糖尿、高血圧、高脂血症といった生活習慣病の治療は、生活習慣の是正(禁煙、運動、ダイエット)が基本なのは間違いありませんが、年齢が上がるとともに、それだけではコントロールできない、または生活習慣の是正がしきれない場合が出て来ます。
禁煙は別の話なので割愛するとして、まず年齢がかさむと基礎代謝量が落ちて、同じ運動量とカロリー摂取量でも肥満蓄積になりやすいことと、遺伝性が露見してくるからです。
そこで薬物治療が必要となるわけですが、「血圧の薬を飲み始めると死ぬまで飲まなければいけないというから飲み始めたくない」とかいう人がまだまだいるでしょう。そういう人には、「近眼や老眼で眼鏡をかけるようなものだ」と思っていただきたいです。
近眼なのに眼鏡を掛けないと、自動車の運転もできませんね。それと同様に、生活習慣病の治療薬を飲むことは、寿命を延ばすことにつながります。
人は生まれて一度しか生きる体験をすることができません。生まれ変わりで前世の記憶が残っている人も世界には稀にいるようですが、そんなことは普通ではありえませんので、基本は一度きりです。
となると、健康で元気に長生きできたほうが良いですね。
毎日眼鏡をかけるように、毎日必要な薬をちゃんと飲むことが、延命と健康維持につながります。