院長BLOG

2023.05.21更新

5月20日の土曜日は12時からコロナワクチン業務をしたのち、特養老人ホームへの往診をし、さらにその次には東名古屋医師会主催の勉強会に参加しました。

今回のテーマは、心房細動とその治療薬(抗凝固剤)についてです。

このテーマについては以前にも何度か聴講したことがあります。また今回の講師、愛知医大循環器内科教授の鈴木先生の講演も過去に聴講したことがあります。

その復習も兼ねてですが、同じテーマでもやはり日々アップデートされている知見というものがあり、今回も勉強になりました。

まず一つ、心房細動はいまや、症状固定したら早めにカテーテルアブレーション治療を受けるべき、ということ。心房細動が長く続くと、そして根本的治療せずに放置すると、心機能や心臓伝達系に不可逆性の弊害をもたらし、生命予後が悪化するのです。

また、薬物治療の意義についてです。高齢などの理由により、アブレーション治療をしない場合、抗凝固剤を使用したほうが良いのは当然なのですが、それというのも抗凝固治療をしないままでは左心耳という部分に血栓が形成されてしまい、それがある日、脳など重要臓器などへ移動して大血管を閉塞させてしまうと、脳梗塞の場合、かなり重篤な合併症や後遺症、ときには致命的となる結果をもたらしてしまうからです。それで、使用する抗凝固剤は従来のワーファリンよりは、やはりいまどきの薬のほうが安全性が高いことがすでに確定しています。薬剤の費用が古い薬より高額なので、古いタイプの薬で継続希望されている患者さんもありますが、命と月数千円の負担との比較すれば、本当なら一目瞭然で選択の余地がないはずです。

そして高齢者の不整脈の治療はいつまでやるか、ということですが、前述した知見のいろいろによって、総合すると、重度の認知症でもないかぎりは治療はしたほうが生命予後のためには良い、となります。あとは個人の自由選択となります。医療側としてはこういった事実のデータを説明することで、治療の推奨はします。

 

ということで、研究会に参加して、そのあと、さらに名古屋へ電車で赴いて、名古屋大学外科同門会に参加しました。

今年は、コロナで延期延期となっていた、第一外科と第二外科の合同懇親会がとうとう開催されるということで、私は千葉大学卒で名大は大学院だけの外様ではありますが同門会員ですので、ここはひさびさだし、ということで参加してきました。

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昨今は旧第二外科の関連病院が少なくなっている残念な面もあります。実際、新規入会者、つまり若手外科医は多数あれどもそのほとんどが旧第一外科の関連施設で勤務されているとのことでした。

そして、第一第二とこだわることなく、普段世話になっていて当院から患者さんを紹介することもある関連病院の先生がたや、かつて一緒に働いた先輩や後輩、といった面々にひさびさに会えるかと、挨拶しようかと、思っていたものの、残念ながら、会えるだろうと勝手に思っていた先生がたはいずれも不参加だったようで残念でした。ただ、今回会えると思っていなかった、昔の大学院時代にお世話になった先生がたや、アルバイト先で一緒だった後輩に会えたりはしたので、とりあえず参加した甲斐はあったんだと、思いました。毎週毎週1週間がヘットヘトになるまで仕事を頑張っていて、週末にもあれこれとあって、名古屋に地下鉄で行って、というのは結構しんどいのですが、おかげで翌朝日曜のいまは、ちょっと風邪のような状態です。

皆さん、ストレスや疲れすぎは体に毒ですね。しかしそうはいっても人生は闘いですから、踏ん張らねばならないシーンもある。どうやって小器用にやりくりするか、です。

実はお恥ずかしいことですが今週1週間は愛知池はゼロだったのです。先週末にコロナワクチンの6回目を接種してから、翌日は当然ながら副反応でしんどかったのですが、それ以後もなんとなく1週間、忙しさもあって、ちょっとね、体調がいまいちだったので、とてもランニングやる時間と余力がなかったのです。長く続けて健康維持するためには、こういうときもある、ということなのでしょう。また体調が戻ったら、というか、もう今週からはまた、歩き始めると思いますが。

「君の往く道は果てしなく遠い なのに なぜ 歯を食いしばり 君は往くのか そんなにしてまで」とは「若者たち」の歌詞ですが、中高年でも生きていくためには、老い先長くはないけれど、毎日毎日、歯を食いしばり、生きて、歩いて、いかねばならないことは同じです。

自殺のピークは20歳と50歳に二峰性にみられるそうです。世の中ストレスだらけだし、物事の複雑化のスピードにはさんざんついて行けないほどではありますし、クルマ運転してても地下鉄にのったり駅を歩いたりしていても、ルールもマナーもあったもんじゃないと思うような変な奴らもかなりの頻度で目にしますが、そんななかでも図太く力強く、時には争いを恐れず、堂々と、「真面目に生きてきた自分が一番偉いんだ」と胸張って、しぶとく生き続けてやろうではありませんか!

戦後まもない復興期の苦労はこんなもんじゃなかったはずです。仲間に愚痴や泣き言を言い合ったりしてもいいし、自分の弱さも認めて互いに慰め合ったり励ましあったりして、なんとか毎日毎日、そう、とりあえず1日を生存してやろうではありませんか!

何も語らずとも、直接会って、挨拶するだけでもちょっとは違うと思う。久しぶりの友達にもたまには会おう。そういったことでもなんとかやれるんじゃないかな。

好きな趣味に没頭することも良いし。

投稿者: 三本木クリニック

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