院長BLOG

2018.04.08更新

3月4月は皆さん忙しいスケジュールということもあるでしょう、この時期は痔の手術や鼠径ヘルニアの手術のオーダーが比較的少なく、2週間待ち程度ですぐに手術を予定できる状態です。現在は週3回の手術枠を確保していることもあります。

 

ブログで何度も書いてきましたが、普通の痔はもちろん、当院では痔ろうの手術も日帰りでやっています。痔ろうの手術は難易度が高いとされ、日帰りでやっているところはあまり多くないはずです。当院は傷も最小限とし、根治性も確保しています。もちろん痔ろうは再発しやすい疾患でもありますが、たいていはOKです。そして不運にも再発してしまった場合、侵襲度が低く、根治度の高いseton法を選択します。最初からこれを選択する場合ももちろんありますが、このseton法の難点は、治療期間が長いという点と、ゴムで患部を締め付ける方法であるため、日常痛みなどの支障が通常の手術よりも長引く欠点があるので、程度や状況により使い分けます。最近当院でたまたまこの方法を3例立て続けに経験しました。いずれも1か月程度でゴムの脱落に至り、すべて痔ろうについても治癒しました。

日帰り手術の一番の課題は麻酔方法です。先日はある患者さんが他院で日帰りでALTA療法を3度も行なったが治らないということで当院で治療をすることとなったのですが、前医では局所麻酔で外来で行うやり方だったようです。当院ではしっかりとした麻酔、つまり短時間ながら眠る麻酔をしてからのしっかり局部麻酔をするのと、手術台や体位についてもしっかりとした体制で麻酔手術を行うので、中途半端で再発しやすいような手術にはなりません。眠り麻酔が有効な理由はいくつかありますが、まず、このALTA療法は粘膜下層に注入するのですが、ぶらついたイボ痔については、ほんの少し固有筋層付近にも薬液が浸潤するように注入する必要があり、それはawakeでやると絶対に痛いのです。awakeでやるとどうしても患者さんが痛がれば十分な治療をせずに終わってしまいがちとなります。しかしその手技がイボ痔がぶらぶらしないようにするために必要な手技であり、四段階注入法とも言われるこの治療法のうち、第二段階に相当するものです。また、第一段階の注入、これが一番大事なのですが、それはしっかり麻酔を利かせないと肛門管の一番奥の場所になるため視野の展開が難しいのです。第一段階はイボ痔の痔核動脈の硬化収縮を起こさせる注入であり、根治性をあげるためには大変大事な手技です。これがちゃんとやれないと再発しやすくなります。

また、ジオンALTA療法を何回繰り返してやるかというテーマについては、以前ジオン研究会でも特集されたことがありましたが、施設によりいろいろではありますが平均するとせいぜい2回までとする、というものでした。当院では1回ジオン治療をして比較的すぐ再発したならば、従来のLE療法つまり結紮切除術を選択することになると思います。もちろんジオンを併用してなるべく少ない侵襲でということは考えながらもですね。ただ、幸い当院ではあまり再発はありません。high volume centerでの再発率は3%前後だということですが、当院でもせいぜい5%程度だと思います。

とにかく麻酔がキモになるのです。ただ、日帰り手術をするのに、麻酔がいつまでも残ってしまって、半日をクリニックで過ごすというのもまた時間がもったいないですから、なるべく手術が終わったらすぐに麻酔が解けて、なおかつ局所麻酔は効いているので痛みがなく帰宅できる、という優秀な麻酔が必要となります。当院の麻酔方法がそれです。当院での痔の手術での医院滞在時間は1時間です。手術麻酔と術後の説明込みです。これはなかなか他ではできないだろうと自負しています。

鼡径ヘルニアの手術については当院での手術はどんどん縮小手術低侵襲手術へ進んでいます。昨年11月に臨床外科学会で発表して以来、さらに低侵襲かつ根治性確保する手術を心掛け、安定した成績を維持しています。ちなみに鼠径ヘルニアの場合の医院滞在時間は1時間半です。

この時期は手術待ちの日数が短く済みますので、手術したいけどなかなか時間がないのでと諦めていた方はどうぞご相談にいらしてください。

 

投稿者: 三本木クリニック

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