院長BLOG

2019.01.30更新

痛風の原因である尿酸ですが、適度の濃度であればもちろん人体に必要な栄養素ですので良いですが、異常高値では腎機能への悪影響、関節への沈着つまり痛風などを引き起こします。

 

尿酸値の正常値と、治療している場合はその目標値ですが、通常のいわゆる基準値は7mg/dL以下となっていますが、痛風や高尿酸血症で治療中の患者さんにとっては、本来の目標値が6.0mg/dL以下、となります。痛みなどの症状が過ぎてしまうと当該患者さんたちは大抵治療を継続したがらなくなります。たとえ内服治療をしていても、目標値より数値が高くても、薬を増やすことには難色を示すことが少なくありません。

いつも言っていることですが、予防医療というのは、なかなか患者さん本人の了解が得られにくい面があります。相当痛い目に遭わないと分からないというのは人間の性でしょうけれど。

さて、尿酸の治療目標が6以下であるべしという理由ですが、それは溶解度にあります。

尿酸イオンの溶解度は体温に依存し変化します。35度の体温では6以下でないと結晶が析出してきます。それはつまり痛風の原因となります。また、37度の場合でも6.8という濃度が、尿酸イオンの溶解度の限界値ということなので、7以下の正常値であっても、実は36度程度の体温であれば、6.4くらいの濃度が析出限界であるということになります。

ちなみに、体温といっても、通常は深部体温で発熱してるかどうかを計りますが、人間の体温は場所によってさまざまです。服を着ていればその中は比較的体温は深部体温に近くなるでしょうが、露出部はそうはいかないでしょう。例えば四肢の先端などは、室温20℃の場合、四肢末端の体温は28度にしかなっていないというデータがあるそうです。つまり、その部位が尿酸の結晶が析出しやすい、ということになります。

ですので、痛風の発生部位が手足とくに足先に多いのはこのことからも理解しやすいですね。

となると、ますます、血液中の濃度を低め低めにして、なおかつ、血液や尿のpHをアルカリ性寄りにしておくことが、大事になるのです。

尿酸や痛風の治療には、尿酸値を下げるものと、アルカリ性に維持するものとあります。両方とも動員するほうがもちろん良いことになります。

元気で長生きするためには日頃の心がけや意識、そして必要なら適正に治療をするということは常に必要なことだと思います。予防医療の時点から対処することが未然に防ぐために大事なことなのです。少なくとも、一度痛い目にあったならば、以後は学びましょう、継続しましょう、ということです。

投稿者: 三本木クリニック

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