院長BLOG

2018.07.17更新

ここ数年は毎年参加している、内痔核治療法研究会に、今年も参加しました。

東京に宿泊して学会参加は実は久しぶりで、今回も御茶ノ水での開催でしたが、東京の街や人をいろいろと観察できました。

さて、今回の研究会の内容ですが、ジオン治療、またはジオン治療+切除のコンビ療法の5年10年という長期成績について、high volume centerの病院医院からの報告を主として検討する、という主題です。

大変上手にやられているところなどは、昔のスタンダード治療だった、ミリガンモルガン法つまり完全結紮切除術よりも、コンビ療法のほうが長期成績(つまり再発率の低さ)が優秀だった、という報告をされました。

ジオン治療単独ではやはり長期的には再発率がどうしても高くなり、全般的に平均すると、再発率は10%から35%と幅が広いものの、再発する症例の多くは、手術後5年以内に再発する、ということでした。

それにしても、施設によって、ここまで幅が広い再発率というのは、基本的な手技に問題があるのではないかと危ぶむほどです。おそらく通常通りやれば35%にまで高い再発率にはならないはずです。また、前述のとおり、外痔核は切除し、内痔核はジオン注射というコンビ治療をすれば、完全結紮切除のミリガンモルガン法よりも術後の合併症やもろもろのリスクや痛みが少なく、入院治療も不要となり、、そしてジオン単独よりも再発率が著明に少なくて済む、ということなので、現状そして将来的にもこれが標準治療となることでしょう。

今回得られた知見として大事なことは、主題の長期成績についてのデータを見ることができたこと(もちろんジオン治療では、長期的に大きな合併症や後遺症などの問題は基本的にゼロといって良いと思われる、各病院医院からの報告でした)、この研究会の筆頭代表とでもいうべき岩垂先生が行なっている術式の解説を聞くことができたことと、この4月から、コンビ治療が保険収載されたこと、の3点だと思いました。

保険収載の問題については、厳密な意味でのコンビ治療の明確なエビデンスとなる論文がないということで、現状はみなし点数、みなし解釈という、試験的な設定となっておりますが、今回岩垂先生他多くの治療をされている施設のコンビ治療成績を論文化しさえすれば、十分なエビデンスたるだろうと思いました。これはそのような、多数症例を持っている施設の義務だと考えています。

肛門疾患の手術術式は、教科書的にはそれなりに基本となる術式の型というものがありますが、デジタルではなくアナログというかアートな手技である面がある分野なので、どの施設でも各々微妙にやり方や考え方が違っており、どの施設も自分のところのやり方が一番である、という一家言を持っているというのが現状で、例えば同じことをしていても、各施設が別の名称を独自に提唱するという、なかなか標準化したりまとまったりする方向にはいかないムードがあります。しかしここはやはり成績優秀な施設のやり方に習うべき、というのが医者の良心というものだと思います。私も基本的に岩垂先生と同じやり方を期せずして行なっていたことが今回分かりましたが、そういう優秀な先生の手技を見習うことが、標準術式への道だろうと。

 

投稿者: 三本木クリニック

2018.07.11更新

「岳」という、山岳救助漫画があって、当院の待合室にも揃えているのですが、そのモデルとなった人がカヤックの遭難事故で亡くなられたというニュースがありました。まだお若い人だったようですが、なんとも言えません。

最近私は登山の遭難事故に関する本を立て続けに読み、昨今の遭難事故が多い状況を考えるに、やはり登山する人は勉強をしなければならないと感じています。

私は北アルプスなど登ったこともない、富士山も5合目まで車でいったことしかなく、何年か前に南アルプスのとある百名山の1つにチャレンジした際、9合目でギブアップしたほどの、気持ちだけ登山したい人間です。

大学生のころは旅行ついでにいろいろ有名な山に登りましたが、たいした数はありません。でも、誰しもがいけるような有名な山ですら、遭難したりするわけですから、最近はあまりにブームが行き過ぎているような気がします。

60歳代70歳代の高齢者が本当に元気で、猿投山なんかでも、おそらくその世代が一番メジャーな割合を占めているだろうと思いますし、全国の百名山や、中部地区では北から南アルプスにかけての難しい山でもその比率は同様だろうと思われます。

昨日もある患者さんが、めまいがするといって来院されましたが、もちろん高齢者で、前日に9時間の山歩きをしたということで、血圧を測ってみると、高血圧要治療状態なわけです。以前から血圧は高めだと自覚していたそうですが、、、登山客にはこういう高齢者が本当に多いのではないですか?

