29更新

故障にてご迷惑をおかけしておりました、フォトセラピーのオーロラですが、比較的早くバージョンアップ機種が納入となりました。

昨日時点から、eMaxとして進化復活し再開しました。

この器械では、いままでのオーロラ、e-lightの機能の他に、ニキビ瘢痕やシワとりに効果的な新たなハンドピースが加わりました。

これにより3種の神器がそろったことになります。つまりマックス、ということです。

作用機序的には3種類のハンドピース(実際には脱毛特化用も含めて4種類ありますが当院では脱毛は基本受け付けておりませんので3種類となります。ただし、器械本体としては同じなので似かよった効果があり、治療を繰り返しているうちに脱毛も自然に完了してしまいますが)のうち、シミ、毛穴用のSRというハンドピースと、今回新規に仲間に入ったMatrixIRという、シワ引締め用ハンドピースの2種類で良いように思います。もう一つのSTというハンドピースについても毛穴引締め用としてありますが、これは補助的な位置づけで良いように、経験的には思います。要するに、いろいろハンドピースはあるが、どの機能により特化した設定になっているかによる違い、ということです。

新しいシワ用ハンドピースについてはモニター的に試しながら順次適応拡大していこうと思います。ご興味のある方はご相談ください。

 

 

投稿者: 三本木クリニック

2018.10.28更新

昨日土曜は診療のあと、午後から東名古屋医師会主催の、睡眠治療の講演会に参加しました。

開業医であれば睡眠剤の処方をすることはだれしもありますが、昨今、睡眠剤の処方乱発が問題になっているのか、はたまた、もともとベンゾジアゼピン系の鎮静剤は依存性がある(そんなことはもともと分かっていることではあるが)ということで世界的にそれらの使用をなるべく控えましょうということなのか、その両方なのかわかりませんが、いずれにせよ、適正使用について、専門家の講演で勉強しましょうというのが主旨ですね。

個人的な考えとしては、眠剤は通常容量で1、2種類までであれば、あまり問題ではないと考えています。認知症リスクのある老人では症状悪化や、また、足腰が弱くなっているということもあり高齢者では転倒の恐れがあるので用量や処方に注意が必要なのは当然ですし、若い人に安易に処方することは控えるべきだろうとも思いますけれども。もちろん、本当に必要な病態の場合にはやむなきこともあるでしょうが、それは本来は基準を逸脱しているという自覚を持ち続けることが必要です。状態が改善したら徐々に漸減するようにしなければならないし、実際それは可能です。漢方へシフトする方法もありますので。

結局どんな薬でもそうですが、医者が不適正な処方を乱発するからこういう指導教育が必要になってしまうのです。医者と患者が結託してアホなことをやることが善人にまで悪影響を来たすのです。

 

夕方は便秘治療と漢方ということで名古屋で講演会がありました。予定時間を大幅にオーバーされる司会進行だったため、最後聴ききれず終わったのが残念ですが、なかなか勉強になりました。東北からわざわざ便秘の権威の教授先生が包括的講義をされて、それはきっちり時間通りに終わっていたのですけど、第二部がダラダラしたスケジュールで閉口しました。ただ、その第二部では具体的に、例えば妊婦への便秘治療をどうするか、ということや、精神薬常用者の便秘の対応、老人の便秘の話といったように具体的に、かつ、漢方と絡めた話でなかなか有意義ではありました。

この冬に、便秘薬としては日本ではようやく、腹痛や慢性使用による副作用の心配のない、世界的にはすでに第一選択となっているのに日本でだけいまだに発売されていなかったスタンダード便秘薬が発売される予定ということで、それは今後の便秘治療の図式を相当書き換えることになるでしょう。

前回紹介した、新しい糖尿病治療薬、そして今度の便秘薬といい、新しい薬が一番になるというのは、ロートルの固定観念をガラッと変換しなければならないので、なかなか爽快なことではあります。ただし勉強していないとついていけませんから、やはりどの業種でも、プロとしてやるからには知識のアップデートはすべきだなあと思うわけです。

そしてこのように「勉強しています、知識経験が新しくなっています」、という風に医者側も報告しておかないと、患者さんも分かりませんからね。

 

