院長BLOG

2022.01.27更新

かれこれ開業して満13年となりましたが、

その前が今は無き愛知県がんセンター愛知病院での勤務だったので、そのころにも名大病院に行くことはほぼ無かったので、ずいぶん久しぶりとなりました。

昨日の夕方、漢方のセミナーの会場が名大病院だったのです。

大会議室といっても小会議室か中程度の規模の部屋ではありましたが、そこで1時間ほどの講演を聴いてきました。

以前にも聴講したことがある、島根大学名誉教授の堀口先生(精神科)によるものです。

参加者はウェブと現場でのハイブリッド方式だったので少なかったですが、講演された堀口先生自身は地元のホテルで講演され、それを名大病院会議室でサテライトとして聴講するスタイルです。

座長と世話人が名大の先生方だったため、こういう形式となったようです。

内容は、向精神薬や漢方薬の使い方 不眠や認知症を中心に 、というものでした。

老年化と精神科とのコラボによる講演であり、いまの時代には本当に重要なテーマです。高齢者は薬の副作用もでやすい、とくに精神薬というものはそういう傾向が強いので、例えば、鎮静剤を投与しても逆効果で余計に興奮して暴れるということや、逆に効きすぎて呼吸停止してしまうとか、極端な例ではありますがそういうこともまれながら事例としてあるそうです。

そういった中、どうやって漢方薬を上手に組み合わせたり取り入れたりして体にやさしい治療をするか、ということで、以前に聴講した内容と重複する部分もありましたがやはり新しい知見も得られたりして、毎回思うには、やはり実地での講演会に参加すると必ずなにかしら得るものがある、ということです。

老人で夜間不眠の原因としてこの冬場によくある要因に、頻尿問題があります。これについてもいろいろな治療例が紹介されていました。この問題については地域医療をしているとかなりありふれた問題で、先生も講演で言われていたことですが、なかなか良い泌尿器の薬が無い、というのは確かにそうだと思います。

ただ、上手に適応する薬を見つけてやると、案外うまくいく、こともあります。例えば夜間6回だったのが、3回には減らせるというのが、西洋医薬を用いてで個人的に得た感触です。3回を1回に減らすのがなかなか難しいのはありますが、前立腺肥大なのか、過活動膀胱なのか、睡眠が浅いからなのか、多尿の問題なのか、ということを、だいたい問診により判別して処方を決めてやればまあまあ奏功するかなという印象を持っています。さらに、漢方薬という武器も選択肢にはありますので、併用したり、いろいろ試しすがめつということもできます。

認知症や不眠症や鬱やヒステリーといった諸もろの精神的症状に対しても漢方薬にはいろいろ使えるものがあります。漢方の良いところは、複数の効能を併せ持つという点があります。そして一般的には副作用が少ない。

他にもいろいろ勉強になった夜でした。蔓延防止期間ということもあって、街は閑散としていましたし、名大病院の救急外来ですら静かな雰囲気でした。時間外出入口やその付近のコンビニとか、昔大学院時代にさんざん通ったこの廊下、と思いながら、なんともいえない懐かしいような、あまり良い思い出がなかったような、なんともいえないフクザツな気持ちが湧いてきました。

大学院時代での4年間では経済的にはすき間時間を利用してのアルバイトでまかない、授業料は年間安くない額を払い、東大病院肝移植の国内留学では最先端の肝移植の実地臨床に携わり、すき間時間を利用して大学院の授業や実習をこなし、他の所属する大学医局の先生たちと同じように大学病院の臨床を区別なく従事し、学位のためのリサーチ活動と論文作成、またその合間合間には定期的にくる学会への発表や専門医取得のための論文活動など、思えば4年間の間にかなりいろいろなことをしました。そうそう、途中、3か月のJR東海病院での短期赴任もあったなあ。大学院の合間に短期赴任って、いまでも思うに一体どういうこと?という不思議な変な仕組みが大学ではありました。その、たった3か月のJR病院では骨盤内臓全摘術や食道がんの執刀を経験させていただき、そのとき大変お世話になった指導医の先生はもういまは亡く、あの3か月は本当に楽しくて、いま思い返すと、その恩師が早逝してしまったことに本当に残念な思いも湧き出て来ます。

専門医や博士号を取得したことが、開業医にとって、何の意味があるのか、という気もしないでもないですが、日々の勉強もそうですし、過去の奮闘努力の事実というものは、自分の宝であるということは間違いないと思っています。

自分の価値は誰でもない、自分で決めるんです。

大学病院の最上階にある、レストランも20年の営業をしてきたそうですが、コロナの影響でしょうか、2月で閉店となるそうです。一度も行ったことがないので、今度行ってみようかな、、。

などなど考えながら帰宅し、昼間も大変春の良い気候だったのでウォーキングしましたが、夜には修行としての愛知池ランニングをして、一日を終えました。

ちなみに、医療の勉強もそうですが、いまそれ以外に夢中になって勉強しているのが中村天風の人生哲学です。これは医学にも通ずるものがあり、大変価値の高い学問だと思いながら、少しずつ学び始めています。今年の自分は、何か新しい価値を身に付ける第一歩の年であると感じています。自分や仲間や患者の人生にとって、より良い何かを与えることができるだろうと予感しています。

そのためにも日々の心身の鍛えというのはやっぱり大事ですね(結局そこに行きつく結論)。

投稿者: 三本木クリニック

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