院長BLOG

2021.09.14更新

昨夜は比較的新しい爪白癬(爪水虫)の内服治療薬についてのオンラインセミナーを聴講しました。

講師は近畿大学の柳原先生という方でした。

あらためてガイドラインをひも解くと、爪白癬の治療の第一選択は現在でもやはり内服治療が推奨度Aだということで、近年2種類の爪専用の外用剤もあるんだけれどその推奨度はいまでもBにとどまっているということです。

内服薬は私が思うに実際にはそこまで危険性が無いと思うのですが、何か肝機能に悪さをするという副作用情報が過剰に出回っていて、内服を忌避する患者さんが大変多いというのが現状ですが、外用治療は実際にはなかなか治りにくいのは事実です。

最新の内服薬では肝機能への悪影響がかなりリスクヘッジされ、かつ、治療期間が12週、つまり3か月で終わりというものです。

3か月服用し様子を見ていると、軽症重症ひっくるめて35週で完治度が67%ということで、つまり8から9か月でそういう結果ということになります。

実は足爪白癬は、今回の講師先生によれば、早期のもの、たとえば爪先だけのものとかそういうのでも内服が有効であって、むしろ早期のものほど内服を開始すべきであるというのです。早期症例で限って検討すると、治療開始7か月で90%以上の完治度を誇るという結果だというのです。

当院では外用剤を主体に治療してきましたが、これからは内服薬も前面に出して推奨していこうかと思いました。

気になる肝機能への影響についてはこの新薬、8%から15%の確率で数値が上昇するということですが、多少の数値上昇については心配せずに治療継続して良いということです。たしかに私の経験でも、内服薬を使用したからといって、肝機能数値が異常高値を示すことはほとんどないような印象があります。

いずれにせよ、ガイドラインで推奨度Aが内服治療なのだとなれば、まずそれを第一選択として推奨するのが良識的姿勢ということになります。

今後の診療に生かしていきたいと思います。新しい良い薬は次々と出て来ますね。問題はそれについていく人間の側だということになりましょう。

治療期間を再度お示ししておくと、最初初診では2週間、その後1か月おきに合計4か月、となります。その間に一度は採血で副作用確認をするのが良い、とされます。

要するに、2か月に1,2回診察きて、2,3回の外来通院で終了、ということになります。これなら取りくみやすいですね。

たとえば外用剤だけでなんとか頑張ってきたけれど、足踏み状態になってしまった患者さんにはこの新しい内服薬をお試しいただきたいと思います。随時ご相談ください。外用剤だけでは効かなくなってくる理由は耐性菌の問題があるようですが、内服薬には比較的まだ耐性菌問題はほぼ無いようです。

投稿者: 三本木クリニック

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