院長BLOG

2021.01.08更新

昨年行われたかかりつけ医のための研修会から、以前にもブログで新しい話題について紹介しましたが、いま改めて見直すと、さらにその中でももう一度認識しておきたいことがありましたので抜粋の抜粋として記載しておきます。

 

糖尿病について。

日本人の平均寿命より男性は8年、女性は11年短縮させる。

糖尿病合併症として近年では癌、認知症といった、人生の終末を決定させる疾患が明らかになってきた。日本人の糖尿病の死因のうち4割が癌となった。以前なら血管関連の合併症による死亡の比率が多かったのだが、スタチンや血圧治療が充実してきた現代ではその率が減じ、癌が糖尿病患者の死因の主たる原因となってきた。健常人の2.1倍のハザードレシオとなる。

朝食を抜くことはフレイルのリスクがたかまり、心血管疾患イベントが増えることが分かった。

 

高脂血症について。

非空腹時中性脂肪が高値の場合でも、冠動脈疾患発症リスクは著明に増大する。中性脂肪トリグリセライドの治療法の第一はダイエットと運動。薬物治療としては最初にフィブラート系というよりはまずスタチン系で治療し、その後のコントロール次第でフィブラート併用やEPA併用とする。

HDLコレステロールは善玉といわれているが、数値が90以上だと逆に心血管イベントを増長させることが日本の研究で判明した。じつにハザード比2.46倍。また、HDLコレステロールは、たとえ悪玉のLDLコレステロールが正常値であっても、HDLが40未満だと心血管イベントリスクが上昇する。

比較的若い人での高脂血症とくにLDLコレステロール高値は家族性遺伝性であることが多く、この場合放置すると男性では30歳代、女性では50歳代後半から心筋梗塞が著明に増加する。また、これらの患者の死因の6割は冠動脈疾患による。

 

高血圧について。

日本での脳心血管病による死亡へのリスク因子として2019年のデータでは高血圧がダントツに一位となっている。ついで運動不足、喫煙、糖尿病、高脂血症。

 

癌の発症リスクワースト順位は、一位が喫煙。ついで飲酒、運動不足、肥満、食塩摂取。癌にも運動不足やメタボ、食塩といった、いわゆる生活習慣病のリスクファクターが関与することが判明した。

 

以上、抜粋のなかからとくに目新しい知見をエッセンスとして取り上げました。日本の全人口の半分、6千万人が中高年となっている現在、若い世代のためにも健康で社会に役立つ存在で居続けたいものです。

投稿者: 三本木クリニック

  • まずはお気軽に
    当院へご相談ください
    内科/小児科/肛門科/外科/形成外科/皮膚科/美容
  • common_tel.png