院長BLOG

2022.12.05更新

先週末は金曜夜は糖尿病腎症に有効なSGLT2阻害剤の話、土曜夕方は高血圧と心不全の両方に効くARNIという薬剤の話、いずれも名古屋市内に出向いての研究会に参加してきました。

先週は水曜午後にも感染対策のウェブセミナーを受けたりと、1週間に3回も立て続けに勉強会だったということもあり、ランニングは水曜と日曜の2回しかできませんでした。11月までが忙しかった疲れがあるのかとも思いますが、12月は例年だと少し一服する(インフルエンザが流行しなければの話ですが)予定なので、少しは楽になるのかと思いつつ、まだつなぎの週だったのでこんなものかなと。

土曜の会は東郷のバク診療所の麦先生が座長をされるという比較的ローカルな会ということで、ハイブリッド形式でなく実地のみの研究会だったため、コロナ下にあっては比較的参加人数も多め(といっても20人程度ですが)でした。

内容的にはこういう比較的新しい、しかも将来的にかなり利尿剤系降圧剤兼心不全薬としては主役になるだろうARNIの、すでに何度も講演会には参加しているので、復習と、さらに少しでも新しい知識を積み重ねるというものでしたが、そのなかでも今回講演された藤田医大の教授先生に共感というのか親近感をもったポイントがありました。

臨床的イナーシャ、という言葉があって、それは、患者さんも医者も血圧や糖尿病など生活習慣病に対して目標とする数値をやや惰性でないがしろにしてしまう、ということを意味するのですが、学会の偉い先生方はそういう姿勢を是正しなければならない、と説諭されるのですが、それはともすると、医者と患者の信頼関係に悪影響となり、下手すると患者さんが通院治療しなくなってしまうという最悪の結果になりかねない、というのです。通院するのも服薬するのもお金を払うのも患者自身ですから、医者があまり厳しいことを言いすぎたり薬を強化しすぎたりして、患者さんが嫌気してとうとう全然治療しなくなってしまうことになってしまうと、元も子もないのだ、ということです。

それは生活習慣病の重大合併症を予防する医療を日々になっている町医者からすると本当にうなずける話です。大学の教授先生がそういう理解をしてくれているということは大変心強いことだと思いました。

私も医療至上主義な面が多分にありますので、過去にはそういう厳しさでもって信頼関係を損ねてしまった苦い経験も少なからずしております。きっちりやるということは保険診療のルールでもありますので、もちろん正しいことではあるんだけども、そうはいっても、というジレンマがあるのです。

生活習慣病をちゃんと治療するということは、さまざまな合併症や抵抗力の低下などで早死にしてしまうことの予防になり、健康で長生きのための根本です。それはそれで間違いないのです。その上で、いかに上手にやるか、ということなんですよね、、。背景に愛が必要なのはもちろんです。心底思いやっての言葉でなければ単なる命令指示になってしまいますからね、、。

まあそんなことをいろいろ思いながら、講演を聴いていたのですが、、

参加されている先生方はみな開業医でしょう。そして平均年齢がもう余裕で70歳代と見受けられました。

いくら医者としては熟練のベテランであっても、ちょっとなあ、と思う人が何人もありました、、。それはマナーについてです。つまり、電話の音、メールの音。

マナーモードという言葉を知らないのか?というほどに、着信音を長々と放置してなかなか反応できない人、やたらメールの音がポンポンと鳴っているのに放置してる人。その上で寝てるし。

患者さんでも、診察中に電話がかかってきて、それに出て話し始める人もたまにいますが、それはもう勘弁してもらいたいです。

飲食店でもいまは普通に隣の席の人が普通に電話してる場面が増えました。自分の家と公衆の場と区別できないんでしょうね。あれはやっぱりマナー違反でしょう。

だいたい40歳以上の中高年がそういうことに無頓着です。もういちいち注意するのも嫌になってしませんけど、だからといって許容してるわけではない、ってことを本当に理解してもらいたいと思います。一億総認知症か、とならないようにしたいものです。