カヤックも登山も、遭難したり山で病気になったりして、死ぬために行く漂流者のような気持ちでチャレンジするのかと、第三者から見ると思えるほど、想像力というか、無謀というか、何とも言えないです。

遊歩道や登山道が大変整備されているし、観光登山として大変気軽に安心していける山が多いは多いのでしょうが、ちょっと脇道にそれたり、ちょっと天候が悪かったりしたら、もういっぺんに恐ろしい状況になるのが山だと思います。

直進バイクと右折対向車との右直事故や、連続殺人、過労死、バーベキューで飲酒しての海や川での溺死、すぐ裏に山があるところに家を建てて住み、大雨で土砂崩れとなること、などなど、想像力をふつうに働かせれば、「~だろう」ではなく「~かもしれない」という行動ができると思うのですが、それができる人はそもそもよほど事故に遭わないでしょうし、自分が殺人を何十人もしてしまったならいずれ発覚して死刑になることも当然想像できるでしょうに、どうしてその想像ができないのでしょうか。それが人間というものなのでしょうか。

そういう自分もいつなんどき判断ミスをしてしまわないとも限らないのですが、想像力と反対にあるものが無謀という行動のような気がしてならないのです。

無謀はつまり死を招く行為です。

心筋梗塞の既往があるのにタバコをやめられなければまた心筋梗塞になるのは当然なことです。それで私の患者さんは亡くなりました。もう高齢だしその人なりのポリシーもあるから、なかなか聞き入れられませんでしたが、発症したらそれはふつうは死に直結するのです。

それも本人の望む形ということなのでしょうが、それなら医療は何のためにあるのか。

散々、山岳遭難者を救助して、遭難したり死なないために人々を指導してきた人が、自分も無謀なチャレンジで死ぬ、という。人間とはこういうものなのか。

遭難しているかのようにふらふらと何となく生きているのでは、それはいずれ何らかの理由により死を招きます。それは消極的自殺とでも言えるのではないでしょうか。

現代の日本、いえ世界全体で、そういうニヒリズムが蔓延しているように思います。だから、普段何にも興味関心もなかった人がワールドカップに夢中になったりする、つまりなにかふらついている自分がたまたま流れていた面白いことにしがみついてしまうような、そんな気がします。登山の遭難も、社会での遭難も同じようなものかもしれないとさえ思えるのです。

投稿者: 三本木クリニック

2018.07.09更新

昨日は久しぶりのレーザー治療セミナーに参加しました。

当院でも使用している光治療器とその効果が紹介されるという形式では、いつもよくあるパターンで、もちろん最新の器械は光の発射間隔が短くて施術が早く済ませられるなどの進歩はありますが、基本的な作用と原理、パワーについては同じです。

それはニキビやシミ、しわたるみ、といった症状、毛穴の引締めなどの治療として効果がありますが、当院では、この光治療器を含め、他にもいろいろなデバイスでサービスしています。具体的には、高周波ラジオ波器械、針刺激治療、Qスイッチレーザー治療、そして2種類のフラッシュランプ光治療器械、です。

自費診療の治療内容については、今年6月の医療広告に関する法改正というものがあり、具体的な器械名を出すことができないこととなり、ホームページでの説明はなかなか難しい面がありますが、当院でのこれらの治療はあくまでもサービスとして位置付けています。したがって、これらの治療によって生計を立てるという目的には行なっておりません。そういう価格設定となっています。

昨日は久しぶりの雨上がりということで、まるで待ちかねたように名古屋駅周辺は人出でごった返し、交通量も大変多かった昼、午後の日曜日でした。西日本では大水害、洪水災害で大変な状態なので、晴ればれという気持ちにはなれない、なんとも言えない地味活動の日です。

 

