院長BLOG

2019.10.25更新

昨夜は仕事終わりすぐに豊田へ向かい、C型肝炎治療の最先端の話を聴いてきました。

講演は名大の消化器内科の先生、トヨタ記念病院消化器内科の先生、そして大垣市民病院の消化器内科の先生によるものでした。

最後の大垣市民病院の豊田先生による特別講演で、抗ウイルス薬によるHCV排除の大規模調査による効果確認についての内容は、他施設合同でのデータをまとめた凄い発表で、すでにインパクトファクタの高い英文雑誌にも掲載されているものもありました。

要約すれば、現在、HCVは高額だが非常に効果も高い薬が行き届いており、ウイルス除去率SVRは100%に近い結果だということ。そして肝硬変を伴う症例でも延命効果があること、ただし、肝がんの既往がある患者には、高率にウイルス除去できても、いきなり肝がんが再発してとたんに悪化するケースが目立つというものでした。それでもそういう不幸な例の確率はかなり低くて、おおまかにいえばモノスゴイ駆逐率と延命効果を誇る、という内容です。

このように、最新の抗ウイルス薬のいろいろによって、日本においてのC型肝炎は激減するはずです。これこそ費用対効果があるというものです。基本的に根絶できる病気ということになるでしょう。B型肝炎についてはまだそういう薬はありませんが、とりあえず大人しくさせておく薬は従前からありますし、C型ほど罹患率が高くないのでマシです。B型についてはなによりワクチンがありますからね。小児ではすでに公費接種となっています。一方、C型はワクチンがありません。ですので、いまあるC型患者さんをすべて治療してウイルスを根絶させることが今後の課題です。スクリーニングでいまは住民健診でも肝炎ウイルス検査を行うことができます。そこでいかに全員がそういう検査をしておくか、ということも、知らないうちに感染しあってしまう危険を減らす方法でしょう。

昨日も今日も雨日ですが、昨晩も雨の中、意欲のある医師が参集して講演を聴くという行為をしているわけです。会場はこじんまりして、かつ人数も少なめでしたが、こういう会に足しげく通って勉強する、ということが大事なんです。専門家は専門家で宜しいのですが、それでも一般的知識は必要だろうし、また、専門領域でもポカをしてしまうことはあります。となると、専門領域はもっていていいのだけれども、一通りまんべんなく人体は関連し合っているのだからして、やはり幅広い知識と勉強は必要だと思います。

かれこれ私、毎週のようにこの類の講演会やら勉強会やらに参加しています。学会はいろいろありますが、各々、年に1回しかないし、日程的にも参加困難なことも普通にあります。そして、実験的基礎医学研究の話などを学会で聴いても臨床現場にはあまり関係ないこともありますので、最先端の実地臨床を学ぶには、大病院やらメーカーやらが主催する勉強会に参加するのが一番効率的です。しかもたいていは無料で授業を受けられますからね。

今の時代、医学部を希望する学生が多くてすごく偏差値が上がっているようですが、昔と違って、いまの時代の医者の仕事は本当に大変だと思います。勉強すべきことは何倍もあるし、業務も複雑になっているし、サービス業としての素質も要求されます。試験ができるだけではダメな業種ですし、一生勉強を必要とします。私はいま高校生だったら、医学部受験する自信はありませんね。

 

 

投稿者: 三本木クリニック

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