院長BLOG

2019.06.01更新

最近、高齢者でもないのに帯状疱疹とか、風邪がなかなかなおらなくて、いろいろ治療しながらも養生せずに慌ただしく暮らしているうちにいろいろ合併症をひきおこしてしまうとか、、要するに、体力を過信している事例が多い印象があります。

自分では大したスケジュール過密状態ではないと思っていても、長年の蓄積や、少し前の疲労の蓄積などがたたって、つい最近になってようやく養生に努めはじめたものの、結局は体調がもどらずに入院沙汰、おでかけの予定はキャンセル、ということがあると、それを治せない医者が本当にヤブに思えてしまうのでツライです。

でも、いろいろ聞いてみると、やはりその人のキャパというのがあり、それを結果的にオーバーしてしまっていることはどうしても否めません。

孫の世話、というのもあり、ボランティア、というのもあり、いろいろ他者のためにご苦労なさるのは尊いですが、それは自分の体力体調を考えて行動してもらいたい。

自分ではそこまでへばってないつもりでも、結果が病気になってしまったのならばそれは修正すべきなのです。若い気持ちのままだからなかなか引き返せないのは分かります。私もそういうところがありますので。でも、老いや疲れを素直に認めることは、貴重な命を守るためには必要なことです。

たとえばひどい糖尿病と発覚して、すぐに入院精査治療を、と医者から(それも大学病院で)言われたのに、自覚症状がないからといって、拒否して帰ってしまったり、、という人もいます。その後外来通院で何となく内服治療だけで診ているが、医者はそっけないような感じだ、と。前回入院を勧めたのになんだろうか、と。

私はその患者さんに言ったのです。医者も人間ですよ、と。あきらかに医学的に必要だからこそすぐさま入院治療を、と言ったのに、素人の我見で断ったら、いまの時代、それも患者さんの自由選択、ということで、無理強いできないじゃないか、と。そんなのやる気なくなりますがね、と。

それも医者の責任だというのですか?

大学病院でどういうやりとりがあったのか、現場でみてないから分からない面もありますが、やはり素直さというのは命を守るのに、天寿を全うするのに、大事な姿勢じゃないでしょうか?

長年生きてきた大人というのは、長年の習慣や考え方の固着があるので、他人からみて明らかにオーバーワークなのに、それを認めないんですね。そして何度も立て続けに体調不良となってもまだ改めない。それは学習能力の欠如と言い下されても仕方ないです。

最近はネットの情報などで惑わされたりして、実地臨床現場での医者の意見や助言が軽視される印象が顕著に思います。そりゃあ医者も間違いはあるでしょうけれど、よかれと思っていろいろ言うんです。それなりに傾聴する意味はあると思います。

そして、心身ともにくたびれたら、予定を中止することは必要です。養生や休憩が一番の薬なのに、医者の処方だけで治そうというのは、傲慢かつ不自然な態度ではないでしょうか。

名前のつかないレベルの病気というのは、なかなかすっきりとは治しきれないことがあります。だからこそ、負け惜しみのように医者も感じてしまうジレンマに悩みます。

他人のことにこんなにあくせく悩む、というのは、医者冥利ともいえなくもないですが、苦しいのはあんただけではないのだと、分かってほしいなあ。

投稿者: 三本木クリニック

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