投稿者: 三本木クリニック

2018.07.02更新

日曜日は午後から漢方のセミナーに参加しました。

これから夏バテ、夏風邪、胃腸障害、といった夏特有の体調不良をどう考え治療するか、という、漢方的な勉強会です。。

今回の講師は漢方の専門医ということですが、もともとは基礎医学(解剖学)の先生ということもあって、理論学問的なアプローチがすごくて、私にはまだ難解なレベルでした。

驚くことには、狭い会議室とはいえ、ぎっしりと満席となっていて、これほどに今回のセミナーが人気があるのかと思うほどでした。どうやら今回の勉強会は、実地臨床というよりは、学問として深いものを求めている先生方が熱心に参加されている、という印象です。

内容としては五行(火、水、木、金、土)と体との関係から始まって、、、あとは非常に漢方学の基礎という観点からいろいろなことを述べられ、途中から少し臨床的な話となり、実際にどの処方をするか、ということもいくつか紹介されていました。

残念ながら今回は小太郎漢方製薬が主催ということで、ツムラのそれに比べると処方種類が少ないことと、内容にも多少違いがあること、また、さらにマニアックな内容の種類(匙倶楽部)の紹介が目立っていたため、当院での応用に関してはそぐわないものでした。

ただ、五苓散や清暑益気湯などの有名な薬については当然小太郎漢方でも揃っており、夏バテには清暑益気湯、夏の下痢には五苓散、という、スタンダードなものも当然紹介されていました。

今回の講師の先生が言われるには、夏場は夏らしく、多少暑さを感じる程度の環境、そして運動を適度にすることで内部内面から熱を発生させて、皮膚や肺を通じて外へ熱を排出させることが大事で、そのためには当然冷たい飲食ばかりするのは悪い、と。また、暑いから汗をかくからといって、室内で冷房ばかりにあたっていると、皮膚がシャッターを閉じた状態になるので、内部からの熱を排出する働きが悪くなり、うつ熱となってしまうので、多少汗をかくこと、それも適度に運動をして、といことが大事だということでした。もう本当に、至極当たり前のことではありますが、漢方の専門家がいろいろな理論でそれを説明すると説得力が増すというものでしょう。ちなみに、サウナですね、それについては危険性を指摘されていたのが興味深かった。汗をかけばよいというのならサウナで強制的にかいたらいいだろうということで、外部から熱を与えて発汗させるということは、本来の本質的な流れと逆のことをしてしまうので、体には悪い、というのですね。夏はもともと暑いのですからね。例えば夏の冷房病などで、皮膚の機能が閉じた状態になってしまっている場合には、少しの時間、サウナは良いかもしれませんが、気分転換にたまに行く程度にしておくべきでしょう。むしろ、運動をして、内側から熱を発散する、しかもそれは冷房が効いた室内スポーツジムではなくて、ホットヨガとか、日射病に気をつけながらも普通に野外で運動をするとか、そういうものでやるべきだろう、というわけですね。

しかし現代の日本の夏は非常に暑くて大変です。また、それもあって、冷房をガンガンに効かせてしまいますね。そしてどうかすると運動不足となります。涼しい環境にいるのにさらに冷たい飲食をしたりして、余計に内臓が冷えてしまいやすい、そういう環境になりやすいので、今回の先生がいうように、「夏は適度に汗をかく、夏らしい暮らしを心掛ける」ということが大事なのですね。繰り返しますがこれは本当に真っ当あたりまえなことに他なりません。

あたりまえのことができなくなってしまっているのが、いまの日本にありがちなことであると、こういうテーマからも警鐘を鳴らされているような気がします。

追記)夏は多少の昼寝をすることも有用であるともお話しされていました。これは誰しも自然に行なっている行為とは思いますが、やはり車と同じでオーバーヒートしやすいのでしょう。それが夏の特徴でもある、ということです。

投稿者: 三本木クリニック

2018.06.29更新

今年は当院軒下のツバメがカラスの襲撃にやられて、第一弾が早々に空き家となり、その後第二弾もどうやら数羽は食べられてしまったようですが、何とか2羽は生き残って成鳥となり、今年初めての巣立ちとなりました。

