院長BLOG

2020.12.08更新

最近はユーチューブ動画が本当にたくさんあって、自分がもともと関心を持っていた分野とかだけでなく、そうでもない分野でもかなり専門的な解説をしているものが次から次へと候補としてリストアップされてくるので、ついつい寝る前とかの短い時間に見てしまったり、夜中に変に目が覚めてしまって眠れないときにも助けられたりしてますが、とにかく、プロも素人も、それぞれの専門の内容で、しかも大変見やすいようにテロップをつけたり、もうほとんどテレビのようなものだと思いながら見ています。

それで、世の中のすべてのことなんか絶対に分かりつくすことなど無理に決まってるんですけど、どうしても、そういういろいろな知識の動画を見ていると、何か趣味のことでも結構いちいち勉強しなければ、なんて気分になって焦燥感に駆られるから精神衛生上よろしくない面もあります。

人が一生のうちに知識として知り得ることなんて、本当にちょっとしかないんですよね、、。ただ、自分が一応専門としている、たとえば仕事としてやっていること、それにより報酬を得る、つまりプロとしてやっていることくらいならば、多少自分も解説する意義はあるんじゃないかと思ったりしています。

動画でできればまた一段高いレベルになるんでしょうけど、こと医療のこととなると、また手術手技のこととなると、実際の映像をユーチューブなどで垂れ流すのは倫理的に問題があるのでできません。

よって、例によってこういうブログで、個人的なサイトで、どこからのスポンサーもなく、変な宣伝が紛れ込むこともなく、わざわざアクセスしてみようとしなければ見られないところで、という非常に限局的な場所ではあるのですが、たとえば表題のようなことを少々解説してみようかと思ったわけです。

バルーニングについてはいつだったかな、記述したことがありますので、毎日のように私のブログを見ている方は覚えているかもしれませんが、そんな人は稀でしょうから、、

と、前置きが長くなってしまいました。

要するに、と、いきなり結論ですが、イボ痔は大抵のレベルのものなら内痔核はジオン注射で対応できますが、ヒドイのになるとさすがに切除を要します。それから、外痔核やスキンタグはジオンでは消すことができませんから、これらも切除の対象となります。ただ、内痔核を歯状線にかかる切離を伴う形で切除するのは痛いですが、外痔核やスキンタグをチョンと切除する程度であれば、さほど術後疼痛はなく済みます。それで、その、外痔核やスキンタグを切除するのに、美容的に最もキレイに仕上がるようにするためにいろいろ開業以来研究を重ねてきまして、そのなかで、現在も採用している手技がバルーニングというものなのです。

バルーニングとは、イメージどおり、膨らませる、という意味ですが、これは私のオリジナルな用語です。ただ、肛門外科医ならばすぐに意味が理解できる程度の用語なのでたいしたことではありません。通常、手術の際には、患者さんは臥位安静状態であって、排便体位をしているわけではないので、もともと膨らむことがなくなっているスキンタグはもちろんのこと、排便時に膨隆する外痔核でさえ、しぼんだ状態となっています。それを切除するのに、切除ラインをどうするか、というと、たいていは目分量だったり、施設や医師によってはいろいろなルールがあるとは思いますが、ほとんどはしぼんだ状態のまま、切除を進めているかと思います。

ただ、それだと、実際の排便時に怒張したときの膨らみがどうなのかが分からないままの切除となります。そこで、局所麻酔を外痔核やスキンタグに注射して、膨らませてやることで、ああ、こういう風に膨らんでいたんだなということが分かり、そしてどのラインでカットすれば良いかが一目瞭然となる、というわけです。それで、美容的にも大変にうまくキレイにいく結果が得られるのです。

はっきりいって、こういう細かい話は、肛門外科医同士で、研究会レベルで話せば良いようなオタクな内容ですが、いまはユーチューブでもそうですが、専門家がかなり詳細なことを一般の素人さんにも分かるように説明しているものも多いので、私はブログでただ文章だけでの表現ではありますが、まあたまには手技のことでも書いてみようかと、そういうわけです。

肛門の手術は、正直言うと、よほど老舗の歴史ある病院での手術であっても、だから凄いキレイな手術で術後の後遺症というか、変形というかそういうのもなく上手か、というと、そうでもないことの方が多い印象があります。ので、機能的に問題なく上手にするのはもちろんのこと、術後の変な変形や括約筋機能の障害や狭窄などの無いように、かつ美容的にも満足できる結果にする、ということは、常に意識してやっている医師でないと、ダメだと思っています。

当院は今年はとくにおかげさまで週3の肛門や鼡径ヘルニアの手術など、時間をそれなりに必要とする手術の枠が1年を通じてほぼすべて埋まって終わった1年となりました。単純計算でいうと130件程度はこういう手術をやったことになります。

他にも小手術や美容処置などを毎月100件以上はコンスタントにやっています。経験値としてはおそらく一人当たりの例数でいうと、内科を主体として通常の診療をしながらでのこの数は、他になかなか類をみないレベルだろうと思っています。

投稿者: 三本木クリニック

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