院長BLOG

2022.12.26更新

このところちょっと忙し過ぎて、勤務時間外に自分のことをすることができなくなってしまっています。

運動ですら、先週は愛知池を2回、近所のウォーキング2回をやった程度ですが、そのうち3回は夜です。もはや水曜土曜の午後の昼ですら雑務仕事で埋まってしまっているためです。

唯一昼間にランニングできたのは日曜だけという結果で、それもかなりキツキツなスケジュールで、前日の土曜にコロナワクチン5回目を打って、ですからね。その後往診業務と、臨時の手術業務。

幸い、自分のワクチンの副反応は翌日の軽い風邪症状だけで済みましたので解熱鎮痛剤1回服用したらすぐ治まりました。

コロナワクチンについてはいろいろ諸問題がありますし、いろいろな思いもありますが、医療従事者はそういう四の五のいわずにリスクを受け入れ接種し、患者から伝染されるリスクも受けて日々診療に当たっています。

かようにして、昨日おとといの土日もほとんど休みがないと言っていい状態でした。愛知池のランニングを、なんとか夕方前の明るいうちに1周できたことが、まあどうだろう、唯一の休み感か、、。しかもその途中に老人ホームから電話があり、その後また往診にいくことにもなり、、、重なるときは重なりますね、。

ともあれ、世の皆さんはもし昼間のうちに時間があって、ランニングやらゴルフやらウォーキングやらをやれる時間が持てるというならば、それは大変ありがたく幸せなことなんだと思っていただきたい。

以前に聴いた講演会では、40歳代の人がさまざまな理由で死んだとき、高血圧の治療をしていれば助かったのに、という事例が死亡例の6割にも達するそうです。70歳代では4人に1人がそういう状況だそうです。つまり、若年になるほど、高血圧の持病の治療管理が命の維持のために必要だ、ということになります。

高血圧は一見なにも自覚症状もないし、他人が外から見ただけではその人が高血圧かどうかよほど分かりません。が、内在的に爆弾をかかえているようなものだということです。

ある著明な解剖学の教授先生が、高血圧なんか放置していい、などという発言を、講演でされているようですが、たまたま彼自身が高血圧を放置していても、タバコを吸っていても別に合併症や病気にならずに生きてこれたからといって、その先生は臨床経験ゼロです。その先生が、しかも影響力の大きな先生が、エビデンスのない間違った情報を世の中に広めるのは有害なことだと思います。

いまは亡き、かの近藤誠医師も、放射線科医でした。つまり実際的には癌や生活習慣病の臨床経験は乏しく、ごく少数の体験だけを一般化して盲信してしまい、あやまった情報を啓蒙しつづけた人物でした。彼は平均寿命よりも短く亡くなられました。

もちろん個人の自由ですから、健康に無頓着に生きることも、短命に終わるのも自由ですから、それは他人がどうこう言うことではありませんが、社会にとって影響力のある立場の者が、間違った情報を流布することは、有害なこと以外何ものでもありません。

これらの世間的には偉いとされるセンセイ方の、他の人格や哲学や生き方や考え方はどうか知りませんし、一事がダメだから万事否定するつもりは毛頭ありませんが、臨床医としては根拠のない誤情報を流布したことの罪はある、ということです。

生活習慣病の治療をしなかったからといって、また、がん検診をやらなかったからといって、すべての人が致命的な合併症を発症したり発癌して手遅れになったりするわけではありません。そうなる確率は全然低いです。でもそれらに対して適正な対策や治療をした場合よりは、明らかに統計学的に有意に寿命を短くすることは散々分かっていることです。

 

投稿者: 三本木クリニック

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