皆さんのご協力ありがとうございました。

人間だけが世界中どこでもガタガタして、対人間、対自然、というように、いつまでも侵略行為をやめない中、野生動物は淡々と自分らのすべきことをし、失敗したらそれを受け入れ、また別のところでチャレンジするだけという、、見方によってはいろいろと勉強になるというものです。

神谷美恵子先生の関連の本で、「人生とは生きがい探しの旅」という内容のものがでており、最近読んでいますが、この題名は神谷先生自身が付けたわけではなく、あまたある先生の著書著述の中の一部抜粋したものを題名にしたようです。

昨今は、特に若者に多いかもしれませんが、生きがいロス、希望ロスの状況に陥っている人が少なくないように思います。老人は仕方ないにしても、若者がそれでは困ります。または、明確に生きがいなどというものを思っていなくとも、日々が絶対的な生命幸福感に満ちていればそれで良いのです。何もしてなくとも、生命力さえあれば、生きてる気持ちよさを幸せだと思えれば、本来人間は良いはずなのだと、実は改めて考えると思うのに、競争社会に生きざるを得ない現状に、どうしてもある程度合わせなければならない苦しさがあります。

何事もボチボチ、もちろん全力でやれるときや、やるべきときや、やりたいときは全力投球すればよろしいが、トータルではボチボチとやる、というところが生き物としての本質ではないかと思います。機械ですら全力で稼働したらすぐ壊れるのですから。

その中で、自分自身の核というか芯というか、そういう中心の部分においては、最後の最後では試練や苦難を跳ね返す生命力が内在していることを、時には感じて、自分の命、生命力が、それが人によってはパワフルな高排気量のターボエンジンのように強いものであろうし、50ccの小さいエンジンクラスの場合もあるでしょうが、各々のレベルにおいて、「ここまではまあいろいろ許したり凹んだりはするけども、最後の最後、ここからは絶対に負けない。よーし、やってやろうやないか」という気概で、土俵際で踏ん張るように最後の生命の砦を守りきる。それが結局は1周回って絶対的幸福につながるものなのかも分かりません。

とにかくどこかでナニクソ根性で頑張るんや、と。そうでなければ死である、と。そういう炎を燃やして、心に秘めて、生きていきたいものです。

生きがいはおそらく、死ぬまで持続できる関心事、研究テーマがある人は簡単に得られることでしょう。しかし、そういうテーマが持続しない人のほうが圧倒的多数なはずです。仕事で現役だった時代には何かしら追求しつづけるテーマがあるでしょうが、定年になって退職しても何かしらテーマを研究しつづけることができればそれは紛れもない生きがいになるはずです。しかしそういうものが無い人のほうが多いことでしょう。そもそも、野生動物がいちいち生きがいなどと考えては生きていないですから、人間もそうそう偉そうな生物ではないので、生きがいなどと偉そうなことを求めることは虹のように儚いものかもしれません。とにかく生命を全うすることが第一で、そのうえに生きがいだの社会貢献だの、となるわけで、それはやはり生命力の多寡に依存しているように思います。

無駄に生命力を撒き散らかして変な事にならないようにしたいものです。若者はとくに。

投稿者: 三本木クリニック

2018.06.24更新

昨日は土曜でしたが夜に岡崎市で漢方のセミナーに参加しました。皮膚科と漢方という内容で、比較的珍しいテーマなので興味深く受講しました。

なんとはるばる秋田大学から准教授先生が見えての講演で、岡崎は初めてだとのことでしたが、それはそうでしょうねと思いました。私らが秋田のどこかの市町に行くこと考えたら同じことです。

漢方セミナーは毎回勉強になることが多いのですが、今回も多分にもれずというか、いろいろ勉強になりました。

皮膚科疾患は本当に種類が多い分野ではありますが、その中でも日常臨床でよく目にする疾患を抜粋して講演されましたので大変分かりやすく親しみやすい内容となっていました。

たとえば、ほてり、のぼせ、じんましん、ニキビ、癌患者の皮膚症状、湿疹、など、といったような、医者でなくとも誰でも見たり経験したりする症状に対して、漢方的にはどう解釈し、どう治療するか、ということなどの解説をしていただきました。

