院長BLOG

2021.07.15更新

この1年以内に当院が多少なりとも関わった癌患者さんはそれなりにおられますが、

その中でも印象に残った3例を紹介しようと思います。

 

1例目は、4年前までは大体毎年住民健診を受けていたが、異常なしが続いたためだろうか、もしくは他院で主として生活習慣病を見てもらっているから安心していたのか、がん検診を怠っていた例です。ある日当院に別件でしばらく通院していた際に、胸が痛いということで、レントゲンを撮影したところ、すでに手遅れの肺がんとなっていました。健診はというと、前述のように、4年ほどは空白状態でした。いそいで専門施設へ紹介したものの、数か月で亡くなられたそうです。

2例目は、健康自慢ゆえに、健診などしなくていい、という人。ただ単にそれまでの人生で幸運なことに大きな病気にかかったことがないだけなんですけれども。おなかの不調を訴えて、当院で一応検便だけでもやりましょうよ、と説得して、検便したところ陽性反応がでて、その後の精査で大腸がんと判明。以後は神経質な状態となり、それ以前にはいろいろと豪語していたのがどこへやらといった狼狽ぶり。その後手術にいたるまで当院がこまごまと相談に乗り対応しました。さいわい、比較的発生場所が良かったことで初期とまでは言わないけれども根治可能な状態でした。ただ、その後も生活態度が萎縮してしまい、何かにつけ心配症になってしまいました。

3例目は、当院にはほとんど来られることのない患者さんですが、奥さんが当院のかかりつけで、「夫の調子がおかしい」とのことで連れてきました。もともとアル中と言ってもよい状態の患者さんなのですが、それにしても覇気がないしおかしい、ということですぐに専門施設に紹介し、食道がんが見つかりました。かなり進行がんだったようですが、さいわい上手な手術をしてもらって、根治術は成功。しかしその後1年ほどは食事がほとんどとれず、栄養失調で、その病院でも匙をなげてしまったようです。以後はひたすら奥さんの介護と愛情でもって、長い月日をかけて、なんとひさしぶりに当院に来たときには劇的に元気に回復されていました。こちらも健診はちゃんとしていなかった人です。

 

このように、癌というのは、毎年またはせめて1年おきにでも健診をすることが本当に大事です。それまではどんなに説得してもかたくなに飲酒もタバコもやめず、一種バカにして軽んじていたところがあっただろうと思うのですが、いざ癌となると急にいままでの生活態度を変えるわけです。また、家族にも迷惑をかけるし、本人ももちろんいろいろな意味でQOLが低下します。にもかかわらず、、。人間というものはそういうものなのでしょうね、、。

投稿者: 三本木クリニック

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