院長BLOG

2022.10.12更新

鼡径ヘルニア根治術の際もちいるメッシュの素材や形状については各メーカーいろいろラインナップがありますが、当院ではずっと以前から、半吸収性のタイプを採用しております。完全吸収性のものというのはありませんので、少しでも吸収性のものを、ということです。

ヘルニアの根治術では必要最小限の侵襲と異物(つまりメッシュ)で済ませることが最良だと考えておりますので、非吸収性よりは半吸収性のタイプのほうが良いということです。

吸収されないメッシュ部分であっても、すき間のないパッチタイプと、狭義の意味でのメッシュ、つまりすき間のあるタイプと両方あって、当院ではすき間のあるタイプを採用しています。すき間のあるタイプのほうが柔軟性や組織追随性が良く、メッシュの穴というかすき間に術後徐々に繊維芽細胞が充足してメッシュと体細胞とによる、いってみればハイブリッドな強力な筋膜が出来上がるのです。よって、たとえば後日その部位を切開し確認することがあった場合には、もうメッシュの異物感は見ても分からないレベルにまで馴染んでしまいます。

単にヘルニアの根治術といっても、使用する材料ひとつとってみてもいろいろな特質があるわけです。

 

投稿者: 三本木クリニック

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