私が質問したのは、ニキビ治療についてです。他院皮膚科でもいろいろ難治性ニキビについては苦慮していると思いますが、その表れとして、ビタミン類を一通り処方して、さらに漢方も処方して、さらに外用剤も、というふうになって、それでも今ひとつすっきり治らないという患者さんが当院に来られて相談されるケースがあるので、大学の先生はどう対応しているのかということで。もちろん大学病院でニキビ治療をたくさん扱っているということはないでしょうが、外部の病院などにも週のうち幾日かは勤務されているでしょうから、当然市井の日常的皮膚疾患にも精通されているはずですから。

それでそういう質問をしたのですが、回答としては、いわゆるニキビの治療として良く使用される漢方薬を一通り試しても無効な場合には、ニキビをいったんおいといて、それ以外の腹部所見とか、問診とか、舌診とか、そういう全身的な状態を見ることで、使用すべき漢方が決まってくることもあるというアドバイスをいただきました。なるほどと思い、今後活用していこうと思います。

ちなみに、現状、ニキビの治療で最も有効なのはニキビ専用の外用剤です。抗生剤の外用剤もありますが、一番新しい部類で効果も大きいのはやはり毛穴を詰まらせない作用があるタイプの薬です。各社いろいろ出ていますが、どれも分かりやすい機序です。問題はケミカルピーリング作用によるかさつきやヒリヒリ症状の副作用ですが、上手に塗布の仕方や副作用対策をしないと、効果が出る前に塗るのをやめてしまうということになりやすいので注意が必要です。これらの薬はおそらく、どんなビタミン剤や漢方よりも効き目が期待できる治療ですので、使い方と副作用対策を十分理解して対応することです。副作用は一時的なものですし、塗布する手間も1日1回だけですので、一番手間と効果のバランスが良いものだと思います。

ただ、当院ではこれら保険治療の他に、フォトセラピーという、絶対的に信頼できる治療がありますから、いってみれば最終兵器があるので、ニキビ治療はあまり不安に思うことはありません。自費診療という点がネックではありますが、当院のフォト治療はサービス価格ですので気軽に続けられると思います。

ニキビの場合、20回の照射治療、それも、できれば2週間おきに連続して行うのが一番早く治るスケジュールとなりますが、学校や仕事などでなかなか当院の診療時間内に来られないケースが多いので、そこは頑張ってもらうと良いと思います。得られるもの、効果がきっちりありますから。努力に見合う、というやつですね。

 

投稿者: 三本木クリニック

2018.06.23更新

今週も講演会がありまして、名市大の神経科の先生と、保健衛生大学病院の精神科の先生による、認知症についての講義に参加しました。

いまや日本はなんと、65歳以上の6人に1人が認知症という、衝撃的なお話から始まって、、

認知症の内訳ですが、諸説ありますがだいたいアルツハイマー型が3分の2、血管性が2割、その他、レビー小体型、前頭側頭葉型、というふうになっています。

いつごろから、どの種類の薬を選択し開始するか、ということについては、やはり一般的にはなるべく早く、ということになりますし、どの種類をとなると、今回の講演では、過去のたくさんの文献をレビューしたりまとめて統計を取りなおしたりした結果が報告され、その結果、ドネぺジルとメマンチンの併用から開始、というのが実は第一選択である、ということでした。

この結論は実は意外に思ったことでした。というのも、これまでのいろいろな講演などでは、ドネぺジルなどのコリンエステラーゼ阻害剤のうち、何をどう使い分けるか、という話から始まり、それでもコントロール不良な場合にメマンチンを併用する、というのが一般的だったからです。

今回メタ解析などで保大の精神科の先生が導き出した答えは、最初から併用、その次に不具合があればメマンチン単独、ということでした。なかなか賛否分かれるところだと思いますが、これはドネぺジルに比較的多いとされる副作用や、そういう副作用などの理由による治療脱落などの不利益などを考慮した結果の推奨、ということになります。

また、精神科ならではのお話としては、認知症患者に良くありがちな不眠症状については、いわゆる睡眠導入剤や鎮静剤は使用が難しかったり効果が得られなかったり、なによりも第一に、転倒などの副作用のリスクが高いことから、不眠に対してもメマンチンが有効であるということも話されていました。これはちょっとにわかには信じられないことですが、まあ大学の先生のことですから、何かしらのエビデンスがあってのことでしょう(今回の講演ではその根拠についてはあまり詳細には触れられませんでした)。

