院長BLOG

2019.11.08更新

昨晩はステロイド投与患者における骨粗鬆症のリスクの小演題と、生活習慣病に関連しての骨粗鬆症の話題についての特別講演に参加してきました。

とくに関心をもって参加したのが先の小演題です。

残念ながらあまりインパクトのあるデータがでなかったようですが、むしろ意外だったのは、一般的にステロイドの長期投与では骨粗鬆症のリスクが言われているのに、今回のデータでは、ステロイド投与が多いほどにYAM%の数値が良かったという点。これは常識と逆の現象です。

また、ステロイド投与中の患者では、骨塩が比較的正常範囲であっても突如骨折することもあるので注意、という話が聴けました。ただ、これに関しても、有意差をもって、ということではなくて、おそらくは、ステロイド単独での問題ではないものと思われます。

また、骨粗しょう症からの骨折リスクを減らす、または骨折後にどういう薬剤を選択するか、については、いまだにガイドライン含めて明確な順位づけがされていないのが現状で、実践的にはどうやらビスホス製剤よりはPTHすなわち副甲状腺ホルモンに関する薬剤のほうが有効か、という印象があるようです。ただし、それも新薬ゆえのバイアスがかかっている可能性もまだ残されており、さらに、活性型ビタミンDやビタミンK、女性ホルモン関連の薬剤などをどう追加併用するのか、ということについても商業ベースの限定的な臨床試験しかないために、混沌としているままのようです。

骨密度の数値と治療介入のタイミングについては患者さんとしても興味があるところかと思いますが、それについてさえも、明確なエビデンスが確立されていません。

ですので、ケースバイケース、持病や年齢、リスク、骨折既往など総合的に判断して、というのがいましばらく続きそうです。

投稿者: 三本木クリニック

  • まずはお気軽に
    当院へご相談ください
    内科/小児科/肛門科/外科/形成外科/皮膚科/美容
  • common_tel.png