院長BLOG

2022.11.23更新

これまで、フォトセラピーとして、当院では長らくオーロラ、メディラックスを用いてきましたが、ここらで一度、この2種類の機能を統一できるレベルの新機種を導入しようかと検討しています。

メディラックスについては、まだ未使用の予備の機械が一台保管してありますので、メディラックスをこれまでどおり安く継続したい方には継続も可能です。

実際に本日、名古屋にて、新機種についてのデモンストレーションを見てきました。

今日はちょうど名古屋で毎年1回定期的に行われる、社会保険の集団指導集会があって、それを受講したついでに、という訳です。

集団指導講習集会では、毎回のように保険診療ルールの遵守についての解説と、医療安全の対策、そして昨今目まぐるしく変化するコロナの諸事情や対策についてという内容を受講しました。

保険診療ルールについては年々その強制力が強まる傾向にあり、AIのシステムにより画一化していくそうです。たとえばビタミン剤の処方などについては適正な臨床効果との関連のフィードバックをしていかないと、保険処方ができなくなる恐れがあります。保湿剤のような準化粧品の類も同様で、漫然とした処方や大量の処方は指導の対象になってしまいます。つまり、短期的にしか処方できなくなる恐れがある、ということになります。

そして医療安全については、これは医療事故防止の意味なのですが、直近の話題ではワクチンによる副反応で死亡する例について、医師であればACLSといった救急医療実習を受けた経歴があるかどうか、ということも、重要な資格として挙げられるとのことでした。幸い私は麻酔科標榜医の資格を有し、大学院時代にACLS実習を済ませていますので、そのあたりは大丈夫と思いますが、決してゼロではないリスクを忘れないように日々の臨床に臨みたいと思います。

また、目まぐるしく変化するコロナ対策や現状についてですが、これはもう本当に大変です。たとえば抗原検査を行うのに、検査薬によっては鼻腔咽頭からの採取でなく唾液からでも可とするものもあるようですが、それについては専門家に言わせると甚だ信用性に欠ける手法だそうです。このあたりはあまり衆愚的な傾向に流されないようにしたいと思いました。

ワクチンを受ける場合についても、いまや5回も接種した人もあれば、0回の人もあって、おのおのの多様性を受け入れながら対応しなければならない、地域内科医の苦しさは、世の人々にもっと分かっていただきたいものだと思っています。実際、今回の講演でも、ワクチンの接種回数に比例して感染リスクは減ずるというデータが示されました。医療従事者自身は有無を言えずにルーティンでリスクのあるワクチンを規定回数接種し、またさらに日々患者さんからの感染のリスクを受け止めて地域医療に貢献しています。発熱患者さんをバイキンのように扱うのにも人道的に抵抗があり、そこは全人的な対応をしています。幸い、オミクロンタイプの場合、まだ高齢者などの死亡率は決して低くないものの、現役世代に関してはかなり悪性度が下がっていることで、どのポリシーの患者さんにも均一に対応するように奮闘しています。

多様性はなるべく尊重したいしマイノリティーが迫害を受けないという意味では結構なことですが、それとわがまま勝手な行為というのは違うということで、例えば人の迷惑顧みないという話でいうと、あるお寺では以前、お金持ちのおばあさんが参拝客の人々のために良かれと思って、そのお寺に公衆トイレを寄贈したそうですが、その後、参拝の人でなく、お寺と関係のないような、通りすがりのハイキング客らが無料で利用し、まあそれは良しとしても、その利用の仕方がひどく、お寺の職員が毎日掃除をすることが大変なことになってしまったそうです。いろいろなお願いや張り紙をしてマナー向上を訴えていたが、長年そうしていても一向にマナーが改善することはなく、さらに、タダで利用しておいてから「ペーパーがない!」とお寺にクレームをしてきたり、落書きや破壊行為があとを絶たないことから、とうとう善意のトイレを撤去することにしたそうです。

日本は従来そんな国ではなかったはずだと私は思っています。都会だろうと田舎だろうと。

何でも自己中心的に勝手なことを言ったり汚したままにしたり、そういったことをしないことが、いま世界中に広まっているSDGsの考え方ではないでしょうか?医療でもなんでもそうです。安い値段や無料で世話になっておいて、さらに文句や暴言を吐くというのは、天に唾する行為です。かならずその人に因果応報が返ってきます。

健康保険診療ルールや医療安全やコロナのことからこんな話へ発展してしまい我ながら残念ではありますが、「お客様は神様です」というのは、あくまでもお店やサービスを提供する側が自発的に言うことであって、客側が強要するものではありません。あくまでも対等の関係である、ということを、人類の将来のためにもあらためて考えるべきだと思うのです。

フォトセラピーの話からずいぶんとずれてしまいましたが、新しい機械を導入したとしても、良識のある紳士淑女に是非提供したいサービスだ、ということです。

投稿者: 三本木クリニック

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