また、認知症でない、老人の不眠については、いわゆる松果体ホルモンのメラトニンに関する作用による眠剤を推奨されていました。これは確かに睡眠リズムを調節するという、比較的特殊な立ち位置の薬ですが、私の経験からは残念ながら効果が弱い。ただこれも、いろいろ試す価値はあるだろうとも思いましたので、今後適応のある老齢者の不眠に処方してみようと思います。

それから先ほどの認知症治療の話に戻りますが、メマンチンとドネぺジルとの併用が良いとされるのは、アルツハイマー型と血管性認知症の2種です。レビー小体型についてはドネぺジル単独が基本となりますが、周辺症状(これが認知症患者の一番厄介な諸症状)いわゆるBPSDにはメマンチンも有効である、とされています。

前頭側頭葉型、これは分類によってはピック病と言われることもあるようですが、どの認知症の薬も効かないことになっています。ただ、頻度は少ないです。

ちょっとした講演会だけでもこれだけの内容が抜粋されるので、講演会などに参加して聴講することで自然に入ってくる知識というのは、本当にたくさんあるものだなあと、改めてありがたく思った次第です。

認知症の治療は私の専門ではありませんが、実際に特養ホームの70名のほぼ認知症の患者さん達を診ている、それも実質私一人で対応しているため、実際の臨床経験としてはなかなかたくさん勉強させてもらっていると自負していますので、教科書と現実のギャップや、学問と現場の違いや、社会的資源の活用実際など、実は実は本当に奥が深く難しい面がある分野であると思っています。そして、当然全身状態や、癌を併発しているとか、寝たきりだとか、持病はたくさん当然あるので全身状態を把握して、また最後は看取りも担当する、など本当に大変といえば大変なのですが、やりがいというか、楽しさも多少はある分野でもあると思っています。

重症の認知症、とくに記憶障害以外の、社会的に非常に厄介な随伴症状を伴う症例はさすがに専門家の手を借りるしかありませんが、そうでない場合にはたいてい当院で対応できます。よろしくお願いします。

 

投稿者: 三本木クリニック

2018.06.21更新

今年の6月は患者さんの数が少な目で、比較的じっくりとした診療ができています。ただ、目立つのは若い人の寝冷え風邪。

蒸し暑いと知らず知らず冷たい飲み物を飲んでしまいますが、気温自体は高くないので結果的に体を冷やしてしまいます。

それで、いろいろな症状で風邪をひいてしまいます。

寝冷えも風邪の原因になります。寝入りに蒸し暑いからといって、窓を開けたままとか、扇風機や除湿冷房などつけたまま寝てしまうとすぐに風邪ひいてしまいます。

私的には一番大事なのはやはり内臓を冷やさない事です。つまり、冷たい飲食はなるべく控えることです。それだけでもだいぶ風邪ひかずにすみます。

実際、雨さえ降らなければこの時期は、花粉症も終わったし、気温も暑くもなく寒くもなく楽なほうですし、一般的にはどの業種も、ものすごく忙しいという時期でもないため、体調は本来は良い季節なのです。

 

 

投稿者: 三本木クリニック

2018.06.21更新

6月に入り、住民健診がん検診が始まっています。

今年は昭和奇数年生まれの中高年が胃カメラ検診を選択できます。

偶数年生まれの人の場合、バリウムでの健診となります。

本来は胃がんの初期診断のためには胃カメラのほうが診断能力は高いのでスクリーニングでも胃カメラを一次選択とするべきなのですが、日進市内だけでも胃カメラ検診ができる施設はかなり限られてしまうため、すべての人を対象とするわけにはいかない、というわけです。

当院の胃カメラは経鼻内視鏡といって、鼻から挿入するものです。細径のため鼻からできるのです。一般に経鼻内視鏡はオリンパスとフジノンの2社がだしているのですが、オリンパスのほうがより細径なので当院ではオリンパスを採用しております。

昨年にはカメラ本体をリファービッシュ処置をしてもらいましたので、新品同様に生まれ変わりました。細径内視鏡は経口の太いものよりは解像度が低いものの、それでも昔に比べればデジタル画像ですし、スクリーニングにはこれで十分と考えています。

