院長BLOG

2019.09.26更新

昨夜は日進おりど病院にて、ばんたね病院循環器内科教授の井澤先生による講演を聴講してきました。

心不全の治療には薬物治療のステップアップカスケードがあります。それはそれでベーシックなものですが、それとは別に、意外に大事であって、近年になって急激にフォーカスされているのが、早期リハビリについてです。今回はそのことと、あとは心不全に有用な比較的新しい利尿剤についての臨床効果報告といった内容でした。

心不全というと、とにかく安静、というイメージでしたが、たとえば入院治療を要する病態としてスタートし、そこで肺うっ血を利尿剤で除去したら、なるべく早期から、寝たきりにならないように離床をすすめ、無理しない程度のメニューではありますが、徐々に座位、歩行、筋トレ、といったようにリハビリをして、点滴につながれた状態からも早々と解放することで、入院期間も半減、かつ、1年以内の再入院も抑制できたという、良いことづくめの結果となっています。

筋トレをするとなぜ良いのか。それは筋肉が少ないサルコペニアやフレイルの状態だと、好気性代謝が損なわれるので、筋トレをすることで、嫌気性代謝から好気性代謝へシフトすると、息切れなどの心不全症状が自覚症状として改善することにつながるからなんですね。

実際、身体機能の良しあしが心不全と相関するデータがあるそうで、なおかつ、それには、心拍出率(EF)の多寡はあまり関与しないということは驚きです。EFが正常でも心不全という病態が高齢者では増えてくるそうですが、EFが少ないからといって、一律に労作時呼吸困難とリンクするかどうかは別問題のようです。

古典的な心不全の定義やイメージが、近年になって、どんどん書き換えられている印象があり、ますます新しいことが、古いテーマのように思っていてもいろいろ出てくるものだと、感銘を受けた次第です。

投稿者: 三本木クリニック

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