院長BLOG

2022.08.05更新

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巣立ちしたツバメたちがまだ名残惜しみに夕方になると寝に来ます。

ここで生まれたからなのか、全然逃げやしない、、、。

これは昨日の午後の写真ですが、昨夜はその後、名古屋市内で開催された動脈硬化疾患のガイドラインの研究会に参加しました。

2022年度になり、ガイドラインが改訂になったためです。

変更点としては、中性脂肪トリグリセライドの基準値が空腹時と随時と2パターン設定され、より具体的になったこと、そして、総コレステロールからHDL善玉コレステロールを引いたnon-HDLコレステロールの意義が数値として明確に示されたこと、さらには、糖尿病を合併症に持つ患者さんにおいては、LDL悪玉コレステロールの目標値がより低く設定されること、といった内容など、です。

今回なるほどと思ったポイントは、

ホモかヘテロかいずれにせよ家族性高コレステロール血症の場合、その判定基準がよりフレキシブルとなって、たとえばLDLが若年者で180(正常値は140未満)以上であれば、他にアキレス腱脂肪肥厚などと合わせてほぼ家族性だと断定できること、LDL単独でも250以上あるようなケースではそれだけで家族性と断定できること、でした。

また、中性脂肪トリグリセライドは脂質ではあるものの、その対策として糖尿病への対応と似ていて、炭水化物、アルコールを控え、かつ、運動をすること、という生活習慣によりずいぶん改善が期待できるということも、あらためて認識しました。

もう一つ、中性脂肪が500以上とか1000以上とかの異様に高値(正常値は150未満)の場合、なぜ膵炎になりやすいのか、という説明として、中性脂肪を豊富に含むカイロミクロンやVLDLといった、低密度で巨大な分子のリポ蛋白というのは、分子が大きいゆえに毛細血管を詰まらせやすい、と。それが膵臓のような、臓器内血管が細い臓器の場合には、容易に循環不全による臓器梗塞を起こし、膵臓は臓器そのものが蛋白や脂肪を消化する強力な酵素をもっているために自己破壊を来たしてしまうからだそうです。なるほど納得。

いろいろと毎回勉強会に参加するたびに、かならずいくつかの新しい知見を得られます。診療所の医者であっても専門医に近いレベルの知識を持っておくことは重要なことです。であればこそ、大学病院の先生だろうと、大病院の勤務医の先生だろうと、堂々と意見交換ができるのです。この果てしない勉強作業を延々と続けていくのが現役の医者の義務というわけです。

 

投稿者: 三本木クリニック

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