院長BLOG

2023.09.11更新

9日土曜日午後からは東名古屋医師会主催の勉強会に参加してきました。

愛知医科大学教授先生による、痛みの治療についての講義でした。

難治性の痛みをどう治療するか、集学的治療をどのように構築しゴールまでもっていくか、個々の症例症例で毎回大変な苦労をされて長い期間をかけてやっと解決するという、かなり難しいテーマに携わっているというお話でした。最終的には痛みというのは結局、脳の問題になるのだというところに行きついて、そうなると精神医学の世界にも完全に入り込むことになるという、またさらに難しくなってくるんだなあと、嘆息する思いを抱きました。

難治性の痛みの中でも割と頻度の多い疾患としては片頭痛があります。当院でも治療を承っていますが、ともすれば鎮痛薬依存になってしまいます。鎮痛薬は頻用によって、余計に頭痛が悪化するという悪循環がありますので、そこをどういう風に適正使用の範囲にまで戻していくかが問題です。その点について先生に質問したところ、漢方薬などの代替治療の提案を勧められました。なるほど、そういう組み合わせで徐々に離脱させることは有効です。とはいえ、漢方薬は効き目がマイルドなので、患者さんに受け入れる気持ちがどれだけあるかにも関わってきます。

 

10日の日曜は午後から名古屋駅付近の会議室で、東海皮膚科漢方研究会に参加しました。この日のテーマは、ニキビの話、そしてかゆみの話、でした。

ニキビによく使用する荊芥連翹湯という漢方にはアクネ菌に対する抗菌作用があると判明し、その効果が科学的なデータによって立証されたというものです。

かゆみの治療に漢方をどう使用するか、というテーマについては、かなり幅広くかつ系統的な理解が必要でした。湿疹やアトピーといったタイプ、と、じんましんタイプ、とでは使用する漢方が異なります。また、神経性のかゆみについても別の漢方となります。

湿疹やアトピータイプでは、ジュクジュクした皮疹が出る場合、消風散が有効で、顔や体全体が赤黒くうっ血したような体質では黄連解毒湯、白虎加人参湯が有効だと。じんましんでは十味敗毒湯、茵陳高湯が有効だと。神経性のかゆみには温清飲。

なお、かゆみがあって掻く行為は、その掻く刺激自体が神経伝達を介してかゆみのスパイラルに陥ることが証明されているようなので、まずは痒くならないように内服や外用剤などの薬を適切に使用して悪循環に陥らないようにすることが大事だとのことでした。ただガマンするだけでは無理ですからね、、。

勉強会としてはそんなところの内容でしたが、土日というのは、それ以外にやることが多数あって、どうにも大変です。

洗車したら雨降るし、実家が草ボウボウなので筋トレのように草刈作業も汗だくになってやるし、クリニックの環境整備もあるし、愛知池のランニング、そしてちょっとは気晴らしも必要だし。

あっという間に終わってしまった土日です。

投稿者: 三本木クリニック

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