このところ何故だか当院ではニキビのことで相談される患者さんが増えています。
どこかに皮膚科に関するクチコミサイトでもあるのか知りませんがときどきそういうのを見て来院されたと教えてもらうことがあります。
それで、実際来られるうち多くの患者さんは以前他院で治療歴があるか、市販のニキビ治療薬で対応したことがありますね。
そこで、スキンケアの説明をするのですが、そこでのポイントは
洗顔のし過ぎ、脱脂しすぎ、こする作業、ピーリング剤の使用、は、ニキビ悪化の原因となりうる、というものです。
もちろん、患者さんの状態により個人差がありますので一概には言えませんが、思春期難治性ニキビや成人難治性ニキビだと、多くは、洗顔を頑張りすぎて、つまり脱脂しすぎて、本来必要な皮膚のバリア機能や皮脂までも損ねてしまってる印象があります。当然こする作業が多くなっていますし、ひどいとエステや市販のものでピーリングをしてしまうケースもあります。ピーリングはニキビにはおすすめできない行為です。
保湿でも化粧水の類は使いすぎないことです。
皮ふのバリア機能を回復しつつ、ニキビの治療を、なるべく保険治療で進めていく。いきなり美顔機器による治療しなくても良いケースが多いです。ニキビの治療をしていてもなかなか改善しないと、皮膚科医は下手したらどんどん治療を強化して、例えば抗菌剤の外用剤を何種類も処方したり、迷宮に入り込んでしまいます。
それよりもまず、普段自宅でどういうスキンケアをしているのか、というところから確認することが最も重要だと思います。