医者もいつまで現役で仕事するべきなんだろうか、、。開業医などは定年がありませんからね、、相撲の横綱が引退を自分で決めるのと似ている気がします。認知機能が衰えてくると、そういう判断ができなくなります。

自分も将来どうなるんだろうかと、いまからちょっと不安になっています。ともかく、恥ずかしくないようにはしたいものです。

 

投稿者: 三本木クリニック

2022.12.01更新

今年はワクチンだのなんだの言っているうちに12月となりました。

6月から11月まで半年間の特定健診、がん検診もようやく終わりました。

年々、コロナの関係もあってでしょうか、健診を受ける方が減っている印象があります。ついつい忘れて何年も経過してしまうことで、とりかえしのつかないことになる事例も過去に見聞きしております。ことに平均寿命が80歳代となっている日本では、発癌年齢も70歳代からというのが主流となっております。当院では一通りの特定健診、がん検診を行うことができ、かつ、エコー検査でも行えます。すべての項目について、ひととおり健診を受けられることを来年度もお勧めします。

昨日の寒い北西の風によって、それまで生温かった11月から今朝は急に寒くなりました。夕方のランニングでも風にあおられるような恰好で、なかなか消耗しましたが、なにせ今月後半にはハーフマラソンへの参加が決まっている私としては、とにかく制限時間内に完走することだけを目標に、少しでもトレーニングをしなければなりませんので、無理はしないまでも、なんとか頑張っていこうと思っています。

コロナとインフルとがパラパラと出没するような予想がされる今月です。寒さ対策、運動不足対策、ストレス解消、水分補給など、風邪をもらわないように気をつけましょう。

投稿者: 三本木クリニック

2022.11.25更新

本日時点で、来年1月分のコロナワクチン予約を開始しました。

人数枠に限りがありますので、予定人数に達し次第、予約終了となります。

投稿者: 三本木クリニック

2022.11.25更新

今年の11月は後半になってもまだ昼間かなり暖かいですが、冬は寒くなる予想がでているので戦々恐々としています。

実際朝晩はかなり冷えるようになってきています。インフルエンザもとうとう今年は出始めたという話が聞こえてくるようになりましたし、コロナ第8波はまだダラダラ続いています。

風邪はまあ、慢性疲労や冷えと脱水が背景にあったりするわけですが、お勧めしたい予防法として、寝るときに首にバスタオルを巻いて寝るというものです。

いくら上質の布団であっても首回りはどうしても覆うことができません。エアコンなどの暖房器具を夜間つけっぱなしにするのは気道を乾燥させてしまい、それこそ風邪をひいてしまいます。

それで、首まわりをバスタオルでくるんで、保温と保湿をするのです。これは肩こりにも有効ですので、寝違え対策にもなるかと思います。

とはいえどうせ寝てしばらくの間だけのことで、あっちこっちに寝返りしているうちに外れてしまうんですけれどもね、でも自分の感覚としては有効に思いますね。

この時期は例年やや忙しいのですが、今年はさらにちょっとまた忙しい印象があります。昨年の今頃はやたらとランニングに精を出していた覚えがありますが、今年はせいぜい週3回程度の運動となっています。

そんな中にあって、昨日の夜のランニングは比較的星がいろいろと見えました。一番明るい星はおそらく惑星のうちの木星か土星か、そういったものだったと思いますが、かなり明るくてきれいに見えました。愛知池は昨晩やたらと風が吹いていましたが、スロージョギングでもまあちょうどいい涼しさといった感じです。世間全体もバタバタと忙しいのでしょうか、昨年ほどはランナーは居ないように思います。自分も走る頻度が少なくなっていますからね、、明確にはどうか分かりませんけど。

毎日仕事や勉強で頭がパンクするような日々を送っている人は、どうぞ夜のジョギングをお勧めしたい。なかなかしんどくておっくうで、第一歩を踏み出すには気合が必要なのですけれど、なんとか終わって帰るころにはずいぶん気持ちがリフレッシュしているものです。

