院長BLOG

2019.06.27更新

昨夜は高尿酸血症と脳心腎血管疾患と予後との関係、痛風についての研究会に参加しました。

尿酸について気にしている国は日本がトップだそうで、日本では痛風腎とかひどい痛風結節とか、心臓死の合併症が欧米より少ないということです。

尿酸を下げると、有意に腎機能が保護され、心不全の抑制につながります。当然痛風発作も減らします。

数値については痛風を起こした人については6mg・dl以下を目標とし、それも徐々に下げていくべし、ということです。急激に尿酸値を下げると、関節に沈着した尿酸の結晶がはがれて痛風発作を助長するからだというわけです。

日本での多施設合同研究のフリード試験という大規模臨床試験では、当院でもよく処方しているフェブリクという尿酸治療薬は、それ以外のアロプリノールなどの薬に比べて、有意に尿酸を下げる効果が高く、心臓腎臓の血管イベントを低下したとする結果が発表されました。

ちなみに、無症状の高尿酸血症は9以上が治療対象となります。潜在的に痛風のリスクがありますし、腎機能に悪さをしますので。

初めて痛風発作を起こす場合、そのほとんどが足関節以遠に発症するそうです。痛みの極期でたいていは患者さんは病院に受診するわけですが、その際にあわてて尿酸を下げる薬を投与すると逆効果なので、とりあえず痛みどめでやり過ごす。この際当然、血液や尿をアルカリ性にする薬も有効です。尿酸血症を溶かす作用があります。1週間でたいていは痛みが取れますので、それから徐々に尿酸を下げていく治療をするのがポイントです。以後は6mg・dl以下を維持すれば、痛風発作頻度が激減します。ただし、正常値下限よりも下げるのは逆に生命予後に悪いというので、尿酸についてはLower is better, but the lowest is bad. ということになります。

尿酸はプリン体が原因となっていますので、ビールとか肉食が悪いとされていますが、他にも無酸素運動し過ぎとか、果糖の摂り過ぎも尿酸を上げてしまうようです。

 

毎回研究会にいけば何かしら新しい知見がいただけますので、可能な限り参加するようにしています。

投稿者: 三本木クリニック

  • まずはお気軽に
    当院へご相談ください
    内科/小児科/肛門科/外科/形成外科/皮膚科/美容
  • common_tel.png