投稿者: 三本木クリニック

2018.10.26更新

昨日は夜名古屋市内で糖尿病治療に関する講演会に参加しました。

名古屋では有名な洪クリニックの洪先生による、これからの糖尿病薬のエースとでもいうべきでしょうか、SGLT2阻害剤の最新のエビデンスの紹介とこの系の薬剤の推奨の理由を教えていただきました。

1時間という短い講演でしたが、ポイントを絞った内容で、なおかつフランクな口調で非常に実践的な本質的な考え方での語り口なので、大変親しみを感じつつ勉強になりました。

糖尿病はそもそも何が問題なのか、ということを考えるに、やはり血管障害なんですね。

それは常々医師ならだれしも分かっていることですが、これまでの薬剤では主として微小血管の保護という観点でエビデンスがでていたし、血糖を正常化しておけば、どの薬剤であれ良いのだということだったのですが、ここへきてもうそういう時代ではなくなった、というのです。

従来多数ある糖尿病治療薬では微小血管の保護により、網膜症や腎機能といった問題についての効果は期待できるのですが、脂肪肝や肥満メタボの問題や心臓や脳といった大血管の合併症の予防にはあまり寄与していないことが最近発覚してしまった、というのです。せいぜいピオクリタゾンという薬剤が一応エビデンスがあるのみでした。

そこで、実は一番の新薬ではあるSGLT2阻害剤こそが、一番これからの糖尿病治療薬として第一選択となるべし、ということが結論です。

この薬剤はⅡ型糖尿病であれば、インスリンとの併用も可能となっていることもなかなか画期的です。

とにかく、尿から一定のカロリー量の糖を逃がすのですね。言ってみれば、薬剤でもって、腎性糖尿状態にしてしまうということなのですが、これが逆説的に本当に安全で有効で、肥満や脂肪肝にも有効なのです。

多くの糖尿病はⅡ型ですし、メタボがベースになっているので、もうこれからは、膵臓にムチ打つスルフォニルウレア系がダメなのはもちろんですが、いま日本で一番人気のあるDPP4阻害剤ですら、実は大血管の合併症の改善や予防に寄与しないことが判明してしまったので、もう、最初の治療時点でこのSGLT2阻害剤もしくはGLP1アゴニスト(これは注射剤しかないですが)を第一選択とすべし、ということなのですね。

おそらくこの新しい考えは今後急速に広まっていくことになると思います。それほどに明確なエビデンスが世界的に出てしまっています。

以前にもこの系の薬の講演会の報告ブログをかきましたが、この薬剤は脂肪肝の治療になるほか、当然内臓脂肪の改善、そしてさらには尿酸も下げるということにも副次的に貢献できるということです。

腎臓の寿命を延ばし、心不全の予防にもなるということで、これは今後、かなりのパラダイムシフトをしていかねばならないなあと思う次第です。

当院でもこの薬剤を処方している患者さんはだんだん増えてきていますが、これはらは根本的に処方内容を変更していく必要があるようです。というのも、これまで述べたように、これまではまだまだ様子見といった雰囲気があったこの数年間ですが、2016年以後どんどん新しい大規模臨床試験によるエビデンスが明確となったり、何万例という症例をメタ解析したデータでもこの薬剤の素晴らしさが圧倒的に証明されてしまった今となっては、もう過去の慣性にしばられている場合じゃないなということです。

(もっと言ってしまえば、糖尿病じゃなくてもですね、脂肪肝の治療、メタボの治療に効いてしまう、ということです)

ただし、悪玉のLDLコレステロールについては残念ながら有意に下げません。しかし善玉のHDLコレステロールを上昇させ、かつ、中性脂肪トリグリセライドを有意に下げることが証明されました。

医療は日々刻々と進化進歩しています。もちろんそれらを開発したり研究するのも人間ではありますが、同時に、それを勉強してついていかなければならない多くの人間はあまり進歩していないという、何とも言えないギャップがありますが、そうはいっても、各々の分野で向上するのが生き物として、プロとして正しい生き方であることは間違いないでしょう。

 

当院では糖尿病治療も普通に承っております。インスリン治療もできます。

今後はメタボ改善外来とでも言うべき、そういう治療も地味に開いていこうかと考えています。

投稿者: 三本木クリニック

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