なによりも、おいしい食事を楽しもうとすれば、それは運動してメタボを解消しておかないと、ですから。人生、結局は食べることが一番楽しいわけで、どうせなら美味しく気分よく飲み食いしたいですからね。メタボや運動不足だとそうはいきません。惰性でダラダラ飲み食いすることになり、当然それは心身に悪影響です。

何ごともこだわりすぎは良くないですが、適度にバランスよく生きるということが、心身ともに健康で長生きのために大切なのですね。

投稿者: 三本木クリニック

2022.11.23更新

これまで、フォトセラピーとして、当院では長らくオーロラ、メディラックスを用いてきましたが、ここらで一度、この2種類の機能を統一できるレベルの新機種を導入しようかと検討しています。

メディラックスについては、まだ未使用の予備の機械が一台保管してありますので、メディラックスをこれまでどおり安く継続したい方には継続も可能です。

実際に本日、名古屋にて、新機種についてのデモンストレーションを見てきました。

今日はちょうど名古屋で毎年1回定期的に行われる、社会保険の集団指導集会があって、それを受講したついでに、という訳です。

集団指導講習集会では、毎回のように保険診療ルールの遵守についての解説と、医療安全の対策、そして昨今目まぐるしく変化するコロナの諸事情や対策についてという内容を受講しました。

保険診療ルールについては年々その強制力が強まる傾向にあり、AIのシステムにより画一化していくそうです。たとえばビタミン剤の処方などについては適正な臨床効果との関連のフィードバックをしていかないと、保険処方ができなくなる恐れがあります。保湿剤のような準化粧品の類も同様で、漫然とした処方や大量の処方は指導の対象になってしまいます。つまり、短期的にしか処方できなくなる恐れがある、ということになります。

そして医療安全については、これは医療事故防止の意味なのですが、直近の話題ではワクチンによる副反応で死亡する例について、医師であればACLSといった救急医療実習を受けた経歴があるかどうか、ということも、重要な資格として挙げられるとのことでした。幸い私は麻酔科標榜医の資格を有し、大学院時代にACLS実習を済ませていますので、そのあたりは大丈夫と思いますが、決してゼロではないリスクを忘れないように日々の臨床に臨みたいと思います。

また、目まぐるしく変化するコロナ対策や現状についてですが、これはもう本当に大変です。たとえば抗原検査を行うのに、検査薬によっては鼻腔咽頭からの採取でなく唾液からでも可とするものもあるようですが、それについては専門家に言わせると甚だ信用性に欠ける手法だそうです。このあたりはあまり衆愚的な傾向に流されないようにしたいと思いました。

ワクチンを受ける場合についても、いまや5回も接種した人もあれば、0回の人もあって、おのおのの多様性を受け入れながら対応しなければならない、地域内科医の苦しさは、世の人々にもっと分かっていただきたいものだと思っています。実際、今回の講演でも、ワクチンの接種回数に比例して感染リスクは減ずるというデータが示されました。医療従事者自身は有無を言えずにルーティンでリスクのあるワクチンを規定回数接種し、またさらに日々患者さんからの感染のリスクを受け止めて地域医療に貢献しています。発熱患者さんをバイキンのように扱うのにも人道的に抵抗があり、そこは全人的な対応をしています。幸い、オミクロンタイプの場合、まだ高齢者などの死亡率は決して低くないものの、現役世代に関してはかなり悪性度が下がっていることで、どのポリシーの患者さんにも均一に対応するように奮闘しています。

多様性はなるべく尊重したいしマイノリティーが迫害を受けないという意味では結構なことですが、それとわがまま勝手な行為というのは違うということで、例えば人の迷惑顧みないという話でいうと、あるお寺では以前、お金持ちのおばあさんが参拝客の人々のために良かれと思って、そのお寺に公衆トイレを寄贈したそうですが、その後、参拝の人でなく、お寺と関係のないような、通りすがりのハイキング客らが無料で利用し、まあそれは良しとしても、その利用の仕方がひどく、お寺の職員が毎日掃除をすることが大変なことになってしまったそうです。いろいろなお願いや張り紙をしてマナー向上を訴えていたが、長年そうしていても一向にマナーが改善することはなく、さらに、タダで利用しておいてから「ペーパーがない!」とお寺にクレームをしてきたり、落書きや破壊行為があとを絶たないことから、とうとう善意のトイレを撤去することにしたそうです。