鼻から?となると痛いのではないかと不安に思われるかもしれませんが、事前に十分に鼻腔拡張薬と麻酔薬を局所塗布・点鼻して行いますので大丈夫です。

経鼻内視鏡の最大の利点は、苦しくない事、嘔吐反射が少ないこと、検査中に会話ができることです。

逆に言うと、経口の場合、苦しい、嘔吐反射が普通に出る、会話ができない、ということです。初期胃がんの内視鏡治療などはさすがに経鼻では無理ですが、病変を見つける目的であれば経鼻細径内視鏡で十分なのです。

当院ではこの内視鏡で月曜から金曜まで毎日、胃カメラを受け付けています。事前予約が必要ですのでお問い合わせください。

投稿者: 三本木クリニック

2018.06.18更新

1週間をヘトヘトになりながらも頑張って、普段なら日曜にやる雑用なども土曜日の夜に片付けて、日曜の早朝からは長野県阿智にある富士見台高原ということろにプチツーとプチデイキャンプをしてきました。

中津川インターで下りるべきが、ついうっかり通過、園原で下りて、南木曽や馬籠から逆行するように阿智へ向かいました。その途中、クマの子供に遭遇してワアワアいったりして。

クルマだとすれ違えないような狭い道路をくねくね上がると、萬岳荘という山荘に到着。鶯の合唱で出迎え。そこからプチ登山40分すればもう360℃パノラマの光景です。富士見台高原。北アルプスから南アルプス、西はどうやら伊吹なども見えているそうですがどれがどれだかよく分かりません。ただ、恵那山はすぐそば眼前に見えるし、午前中に着いたので天候景色もすばらしく驚きました。富士見台高原という名ですが、富士山が見えるわけではなく、ではなぜこの名前かというと、もともとは山伏台と呼ばれており、明治時代に富士教信者が富士山参拝所をここに設けたことから「富士見台」の名が付いたそうです。いわば願望名ですね。たしかに実際南アルプスと思われる高い壁がありますから、富士山など到底見えません。今回一緒に行った私の友人は、前の週に富士山の6合目(5合目からは歩き)まで行ってきたそうですが、、。

今回はあくまでもデイキャンプが主たる目的なので、頑張って昼食を作りました。冷凍チャーハン(加熱するだけのもの)、ジャガイモの味噌汁、ピリ辛ソーセージ、ノンアルビール、ドリップコーヒー、他おつまみやチョコレートなどなど、たらふく食べました。ふつうに登山する人の場合、荷物になるので、こんなテーブルとか折りたたみの椅子とかデカいナベとか持参しないのですが、、。山頂でチャーハン炒める中年オヤジって、あまりいないでしょうよ。ナベ持参で。山頂へ歩く途中、どなたかに「縦走されるんですか?荷物が大きいけど」と声かけられましたが、とんでもない、お恥ずかしい限りです。

そこでゆっくりしてたら風と雲が増えてきて、やはり山は午前までで勝負ですね、風が吹くとすぐに寒くなりますし。それで昼過ぎに下山、といっても30分の歩きだけです。

帰りは中津川温泉湯舟沢にてぬるぬるつるつるの温泉に浸かり、夕方になる前に帰宅したという、本当にプチツーでしたが、ここ最近では何かすべてうまいこといった日でした。おかげさまで、ありがとうございます。

山頂では登山される人たちが入れ替わりで通り過ぎましたが、私と友人だけが長居してました。とはいえ、ほんの2時間半程度ですが、

他の人たちはちょっと休憩したり、簡単な昼ごはんを食べたらまたどこかへ山行されるような人たちばかりです。前日から連続で12時間歩いたグループとかもいたようです。恵那山経由とか、ヘブンス園原とかでしょうか、他にもいろいろな山が連なっていますので、大変なことです。皆さん体力ありますね。

ハーレーの大きいのでタンデムで来られた夫婦もありました。あれであの山道狭い道路をくねくね往復されたというわけですからツワモノです。かなり上手な旦那さんなのでしょう。

 

 

投稿者: 三本木クリニック

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