院長BLOG

2019.01.31更新

冬は「冬期うつ」という言葉があるように、日照時間の短さが精神にネガティブな影響を与え、ウツウツとした気分になりやすいものです。

また、寒さで外出もなかなかしづらいということで、体の新陳代謝、運動量も低下してしまいます。活動性が低下する、外出しない、となると、ごろ寝したり、間食を摂りすぎたり、メタボの患者としては耳が痛いことですが、意識的に良い行動をとるようにしないと惰性では諸々の面でよろしくない。

日照時間が短いことに由来する不眠症状には理論的にメラトニン製剤が有効とされ、実際、とくに眠剤の副作用が心配な高齢者には比較的推奨される安眠剤ではあります。

そして一応眠れるけれども明け方とか、眠りが浅くなったときに悪夢を見てしまうとか、はたまた夜間の頻回のおトイレで何度も途中覚醒してしまうとか、そういう、睡眠の質、という問題に対してはどうしたら良いでしょうか。

私の場合、悪夢には抑肝散、そして冬期うつには補中益気湯といった漢方が有効に思います。抑肝散はその目的にもよりますが、睡眠に関して言えば即効性があると思います。また、補中益気湯はしばらく継続して服用することで効果を実感できるタイプのものですが、これもどちらかというと漢方の中でも万能薬に位置づけられるもので、なんとなくの体調不良や精神停滞にも有効です。

うつ病についてはいろいろなタイプがあろうかと思いますが、一般的な古典的なうつ病タイプであれば、当院での比較的優しい治療で解決できることが殆どです。以前にもコメントしたことがあろうかと思いますが、一番重要なポイントは、薬物療法の用量を増やすことではなく、一緒に付き合うことそのものだと思います。それはただ単に形式的に診察する、ということではもちろんなくて、です。

実際、当院で過労やうつに対して使用する抗鬱剤の量は甚だ少量です。それでも、時間かけて付き合っていけばたいていは治まります。真面目に通院できる人は、ですが。つまり、生真面目タイプのうつ病は大概治癒できるということです。

精神科の専門医の先生などは、とにかく薬をいろいろ追加追加する治療に陥りやすいと思いますし、精神科だけは相変わらず査定面でもブラックボックス状態であって、言ってみれば主治医の裁量権が無限にある(保険診療のルールからかなりかけ離れている場合もあるほど)と思われるほどの状況にあります。他院で処方されている量を見てびっくりすることがありますから。でもそれを必要だから仕方ないと言われれば、専門医とはそういうものかもしれませんので文句を言えないですね。それが保険診療の査定でもなされていると推察します。

ともあれ、当院では少量の向精神薬と漢方とを組み合わせ、一緒に寄り添う気持ちで治療に当たっています。真面目に真摯に治療に取り組むスタンスが前提にはなりますが。(そうでなければその人は困っているとは思えません)

投稿者: 三本木クリニック

  • まずはお気軽に
    当院へご相談ください
    内科/小児科/肛門科/外科/形成外科/皮膚科/美容
  • common_tel.png