日本は従来そんな国ではなかったはずだと私は思っています。都会だろうと田舎だろうと。

何でも自己中心的に勝手なことを言ったり汚したままにしたり、そういったことをしないことが、いま世界中に広まっているSDGsの考え方ではないでしょうか?医療でもなんでもそうです。安い値段や無料で世話になっておいて、さらに文句や暴言を吐くというのは、天に唾する行為です。かならずその人に因果応報が返ってきます。

健康保険診療ルールや医療安全やコロナのことからこんな話へ発展してしまい我ながら残念ではありますが、「お客様は神様です」というのは、あくまでもお店やサービスを提供する側が自発的に言うことであって、客側が強要するものではありません。あくまでも対等の関係である、ということを、人類の将来のためにもあらためて考えるべきだと思うのです。

フォトセラピーの話からずいぶんとずれてしまいましたが、新しい機械を導入したとしても、良識のある紳士淑女に是非提供したいサービスだ、ということです。

投稿者: 三本木クリニック

2022.11.21更新

世の中の仕組みを作るのは過去の歴史から現在に至るまで、ほとんどが男性によって成されています。国家の代表などは紀元前から男性でほぼ100%埋め尽くされています。

また一方で、ほとんどの犯罪は男性によって成されているという面も否めません。戦争も大量殺人という意味では大いに犯罪といえるでしょう。

男は一見肉体的には強いようでいて、その実、何かしらの後ろ盾というのか、心のよりどころでもないことには非常にもろい、弱い、ということも言えます。

肉体に力を持っているだけに、相対的に弱さが目立ってしまうというのもあるかもしれません。

ただ、犯罪や麻薬、刺青に逃げるのが圧倒的に男性が多い事実を見るにつけ、同類として思うのは、

「男よ、強くあれ。」ということです。

犯罪、麻薬、刺青は、結局のところは弱さに起因するものです。そしてこれらは一度行なってしまうと、もうマッサラきれいには戻せない遺物となってしまいます。

男は頑張ってほしいなあと、思います。

ぐっとこらえて男の責任を果たす、それこそが、男の本当の強さです。

たとえば独身であっても社会に生きる一人の人間として、また、親に対する責任として、

伴侶や子供をもったならば、それこそ責任は増大します。そういう覚悟があってこそ、家庭を持つ資格があるというものです。

長い人生においては、いろいろな挫折やトラブルがありましょう。しかし、それらを一つ一つキッチリとした解決法で乗り越えるということ。決して安易な虚勢や安直なその場限りの逃避行動や無責任な手法に走ることはせず、男ならば、グッとこらえて頑張りましょう。

どんな屈強な格闘家やスポーツ選手であっても、ちょっとした挫折やトラブルには脆いものです。どんなに偉くなった政治家でも安易な無駄口を滑らせた結果、立場を失うともうタダの一般人になることは過去の事例に無数に転がっています。

そこをグッとこらえて、単に肉体を誇るとか、見た目を強そうにするとか、そういうことではなく、真に強い男を目指そうではありませんか。

昨今のいろいろなニュースや事象をみるにつけ、「男よ、もっとしっかりせいよ」、という思いがどうしても湧き出るのを禁じ得ません。

ぐっとこらえた先に栄光が待ち受けているのだと、そう信じて、1日1日コツコツと頑張ろうよ。

山本五十六の「男の修行」という詩を世の男性に贈りたい。

ぐっとこらえて男の責任を果たすことが、男の本当の強さである。

投稿者: 三本木クリニック

2022.11.17更新

高脂血症つまり高コレステロール、中性脂肪血症というのは、動脈内膜にドロドロの脂肪を沈着させて閉塞させる要因となるのですが、それを改善させるために血液中の脂質濃度を低下させる、スタチン製剤やフィブラート製剤に代表される代謝作用薬があります。

