院長BLOG

2019.12.20更新

昨夜は動的心電図研究会、というのに参加しました。

最新の心房細動アブレーション技術の話、そして入院を要するレベルの心不全の兆候を早期発見する方法についての話の2題でした。

AIの世界は医療技術にもいろいろ入ってきているようで、アブレーションについてもどんどんハイテク技術でより精密な治療を行なえるようになってきている、ということです。残念ながらこれらの技術は日本で開発ではなく、海外からのもの、というところが残念ですが、、。

2題めの心不全の予測についてがなかなか興味深いもので、左心房の圧を計り、それが上昇してくると心不全の兆候であることは基本的な前提として分かるのですが、それを直接測ることはどうしても侵襲的なデバイスを留置するなど、問題があるので、どうやってその予測マーカーを新たに見出すか、という研究を、大阪大学の国際医工情報センターの先生によって為され、非常に非侵襲的な方法を発見されました。それは無意識に人間がしている「呼吸状態の変化」をモニタリングすることによって、そこから得られる数値の多寡が心不全の予測(つまりこのままいくと近いうちに入院となる)を可能とする、というものです。

実地臨床では心不全のマーカーはレントゲン検査や、酸素飽和度の低下や、採血によるものが一般的に行われるものですが、在宅において、呼吸状態のモニタリングをする(もちろんそのためには現状ではそれなりに高額なシステムが必要なわけですが)だけで、そろそろ積極的治療強化を要する時期だぞということが分かる、というのですね。今後それをたとえば非常に安い、かつ、簡便な小さい検査器械でできるようになれば、というこれからの世代の話です。

しかしそれにしても、、人間の体というのは本当に凄い仕組みを持っているもので、自分に起こっている心不全の兆候を無意識に感じ取って、呼吸という対応をすることで代償しているのですね、、ただ単に呼吸が荒い、というレベルのものではなくて、です。その証拠に、たとえば気管支炎や肺炎で呼吸状態が悪化したのとは明らかにことなる呼吸リズムというのが心不全の場合見られる、ということです。それは通常の診察では到底分からないレベルの解析で分かることですが。

ともあれ、医療技術というものは日々進化進歩しているのだなあと。そして、そのためには今回の先生方のような、地道な研究者たちの活動の蓄積の日々が必要、ということも思いました。

循環動態というのは睡眠障害などにも関与関連しているので、たとえば大学病院などの睡眠障害専門外来では循環器の医師が担当されている病院もあることは、理由としてうなづけることだとも、今回改めて思いました。

投稿者: 三本木クリニック

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