それらの薬により、「数値が低いほど予後が改善する」というエビデンスが確立しています。

ただ、実は特に日本人ではそれだけでは役不足であるというケースがあります。実際、比較的若い年齢の体格の良い男性などでは、それらの脂質低下薬により血液検査ではほぼ正常に維持されているにも関わらず、血管内膜の脆弱性は遺残していたという結果、致命的な心筋梗塞を引き起こす事例があるそうです。

老人の場合には、動脈硬化は長年経過して形成されるため、内腔は狭いものの、血管壁の安定性は比較的保たれるということで、古典的な狭心症症状からの心筋梗塞という形になるのが典型的ですが、若年者ではもともと組織がまだ若くて柔らかいところにどんどん脂質プラークが血管内膜に蓄積するため、血管の線維化安定作用が機能しにくいと思われます。

そこで、若い人ほど重要な役割をもつのが、血管内膜のスタビライザーとでもいいましょうか、青魚の油から抽出されたEPA製剤(エイコサペンタエン酸)なのです。

雪に例えるならば、新たに積もってくる雪を降らさないようにするのがスタチンやフィブラートや脂質吸収阻害剤ならば、すでに積もってしまった柔らかい積雪を硬く安定させて雪崩を起こしにくくするのがEPAということになります。

ちなみに、しっかりとした治療成績が確立されているのは高純度のEPA単独製剤のみであり、市販薬や調剤薬である、EPA+DHAの製剤についてはその効果についてのエビデンスははっきりしたものはないままというのが現状です。これは青魚の油を単に濃縮させただけではダメだということを示しています。EPAだけを抽出して、なおかつ高純度に濃縮したものだけが奏功する、ということです。

投稿者: 三本木クリニック

2022.11.17更新

猿投神社の内側の鳥居付近にあるのは四季桜なのでしょうか、これから続々と開花しそうな気配です。

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(ピンボケが残念)

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もみじもかなり色づいてきました。今年は11月が暖かいので少し遅めの紅葉の印象があります。

投稿者: 三本木クリニック

2022.11.16更新

アナフィラキシーとは、即時型アレルギー反応のうち、進行すると命の危険にせまられる病態を指します。

食物アレルギーによるものだったり、ワクチンによるものだったり、いずれにせよ外部因子による反応です。

実際の症状としては初期または軽症の場合には、口腔内がむずがゆくなったり腫れぼったい感じになったり、全身がかゆくなったりします。

それが進行すると吐き気が出現したり、息苦しくなり、血圧が低下、全身発赤または蒼白といった状態に進展します。気管支痙攣や肺浮腫による呼吸不全になったり、循環状態として血圧が測れないショック状態となると、意識消失にいたります。

皮下注射製剤に代表されるような、アドレナリンの投与によって、気管支痙攣の緩和、血圧上昇作用を得ようとするわけですが、あたかもその薬だけで解決するかのような誤解されている気がしますので、それは違うということを世間に分かっておいてもらいたいです。つまりマスコミは報道するまえに、医師に監修を受けてから正しい情報を発信するべきだということです。

救急蘇生のABCという見地から言えば、アドレナリン製剤を躊躇なく使うことももちろん必要ですが、第一に何をするかというと、人を呼び集めつつ、airwayつまり気道を確保することです。肥満体の人は簡単に舌根沈下で窒息しやすいので、臥床させて顔を横向きにして舌根沈下を防ぐ体位をとります。

下肢を拳上させて血圧低下した循環動態を補います。つまり心臓と脳に血液循環を集中させるためです。ショックとは、出血性でもないかぎり、過度に血管が弛緩拡張した状態や、血管透過性が急激に亢進して血管外へ血漿が抜け出てしまう状態ですので、相対的に少なくなった循環血液を重要な場所に集約させるのです。

その上で、breathつまり呼吸をさせる。これはマウスツーマウスでもいいですが、一番簡単なのは心臓マッサージをゆっくり大きめにするような形による胸郭運動を他動的にアシストすることです。

明らかに血圧が測れないとか、鼠径部や頸動脈の拍動が触知しないならば心臓マッサージの強さで胸部圧迫を繰り返す方法に移行します。これがcirculationつまり循環確保ということです。

点滴ルート確保はこれらABCの処置を最優先させながら同時進行で行います。

ワクチンなどによる重篤なアナフィラキシーなどというものは、比較的若手の医師や看護師の殆どは経験がありません。そんなにしょっちゅう出くわすような病気ではないのです。たとえ年輩の医師であっても、内科や外科のメジャーな科目以外の、例えば皮膚科や眼科といった科目では、救急蘇生行為など、まず未経験でしょう。

すべての疾患に対して経験がないと医者は医療行為をしてはならない、となれば、医療は成立しませんし、研修医はいつまでも素人のままに終わってしまいます。

一番言いたいことは何かというと、

アドレナリンの皮下注ですべて解決するかのような誤解を持たないこと

アナフィラキシーに限らず、呼吸不全、循環不全に陥った意識喪失患者に対しては救急蘇生のABCが基本であること

です。

道具や薬剤が一切ない状態であっても、本来は、理学的な対応だけでも十分回復を見込めます。AEDなどなくても心臓マッサージで対応可能なのです。しかし、麻酔科や救急をある程度一人前にやれるようになるまで研修をする、というプログラムはいまの医療研修制度にはありません。全身麻酔や救急外来をどれだけ何年担当するか、によって決まるでしょう。外科系医師ですらベーシックな麻酔や救急蘇生にほぼ未経験というままに医師人生を終えることすらあるのが、いまの若手世代や専門医重視の研修制度です。

また、ワクチンの集団接種会場での接種を、なぜ医師でなく看護師が行うのか、という点も前々からずっと疑問に思っています。毒物を投与するのに、医師が問診係で、実施が看護師というのはどう考えても逆でしょう。小規模会場で、医師と看護師の連携や信頼関係が確立された病院でなら理解できますが、知らない者同士が広い会場にその日だけ集まって、というその日限りのチームでは、やはり医師が毒物投与担当をすべき、というのが私の考えです。注射の仕方一つとってみても、ちゃんと解剖を理解して実行しているのか?ということは、経験不足な医師なら医師ですらあやうい面があるというのに、アルバイトの看護師が実施する、というのは、ちょっとどうなんだろうかと、思わなくもない。ただ、全国に多数ある集団会場で、一気に大勢の人々に接種する必要がある社会的状況においては、にわか仕込みのシステムで対応せざるを得ないわけで、結果として、どうしても稀ながらある一定の確率でリスクはある。

そもそも、ワクチンを3回以上接種していれば旅行代が半減できるというキャンペーンにつられて、にわかに接種希望者が増えた、という面も地味に重要な要素だと思うのですが、それは報道されませんね。

 

追記)

厚労省からの、日本救急医学会版アナフィラキシー対応図を添付します。この図のフローチャートで絶対的に不足しているのは、呼吸の確保、心臓マッサージについては一切記載されていない点です。医療従事者向けのものにしてはあまりにも内容が不足していることを指摘しておきます。

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投稿者: 三本木クリニック

2022.11.14更新

土曜日午後御前崎灯台に登ろうと行ってきたのですが、まだ時間内だというのに何故か受付が閉鎖されていました。

とくに理由も表示されておらず、不思議で残念でした。

また後日改めて、としてとりあえず写真を撮りました。

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この時期、私も会員の一人となっている橙光会では、全国の灯台絵画コンテストの結果を発表する時期で、会誌で数々の力作が掲載されていました。小中学生なのに凄く上手な作品が表彰されており、大したものだと毎年思います。

日曜は雨などで結局片付け作業や雑用を少ししただけで終わりました。それでも全身筋肉痛。そしてまた月曜、新しい週が始まりました。ボチボチと頑張りましょう。

 

投稿者: 三本木クリニック

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